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転落の女王 第七話・夜の性奉仕


 サラは全身を汗まみれにしながら、薄汚れた布を片手に地下牢の清掃を行っていた。時折り先輩奴隷に小突かれて、その度に悪くもないのに頭を下げて謝罪する。
 ここに幽閉されてから一週間。ミリアや先輩奴隷達に散々絞られて、女王としてのプライドを気にする余裕は完全に消えていた。
「ほら、ここがまだ汚れてるでしょ。 しっかりやりなさいよ、元女王陛下」
「すみません! マリーカさん!」
 マリーカに注意されると、サラは慌てて謝って床を拭き直した。休息も睡眠も必要最低限しか取らせて貰えず、常に疲労が極限まで溜まっているためその動きは鈍かったが、必死になって身体を動かす。
 言う通りにしないとどうなるかは身に染みて分かっている。息を切らせながら清掃を続けていった……。


 ……清掃が終わり、僅かな休憩時間を横になって過ごしていると、牢の外の階段から聞き慣れた足音が響いてきた。  サラを含めた全ての奴隷達が慌てて立ち上がって、横一列に並ぶ。世話係であるミリアが地下牢に姿を現すと、奴隷達は一礼をして出迎えた。
 ミリアが手ぶらなのを見て、奴隷達の顔に若干の緊張が浮かんだ。ミリアが何も持たずに地下牢に下りて来た時は、大抵の場合、リース公爵の夜の相手を見繕いに来ているのだ。
 基本的に奴隷というのは、所有者の商売のためにこき使われる物なのだが、ここにいる奴隷達が肉体労働に従事することなく地下牢に閉じ込められている理由は、公爵に性の奉仕をするために他ならない。
 公爵の性の捌け口としてのみ存在を許される、いわゆる性奴隷である。
 朝早くから夜遅くまで働かされ、そのうえ雇い主から世話係りにまで求められれば股を開かねばならない普通の奴隷と比べれば、この地下牢は遥かにマシな環境といえる。なにしろ、ここにいる奴隷達は、何万といるリース公爵家領の奴隷の中から、容姿で選りすぐって集められてきたのだ。他の奴隷農場などにいたら、何人の男の相手をさせられるか分かったものではない。
 ここにいる限り、奴隷達はリース公爵専用の所有物なのだ。
 とはいえ、公爵に選ばれたことで増長意識が芽生えないようにと、衣食住に関しては普通の奴隷と大差なく粗末なものである。アマンダやミリアの気分次第で、鞭を打たれることもある。所詮、奴隷は奴隷なのだった。
「さて、と。今日の公爵様のお相手をしてもらう奴隷の名前を言うから、呼ばれたら前に出て来なさい」
 ミリアが反応を楽しむかのように、並んでいる奴隷達を見回しながら言った。
「マリーカ。サラ。おめでとう。公爵様に可愛がって貰いなさいな」


 サラにとって地下牢の外に出るのは一週間ぶりのことだった。後ろ手に拘束されて地下の階段を上りながら、サラはここに始めて来た時のことを思い出していた。
 靴も衣服も身に着けていた時には気付かなかったが、この石段のなんという冷たさか。裸足で歩かされる身分になってしまったという事実を嫌でも認識させられる。
 階段を登り切ると、薄暗くジメジメした地下から一転して、豪華な内装が施された邸宅の一室に出た。
(この煌びやかな世界こそが私のいるべき世界のはずなのに……)
 久しぶりの光景に、感極まって涙が出そうになったが、
「ちょっと、なに立ち止まってるの。早く行きなさいよ」
 後ろを歩いていたアマンダに肩で背中を小突かれ、サラはハッと我に返った。いつの間にか、ミリアが随分と先へ進んでいた。
「す、すみません」
 慌ててアマンダに謝って、サラは後ろ手に縛られた不安定な格好で小走りにミリアの後を追った。全裸のため、小振りな乳房が揺れるのを隠すものは何もない。その情けない姿を見ていた屋敷の使用人達が、サラに聴こえる事もお構い無しに、クスクスと可笑しそうに笑った。


