聖者列伝

第1回
聖アプリルフォルス

Απριλφωλs[ギリシア]
Aprilphols[ラテン]
Aprilfool[英]

?年生まれ 300年頃没

 クレタ島・イラクリオンの司祭、聖人。
 創作的文才に長け、特に黙示文学の書き手として多数の文書を匿名で残した。偽アンブロシアス、偽ヒエロニムスなどの偽教父文書や、「モーセの遺訓」「アダム黙示録」などの聖書偽典の大半は彼が執筆したとも言われている。
 ローマ皇帝ディオクレティアヌスによる大迫害期に殉教。その際、鼻を無理矢理延ばされ、舌を引き抜かれる拷問を受けたとの伝説から、カトリック諸国では嘘つきの守護聖人として、著述業政治家マスコミ関係者の崇敬を集めている。
 なお、伝説によると、拷問中幾度となく棄教を誓ったものの、刑吏に信じてもらえずそのまま殉教したらしい。
 俗に言う「エイプリルフール」は元来アプリルフォルスの殉教日を記念する祭であったが、大嘘百貨店の商業キャンペーンにより、近年では世界中の嘘つきが嘘をささやく日として定着した。
(参考文献:長崎耶蘇会 編「れげんだ・おうれあ」)




第2回
聖チョルナヌス、聖ディナヌス、聖サナヌス

Τιορνανυs,Δινανυs,Σανανυs
                       [ギリシア]
Tiornanus, Dinanus, Sananus[ラテン]
Oldest Brother, Second Brother, Third Brother[英]

?年生まれ 90年頃没

 1世紀末の伝説的兄弟聖人。
 ローマ皇帝ドミティアヌスの大迫害期にローマで殉教したとされる。
 伝説によると、3人とも1本の杭に串刺しにされ、全身にタールを塗られ、火あぶりにされるなどの苛烈な拷問を受けたが、「なぜ私の身体のこげ目だけ少ないのだ」と言い争うなど剛胆ぶりを見せて刑吏を驚嘆せしめ、最後には「今度生まれてくる時も願わくばそろって同じ杭で殉教の栄誉を受けよう」と励まし合いつつ、翌朝ともに召天した。
 1999年、彼らの殉教譚を称えた聖歌が日本の幼児番組を通じて全国で人気となり、記念祝日である3月3日にCDも発売され、一世を風靡した事は記憶に新しい。
(参考文献:NHK出版「だんご3兄弟のミステリー」)