松原秀樹先生連載120

 

 

一里塚

「門松は、冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」 は一休禅師の歌
です。もうすぐにお正月ですね。月日の流れは速いといいますが、 今年になって1、
2ヶ月したらもう年末を迎えたというのが実感です。若いうちに、 「何のために生ま
れたのか」、「生きていく意味は何なのか」 といった深く苦しい疑問を持つ人がいま
す。実は、 私達はいろいろな経験に意味を与えていく存在なのです。 あそこの店は安
くて美味しい。この服のほうが似合うなどなど。 経験しながらそれぞれに独自の意味
を与えていくはずの主体が、その存在の意味をたずねたら、 混乱するのももっともで
す。人生は、意味を与えつづけていく作業だと思います。 生きている限り、経験した
それぞれに意味を与え続けていくのです。経験を重ねるにつれて、 与えた意味が変化
していくこともあります。こうして、 自分が良し悪しと判断したものを、後に続くも
のに伝えていく、これが人の宿命ではないかと思います。 このような営みを通して、
人はすこしずつ進化してきたのではないでしょうか。
新しい年を迎え、新たな意味付与作業を、 営々とつづけていきませんか。

 

連載121 

up 2008/12/24

 

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