 公爵の寝室の前まで連れてこられると、サラは緊張で身を硬くした。これからリース公爵の性の相手をしなければならないのかと思うと、後先考えずにこの場から逃げ出したい衝動に駆られる。そんなことをしても逃げ切れるはずがないことは分かりきっているが、それでも走り出したくて仕方がなかった。
 その様子を見て何かを感じたのか、ミリアは鋭い視線をサラに向けて、
「公爵様に抵抗したら、どうなるか分かっているでしょうね?」
 脅しに近い確認をしてきた。
「は、はい。決して逆らったりはしません」
 サラは震えながら頷いた。
「なんで公爵様が今まで貴方を抱かなかったか、分かるかしら?」
「……い、いえ」
「公爵様は処女の血に濡れたペニスを口に咥えさせることが好きだからよ。だから、貴方が抵抗する気を失くすまで手を出さなかったの。いい? もしも公爵様に処女を貫いてもらった後に口で咥えることを拒否したりしたら、死ぬまで鞭で打たれるくらいの覚悟が必要なのよ」
「は、はい」
「ちゃんと、公爵様の言う通りに出来るわね?」
「はい……」
 想像するだけで気が滅入ったが、サラには頷くことしか許されてはいない。
 サラの返事を聞いたミリアは、アマンダの後ろ手の拘束を解きながら、
「アマンダ、貴方はちゃんと先輩奴隷としてサラの処女喪失のお手伝いをするのよ?」
「はい」
「貴方は自分のやるべき事が分かっているようね。どちらにせよ、二人とも、公爵様の機嫌を損ねるようなことがあれば、私が死ぬより辛い思いをさせてあげるからね。それを忘れないように」
 そう言って、ミリアは二人を残して元来た廊下を引き返していった。
 ここでサラとアマンダの二人きりで、必要最低限のコミュニケーションを取ってから、公爵の寝室に入れということだろう。しかし、同じ全裸同士といっても、何の拘束もないアマンダと、後ろ手に縛られたままのサラとでは、まともな会話は成立し得なかった。
「うぎっ!」
 いきなりアマンダに乳首を捻り上げられ、サラは苦痛の呻きを上げる。
「あんた、公爵様に抵抗するんじゃないよ。あんたが下手なことすると、私まで罰を受けることになるんだからね」
「わ、わかってます」
「なによ、その言い方は。今日は自分が主役だからって、調子に乗ってるんじゃないの?」
 ぎりぎりと強い力で乳首を上に引っ張られ、サラはつま先立ちになりながら、
「そんなことありません。マリーカさんを不愉快にさせてしまったのなら謝ります。すみませんでした」
 この一週間で染み込んだ奴隷としての心が、サラを理不尽な暴力の前にあっさりと屈服した。
「ふん。分かればいいのよ」
 マリーカは苛立たしげにサラの乳首を離して背を向けた。
「…………」
「…………」
 しばらく二人はその場に無言で立ち尽くしていた。
 初めてではないのだろうが、マリーカもこれから公爵の相手をするのが不安なのだろう、とサラはなんとなく思った。
 やがてマリーカはゆっくりと扉に手を伸ばした。


 部屋の中には、至る所に過度な装飾が施されていた。小さな椅子やテーブルにまで、いくつもの宝石が埋め込まれている。部屋の中に入ると、重厚で柔らかい絨毯に足が僅かに沈んだ。
 豪華な飾りを見たサラは、宮廷での暮らしを思い出して胸が詰まった。女王時代は決して贅沢を好んでいた訳ではないが、奴隷の身に落とされた今になって、何不自由ない生活が懐かしく感じられ、愛しくさえも思う。自分が今までどれほど恵まれていたのかを痛感した。
 部屋の中央に置かれた、何重にもシーツの敷かれた華美なベッドの上に、リース公爵が腰掛けていた。彼はいつもの貴族らしい大袈裟な衣装を脱ぎ捨てており、醜く肥え太った肉体を、訪れたサラとマリーカに晒している。
「公爵様、今夜は御呼び立てして頂き、ありがとうございます」  マリーカがベッドに腰掛けている公爵の前で跪いて頭を垂れると、サラも慌ててそれに従った。
 サラにとって、公爵は自分を女王の座から奴隷に叩き落した張本人である。憎んでも憎みきれない相手に頭を下げるのは屈辱の極みだったが、反抗的な態度を取れば、想像を絶する懲罰が待っているのだ。サラは歯を食い縛って怒りを堪えていた。
