2004年3月に、日本耳鼻咽喉科学会青森県地方部会・学術講演会において、ビデオ演題として講演した内容です。

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 硬性内視鏡と耳科診療

 開業当初の1992年から、医用テレビビデオシステムOTV-S2と直視型硬性内視鏡とを導入して鼓膜の精査・ビデオ録画を行っておりましたが、当時は、慢性中耳炎や外傷性鼓膜穿孔等、鼓膜に穿孔を有する例を主な対象とし、急性中耳炎や滲出性中耳炎など鼓膜に穿孔を認めない症例に対しては内視鏡をほとんど使用しておりませんでした。
 当時、鼓膜切開や鼓室内チューブ留置術などを施行する際には、付き添いの家族に電池式拡大耳鏡(ミニルクス)を用いて鼓膜所見を供覧し、手術所見の詳細は、手術用顕微鏡に接続した3CCDビデオカメラを用いてビデオ録画しながら供覧しておりましたので、それで十分と考えていたからであります。
 その後、1999年に3CCDの内視鏡用ビデオシステムOTV-SX2Cを導入し、耳科的には、以前から行っている、耳鳴・耳閉感に対するイオン浸透法によるステロイド療法施行前後の治療効果と外耳道から鼓膜に入る血管の拡張所見を記録し、対比、検討しておりました。
 2003年に、同システムを用いて、研修会に使用する資料収集を主な目的として、急性中耳炎、滲出性中耳炎等の鼓膜所見を供覧しながらビデオ録画を行っていたところ、患者さんや付き添い家族の方達の間で、鼓膜所見の変化がわかりやすいと大変好評でしたので、以後、常用するようになりました。
 鼓膜切開や鼓室内チューブ留置術等を施行する前段階で使用すると、手術用顕微鏡では観察の難しい鼓膜の全体像を観察、供覧できるため、インフォームドコンセントに大変有用であります。
 なお、動きの激しい幼児には使用できませんが、そのような例はまれであります。
 ビデオプログラムでは、症例として、57歳女性の両側慢性穿孔性中耳炎に対する接着法による鼓膜形成術と鼓膜閉鎖所見、29歳女性の水平型急性軽度感音難聴に対するイオン滲透法によるステロイド療法施行後の聴力・耳鳴改善と同時に認められた外耳道から鼓膜に入る血管の拡張所見、1歳女児の急性中耳炎症例に認められた鼓膜発赤・鼓室内膿貯留・鼓膜膨隆所見、4歳男児の滲出性中耳炎における鼓室内黄色液貯留・鼓室内チューブ留置術とその鼓膜所見、チューブ脱落後6年間鼓膜穿孔が残存していた12歳女子小学生に対する真皮欠損用グラフト(テルダーミス)を用いた鼓膜穿孔閉鎖術とその鼓膜所見、等を供覧いたしました。


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