常色山記

10.三倉岳
2001.5.13


  三倉岳は山渓社の県別シリーズの「広島県の山」の表紙を飾る俊峰である。しかし、この表紙絵で見ても峰の大きさと麓の農家の大きさが不釣り合いである。つまりは肩から胸へかけて筋骨隆々、だけど下半身が異様に貧弱な力士を思わせる。標高は702m、せめてもう200−300m脚が長ければ名山の趣があるのだが。それでも蛾々たる稜線は広島、山口両県のクライマーの目を釘付けにして、登山意欲をかき立てる。

上:Bコース登山口からでも、山頂が既に望める。右から朝日岳、中岳、夕日岳。西に向かって山頂尾根のコースはさらに伸びている。
左:中岳頂上岩場からは南麓の集落が少しだけ見える。東、北方向では集落もなく、山並みだけが広がる。

 今回は2回目の登山である。Aコースから登って、途中でBコースに乗り換える。その方が長く歩けるから。5合目からは石段が整備されているが、石段の段差は大きく、ビルの階段を二段ずつで登っているような急登が山頂部まで続く。急峻なことは県内でいえば大峰山、吉和冠山の国体コースくらいか。岩峰は手前から、朝日岳、中岳、夕日岳と続き、朝日岳と中岳の間には天狗の踊り場という展望のいい大岩がある。順に登っては下り、を繰り返すが朝日岳は風が涼しかった。中岳の手前には鎖場がある。決して難しい場所ではなく、檜の根っこや岩がうまい具合にてがかりになっている。先行する五−六歳の女の子二人もお父さんに連れられて登っていった。中岳の頂上岩場は見晴らしがいい。岩の先端まで行くと足がすくんで怖い。西方の夕日岳を除き全方位で遠くの山並みまで見渡せる。ここで弁当。夕日岳の手前も鎖場があり、こちらは砂地もあらわなところがある。ここの頂上は高校生のサークルで満員であった。今日は一人登山なのでマイペースで下りたが下りも結構大腿四頭筋を酷使した。

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