 こうして会うのは、地下牢に幽閉されたあの日以来だが、奴隷として屈服した姿を見られるのは不本意の限りだった。私利私欲しか考えていない小物に勝ち誇った顔で見下され、頭に血が上る。
「サラ、おまえはもちろん処女だろうな? 主人に純潔を捧げられない奴隷など、即刻死刑だぞ」
 一週間ぶりに顔を合わせて出る言葉がそれなのか。本当にこの男には反吐が出る。サラは心の中でそう毒づきながら、ゆっくりと顔を上げた。なるべく勃起した男根を意識しないようにして視線を上げていき、リース公と目を合わせる。
 公爵は心の底から蔑んだ目をしていた。それはサラと公爵の立場の差を明確に表している。
 一週間前のサラならば、怒りに燃えて立ち上がり、折檻を恐れずリース公を叱り付けているだろう。だが本来の芯の強さも、一週間の奴隷生活ですっかり消耗してしまっていた。
 サラは跪いたまま、屈辱に震える身体を懸命に留めていた。
「わ、私は……処女でございます、公爵様」
 か細い声に、公爵はニヤリと笑った。
「なんだ? 聞こえんぞ。もっとはっきり言わんか。奴隷ごときが恥じらいなんぞいらんだろう」
「……私は処女でございます」
「ふん。本当か? どれ、ちょっと見せてみろ」
「…………」
 どうすればいいのか分からずサラが戸惑っていると、横で頭を垂れていたマリーカが慌てて指示をする。
「早く立ちなさい。立って公爵様にお尻を突き出すの。早く」
「は、はい」
 これから性器を晒すのかと思うと、サラは身体がカッと熱くなり、思うように動けなかった。後ろ手に縛られているので、余計に動きづらい。
 ノロノロと立ち上がると、業を煮やしたマリーカが強引に後ろ向きにさせ、サラの上半身を倒して尻を突き出させた。
「足を開きなさい。……もっと。もっとよ」
 言われるまま、限界まで足を開く。性器が丸出しになるどころか、口まで開いてしまい、生暖かい空気に曝された。
「ほお。色も形も綺麗なものだな。どれ……」
「うっ……」
 リース公に秘裂をなぞられ、サラは身体全体をビクリと震わせた。
「ふむ。反応も悪くない。これは確かに処女かも知れんな」
 公爵は遠慮のない仕種で入り口に人差し指を沈めた。
「ひ、い……」
 初めて異物を入れられて鋭い痛みが走り、サラは身を縮こまらせた。
「ふふ。私の息子が、早く楽になりたいと涎を垂らしておるわ。マリーカ、何をしている。さっさと咥えんか」
「は、はい」
 公爵は秘部から指を引き抜いて、尻を突き出しているサラを、ドンッと前に押し出した。無様に前のめりになって倒れるサラを尻目に、リース公は「早く咥えろ」と言ってマリーカを急かす。
 後ろ手に縛られているため、うつ伏せのまま倒れているサラは、これから始まるであろう処女貫通に恐怖していた。指を入れられただけで、痛くて身体が固まってしまったのだ。これが男の一物だと、一体どうなってしまうのか、考えるだけで恐ろしかった。
 うつ伏せになったまま怯えていると、後方で男根をしゃぶっているマリーカが、ピチャピチャと音を立てて舐め上げた。生々しいその音が、余計にサラの恐怖心を煽る。
「よし。ではそろそろ、サラの処女を貫いてやろうか」
 公爵の言葉に、サラはビクリと震えた。
 肉棒を吐き出したマリーカが、サラを縛り上げている縄を掴んで、強引に立たせる。
「あ、あう……」
「ほら、ちゃんとしなさい。公爵様に抱いてもらえるなんて、光栄なことなんだから」
 心にも思っていないだろうことを言いながら、マリーカはサラをベッドに押し倒した。柔らかなシーツに、仰向けで倒れこんだサラの身体が沈む。
 サラの頭側に回り込んだマリーカは、サラの足を掴んで引っ張り、大きく広げた。まんぐり返しの格好を取らされたサラは、羞恥に顔を真っ赤にする。
「ふん。覚えていたか、マリーカ。そうだ。私はこういう無様な姿勢をさせるのが好きなのだ。おまえが処女を散らした時もそうだったな、マリーカ?」
