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疼痛性障害 Pain Disorder

last up date 2004/07/05

まずは、DSM Wから。

 
疼痛性障害 Pain Disorder
 

A.1つまたはそれ以上の解剖学的部位における疼痛が臨床像の中心を占めており、臨床的関与に値するほど重篤である。

B.その疼痛は臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

C.心理的要因が、疼痛の発症、重症度、悪化、または持続に重要な役割を果たしていると判断される。

D.その症状または欠陥は、(虚偽性障害または詐病のように)意図的に作り出されたり捏造されたりしたものではない。

E.疼痛は、気分障害不安障害精神病性障害ではうまく説明されないし、性交疼痛症の基準を満たさない。

 

>以下のようにコード番号をつけよ。

307.80 心理的要因と関連した疼痛性障害:心理的要因が、疼痛の発症、重症度、悪化、または持続に特に重要な役割を果たしていると判断される(一般身体疾患が存在している場合、それが疼痛の発症、重症度、悪化、または、持続に重要な役割を果たしていない)。身体化障害の基準も満たしている場合には、この病型の疼痛性障害とは診断されない。

 >該当すれば特定せよ:

  急性:持続期間が6ヶ月未満

  慢性:持続期間が6ヶ月以上

307.89 心理的要因と一般身体疾患の両方に関連した疼痛性障害:心理的要因と一般身体疾患の両方が、疼痛の発症、重症度、悪化、または持続に重要な役割を果たしていると判断される。関連する一般身体疾患または疼痛の解剖学的部位(下記を参照)は第3軸にコード番号を付けて記録する。

  >該当すれば特定せよ:

  急性:持続期間が6ヶ月未満

  慢性:持続期間が6ヶ月以上

 注:以下の状態は精神疾患とは考えられないが、鑑別診断を助けるために取り上げてある。

  一般身体疾患と関連した疼痛性障害:一般身体疾患が、疼痛の発症、重症度、悪化、または持続に重要な役割を果たしていると判断される(心理的要因が存在している場合、それが疼痛の発症、重症度、悪化、または持続に重要な役割を果たしていない)。疼痛の診断コード番号は、関連する一般身体疾患が明らかになっている場合には(別参照)それ基づいて、または基礎にある一般身体疾患が明らかになっていない場合には疼痛の解剖学的部位に基づいて選択されるーたとえば、腰部(724.2)、坐骨(724.3)、関節(719.4)、骨(733.90)、腹部(789.0)、乳房(611.71)、腎臓(788.0)、耳(388.70)、目(379.91)、喉(784.1)、歯(525.9)および尿路(788.0)。

 

表 心身症としての慢性疼痛の診断ガイドライン(心身症 診断・治療ガイドライン2002)

A. 1つまたはそれ以上の解剖学的部位における疼痛が、既存の身体的検査と治療(※1)にもかかわらず、6ヶ月以上臨床像の中心を占めている。

B.その疼痛は、臨床的に著しい痛みの自覚と愁訴、それによる日常生活での活動の制限ないし障害を引き起こしている。

C. 心理社会的要因、または心理社会的要因と身体的要因の両方が、疼痛の発症、持続または悪化、重症度に重要な役割を果たしている(※2)

D. 気分障害や不安障害が、疼痛に先行あるいは同時発症したり、その結果として発症する場合もある(※3)

除外項目

(1)(虚偽性障害または詐病のように)意図的に作り出されたり捏造されている。

(2)重篤な精神病性障害の既往があるか、現在もその疑いがある

(3)明らかな学習能力の障害、妄想性障害がある

(4)末期状態の疾患に罹患している

注釈:

※1:既存の身体的検査と治療とは、臨床で実施可能な血液・画像・生理学的検査、および以下の治療手技を指す。

 ・薬物療法:非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)、鎮痛薬、鎮痛補助薬(抗うつ薬、抗不安薬、麻酔薬など)

 ・神経ブロック療法

 ・電気刺激療法

 ・レーザー療法

 ・鍼灸療法

 

 ・手術療法

 ・リハビリテーション

 ・その他

※2:心理・社会的因子の関与は、問診・面接、心理テストやバイオフィードバック法などの評価によって明らかにする。患者が心理・社会的要因を認めようとしなかったり、心身相関に気づかなかったりすることも慢性疼痛の特徴の一つである

※3:併存する精神疾患の治療経過中に、薬物療法により疼痛が著明に改善したり治癒した場合は、慢性疼痛と診断せず、その精神疾患を最終的な確定診断とする。ただし、慢性疼痛と精神疾患が併存する場合は、併記することが望ましい。

表2 慢性疼痛の原因

(1)侵害受容性疼痛:

  慢性関節リウマチ、末梢血管障害、骨粗鬆症、慢性膵炎、慢性消化性潰瘍、悪性腫瘍など

(2)機能性疼痛:

  Functional dyspepsia、過敏性腸症候群、胆道ジスキネジー、緊張型頭痛、筋筋膜症候群など

(3)神経因性疼痛:

  複合性局所疼痛症候群CPRS(complex regional pain syndrome);反射性交感神経性萎縮症、求心路遮断症候群(帯状疱疹後神経痛、腕神経叢引き抜き損傷、幻肢痛、視床痛)など

(4)学習性疼痛:

  @オペラント学習性  A回避学習性

(5)精神医学型疼痛:

  @うつ病性障害

  A転換性障害

  B心気症など

 

疼痛性障害の問診
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疼痛性障害の催眠療法
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疼痛性障害の治療
 

 

疼痛性障害の評価法

 こちらも参照。McGill Pain Questionnaireなど

参考文献

1.Stephen Tyrer,

   Psychiatric Assessment of Chronic Pain 

   Br J Psychiatry 1992,160,733-741

 
2.Raymond Hayes

   Pain assessment in the elderly

   Br J Nursing 1995;4;1199-1204

 

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<上付け小数字は元雑誌の引用論文番号です。必要な場合は元雑誌でお調べください。>
 
 

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