ここには、大雑把にテキストサイトと言われる、文章を主要コンテンツにした個人サイトの開設時期やコンテンツ開始時を列記した年表がありました。β版と銘打たれていたのは、関心を同じくする人や情報をお持ちの人に、方向性や書いている内容についての批判や意見を求めるためでした。いろいろな意見や感想を目にしたうえで、内容と方向性に修正の必要を感じたのでβ版の公開は終了します。もし、そうしたネット史的な事柄に興味をお持ちでしたら、作業そのものは継続していきますので後日に再訪してみてください。
β版の公開は終了しました。現在は正式版につけるつもりで放置していた参考リンクや資料のまとめ作業と正式版の年表の作成をしています。それらは後日このスペースに掲載します。
β版では「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」の記載をまるごと引用して、そのスタイルのパスティーシュで追記していくという形式をとりました。読者として想定していたのは「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」の存在を知っていて、なおかつテキストサイトと呼ばれるようなものに興味を抱くような少数の人たちでしたが、思いがけずに多くの人の目に触れその意見を読むうちに、予備知識なしに閲覧する普通の読者への配慮を欠いていたことを痛感しました。そうした方々が下さった高い評価は本来「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」が受けるべきものでした。また、違いを理解したうえで、追記部分を評価して下さった方の中に「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」の後継的意味合いの資料というような評価をしていただいている場合があったのですが、これもまたスタイルを模倣したために生じた過分な評価であるように思います。実は私自身もオリジナルの主張を継承して特定領域への適用を行った作業だと妄想めいた自負を抱いていなかったわけではないのですが、内容の不備や視点の定まらなさを思うにつけ、形だけの模倣の問題性を感じないわけにはいかず、一旦「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」から離れた(とはいえ内容的には当然、多くを負うことになることは免れないでしょうが)ものに方向を修正することにしました。
作成予定の正式版は簡潔なリストのような形式を想定しています。記載内容については訂正や記載事項の追加以外に特に変更の予定はありませんが、まるごと引用したネット環境の整備に関することなどは自分なりに消化したうえで場合によっては取扱範囲外として消えるかもしれません。
過去のテキストサイトの営為を一望してみたらどんな風景になるだろうかという思いは、「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」や、直後のblogを巡る論争、「テキストサイト大全」の編著者でもある「かまくら」管理人雪男氏が作成した「テキストサイトの殿堂リンク」(「テキッ娘。」コンテンツリンク)を目にした頃から漠然と生じたものなのですが、実際に自分でなにかをしようとは考えていませんでした。私的な整理のために「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」から抜き出した時系列に追加していく形のメモ作っていたのですが、いつまでやっても区切りがつかないので特にどうしようという当てもないままHTML化してアップ。そのときに考えていたことは、普通の個人ページを作って、そこの一コンテンツとしてひっそり置いておけば誰かが目にしてくれることもあろうかということでした。結局、サボっていて、いつまでも唯一のコンテンツが年表という有様のうちに予想外に広範囲で言及されることになってしまいました(と言っても実際は「はてなダイアリー」と、ニュースサイトから情報クリップしているblogの一部でぐらいの話なので随分と自意識過剰な言い様に聞こえるだろうなという気もしますが)。
「テキストサイト」という用語で想定していたのは「文章を主要コンテンツとして継続的に運営される個人サイト」というようなものでした。他の発言手段を持たない個人がインターネットを使って不特定多数に発信するという点を重視したため、コンテンツ史的に重要であっても著述家・文化人の方の実名・筆名での活動は記していません。ただ、そうした区別がどこまで意味があるかどうかは疑問かもしれません。
「テキストサイト」という言葉には上記のような広義な意味と、過去にヒットしたサイト群からの系統に基づく仮想的コミュニティを含意する狭義の意味があって、現在「テキストサイト」と言う場合は狭義「テキストサイト」を一般的に指すようです(例えば、「ダークマター」で用いられていた「テキストサイト」という言葉は狭義「テキストサイト」だったと思われます)。そのせいか、狭義「テキストサイト」に一括されることへの異和感と思われるものの表明も見受けられました。「テキストサイト関連年表」でも所々で狭義「テキストサイト」に焦点深度が切り替わっていて、パースの歪みが感知できますが、そのあたりの明確化は今後の課題です。
記載サイトの選択についての疑問は方々で目にしましたので、一応、説明しておきます。
もとより厳密な方法論があるわけでは無いのですが方針として
は可能な限り、優先的にとりあげる。ということにしました。
ただし方法として徹底したものではありません。「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」からはすべて抜き出したつもりだったのですが遺漏がありました(気がついたのは「月刊メカ番長(メカバン)」「家政婦は見た」「みみQ帝国」「SAdistic DAncehall」など、たぶんもっとあると思います)。「NO-FUTURE」のレトロリンクからは「海牛セバスチャン」が抜けていました。ケアレスミスです。「Hey Buldog」からはサイトレビューを使用すると膨大になってしまうので「備忘録」と「本日のおすすめ」で触れられているサイトを。MEANING氏のサイト評からはテキストサイト色が強いと思われるものを選びました。
付言すれば、はしがきにも書いたのですが作成者の意図として評価の意は含んでいません。あくまで、どんなサイトがあったかをスケッチ的にでも網羅してみるということが目的でした。広大なWebを捉えることは不可能ですが、点を拾い集めることで何か図が浮かばないかと考えたのです。「Hey Buldog」の備忘録やおすすめを引用したことを権威主義と捉えた方があったようですが、継続的にサイト評に取り組んでいた人が同時代的にしていた発言、及びそこで言及されたサイトを記載することは一端を覗うよすがとなるだろうということでした。厳密な歴史記述としてなら資料の重みづけにバランスを欠いていることは確かですが。
日記猿人・才人系のサイトについては初期参入のいくつかのサイトが中心になってしまいました。猿人・才人の系統は内部的にも歴史記述の蓄積があってそれだけで独立した項目になりそうですので、詳細はそうした先達の作業に譲るというつもりでした。
ちなみに「SF・ミステリ書評系」のページも 「あのころキミは若かった」という年表が存在するので、あえて取り上げていません。取り上げるべきサイトは数多いのですが、そうなると爆発的に記載量が増えてしまいますので省略しました。「ヴァーチャルネットアイドル」や「絵日記・イラストサイト」というテキストサイトとも重なるところの大きい領域についても書いていません。どなたかがおっしゃったように無理して通史にするより、個別領域の歴史がいろいろあるというのが良いのかもしれません。
それ以外のサイトについては、ひたすら当時のリンク集や各サイトのリンクから登場頻度の高いサイトをリスト化したうえで、様々なサイトのネットウォッチ的、ネット回顧的なログで言及されているものを記載しました。ただ、バランスをとるつもりでサイト交流からはずれているように見えるサイトを優先的に記載したりと恣意的な部分はあります。
書けば書くほど気負った文章になって、鬱になるので中途半端ですがこのくらいにしておきます。「テキストサイト」がどうとかいう話なんて本当にどうでも良いことなので、気負うことはないのだと思います。 最後に、文書の一部を勝手に公開されてしまい、(もし知っているならば)立腹したであろう、ばるぼら氏に深謝いたします。感謝の方は、また改めて正式版にて表明させていただきます。