「……はい」
 短く答えるマリーカを鼻で笑いながら、公爵はベッドに乗り上げた。
 サラは大股開きをさせられ、無意識に秘肉がヒクヒクするのを抑えることができなかった。せめて手で覆って、リース公の目から隠したかったが、後ろ手に縛られている体ではそれも叶わない。
 自分の股のさらに向こう側に、公爵のいきり立った肉棒が見えると、サラは思わず「ひっ」と小さく悲鳴を漏らした。なんという巨大でグロテスクな凶器だろう。こんなもので処女地を貫かれては、とても無事に済むとは思えなかった。
 サラはまるでこれから拷問が行われるかのように怯え、震えていた。目尻からは涙が流れ落ちる。
「ついに泣き始めたか。おまえの時とそっくりじゃないか」
「…………」
 無言でサラの足首を掴んでいるマリーカの手に、僅かながら力が込められる。
「おい、どうなんだ? おまえの初夜と似ているだろう?」
「……はい、公爵様。似ています」
「そうだろう。女王だろうと平民だろうと、奴隷に落ちれば皆同じだな」
 公爵は得意げになりながらサラに覆い被さった。肉棒を秘裂に擦り付ける。
「あ……ああ……」
 サラが口をパクパクさせながら目を見開いた。
「この私を潰そうなどと愚考さえしなければ、今でも女王として君臨していられたものを! 少しばかり能があるからといって、調子に乗りすぎたのだ、小娘が!」
 余裕を持った態度を装っていた公爵も、いざサラを犯そうという段階になって、ようやく本性を現わした。興奮が頂点に達して、理性が脇に追いやられているのだ。公爵の血走った目がそれを証明していた。
「おい小娘! 入れてくださいと言え! 言うんだ!」
 とつぜん豹変したリース公に戸惑っていると、乳首を捻り上げられ、サラは悲鳴を上げた。
「あああっ! い、痛いっ!」
「さっさと言え! こんな小さい胸をしているくせに、私をナメるんじゃあない!」
 恐怖を感じたサラは、泣きながら「入れてください」と言ったが、公爵はそれでも許さない。
「声が小さいんだよ! おまえは! 偉そうに! 奴隷の分際で!」
「い、入れてください! 入れてください!」
 怒り狂う公爵と、泣き叫ぶサラ。マリーカがそれらを呆然として見ていると、やがて公爵はピタリと口を閉ざし、無言で肉棒を処女地に沈めていった。
「あ、うっ!」
 サラは秘裂を引き裂かれるような痛みに、たまらず体を動かそうとするが、マリーカにがっしりと足首を掴まれているため、まるで身動きが取れない。
 ズズズ、と小さな秘部に男根が埋め込まれていく。無理矢理に押し広げられた淫部から、破瓜の血が流れ出た。まんぐり返しの体勢のため、鮮血は股間を通過して腹に流れ着いく。
「ひいいっ……」
 目の前に自分の股間があり、そこへ凶悪な一物が突き進んでいく。サラは眼前の光景に震え上がった。根元まで埋め込まれて肉棒が見えなくなると、巨大な釘を打ち込まれたかと思えるほどの激痛がして、足の指をビクビクと痙攣させる。
 それでも公爵は無慈悲に剛棒を引き抜き始める。少し動かれただけで耐え難い痛みが秘部に走り、サラは股間を突っ張らせて公爵の動きに付いていこうとした。そうすることで、肉棒の引き抜きは一時的に止まったが、それも一瞬のことだった。すぐに腰が上がらなくなる。また剛棒が顔を出し始めると、再び激痛に襲われ、持ち上げていた腰がシーツにバフッと落下した。
「か、はっ……」
 肉棒が一気に引き抜かれる形になり、サラは眼を見開いて口をパクパクさせた。破瓜の血が溢れ出し、大きな滴になり腹に向かって滑り落ちていく。 「こ、公爵様。お許しください。い、痛くて、耐えられそうにありません。どうか、お慈悲をください」
「貴様っ! 奴隷がこの私に命令するのか!」
 サラの哀願は公爵の神経を逆撫でし、リース公は躍起になって腰を打ち付けた。
「ひいいっ! ひいっ!」
