松原秀樹先生連載67

 

伴侶性

 

人は一人では生きてはいけない存在です。だからこそ皆それぞれに人を求めています。家族を求めていくものなのです。そうした人の連れあいである限り、この人の痛みや喜びを分かってあげなければならないでしょう。いつもいつもそうしてあげなくてはならないでしょう。それが伴侶としての責任です。最低限の義務といってもよいでしょう。周囲に相談する人をもてなかったクライエントはセラピストを求めてきます。セラピストはだからこそクライエントの連れ合いとして機能していかなければならないのです。これがセラピストの人としての基本的な責任であり義務でしょう。

人が死ぬということは不思議なことではありません。生まれてくることもそうです。これらは自然現象です。自然現象に手を出してはいけません。人知の斟酌することではないからです。セラピー関係にはどこかで終わるときがあります。これも一つの自然現象です。

人に不思議さがあるならば、むしろ生きていることそのものでしょう。生きていることこそが不思議なことなのです。それは、どう生きていくかということです。セラピストが伴侶性として一緒にいるときに、このどう生きていくかの手助けをしていくのです。それがセラピストの伴侶としての基本的な責任であり義務でしょう。

 

連載68

up 2006/08/23

 

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