 この時ばかりは恥ずかしいという感情も忘れさせられる。ガンガンと勢いを付けて巨根が出し入れされ、サラは焼け付くような激痛に悲鳴を上げた。
「ああっ! ああああー!」
 喉の奥から声を絞り出し、もはや恥も外聞もなく泣き叫ぶ。それでも終わらない苦痛にサラは気が狂いそうになる。
「痛いか!? 痛いのか!? だがこれが最初で最後の性の営みだと思えば、悪いものではあるまいっ!」
 言いながらもリース公は腰の動きを止めない。
「あぐうっ! ぐうっ!」
「奴隷とはいえ、元女王に子供が生まれては何らかの火種になりかねん。ここを使うのは今回限りだ。次からは、こっちを使うのだ!」
 公爵は一物を引き抜き、僅かに腰を下げて、小さく窄まっている肛門に狙いを付けた。
 サラはいきなり勢い良く剛棒を引き抜かれて激痛に悶えていたが、アナルに亀頭をピタリと当てられると、一時的に痛みを忘れて硬直した。
 まさかここに入れるつもりでは……。いやいくらなんでもそんなことは……。サラは恐ろしい想像を必死に否定しながら、それが現実にならないよう懸命に祈っていた。
「そうだ。ここなら妊娠する心配もあるまい?」
 狼狽するサラを見て、リース公は愉快そうに笑い、肉棒を肛門に押し込んだ。
「あっがああああ!」
 男根は破瓜の血やその他様々な分泌物に濡れそぼっているとはいえ、巨大な一物を受け入れるには、そこはあまりにも小さすぎる窄まりである。強引に捻じ込まれ、裂ける寸前まで押し広げられると、鋭い痛みに息が詰まった。いつ裂けるとも知れない恐怖がサラを襲う。同時に、一時忘れていた性器の痛みが蘇る。
「うぎああああー!」
 サラは力の限り絶叫した。すでに涙と鼻水で顔はグチャグチャだ。
 根元まで入った肉棒を、公爵は締め付けを堪能するかのように、ゆっくりと引き抜いていった。
「ぐむう……」
 窮屈なアナルを引き吊られ、苦痛に呻く。いつ終わるとも知れない地獄にただ涙が流れる。
「良い締りだ。おまえの尻穴、気に入ったぞ」
 公爵はほくそ笑みながら抽送を開始した。ピッチが早くなるにつれ、だんだんと気張った表情になっていく。
 ガクガクと揺すられながら、サラは肛門が熱くなってくるのを感じていた。熱いような痛いような感覚は、しばらくすると明確な痛みに変わってきた。
「はあっ……はあっ……はあっ……」
 荒い息を吐きながら、裂けそうになっている肛門に怯えていると、公爵も切羽詰った声を上げる。
「くっ、だ、出すぞ! おまえの尻の中に出してやるぞ!」
「あ、あう……」
 ひと際深くに肉棒を突き入れられた。中でジワリと熱い何かが広がった気がする。
 苦痛が強すぎて、射精されたかどうかハッキリとは分からなかったが、だらしなく弛み切った公爵の表情を見れば、やっと終わったのだと確信できた。
 小さくなった一物がズルリと抜け出る。排泄時と同じ感覚に、サラは粗相をしてしまったのかと慌てて股間を見たが、漏らした訳ではなかったようだった。
 それよりも、秘裂から流れ出ている破瓜の血の跡が痛々しかった。すでに血は止まっているものの、本当に処女を失ったんだという実感が込み上げてきて、胸が苦しくなった。
 サラの足首を持っていたマリーカから手を離されても、すぐには足を閉じられなかった。ショックというのもあるが、股間が痛くて動けないのだ。サラは仰向けで開脚したまま、ハアハアと短い呼吸を繰り返す。
 公爵もさすがに多少の疲れを見せていた。
「ふう。なかなか良い性奴隷になれるぞ、お前」
「…………」
「もっとも、もし万が一にも今日の交わりで妊娠していたら、お前は処分しなければならないのだがな」
「……え?」
 サラは思わず聞き返した。
 基本的に奴隷を処分するということは、売りに出すということではあるのだが、サラの場合、それはあり得ない。ということはつまり……。
「当然だろう? お前の子孫などこの世に生まれさせるわけにはいかん。生まれる前に母体ごと殺すしかあるまい」
 あまりにも残酷な言葉に、サラはガタガタと震え出した。
 最悪の場合、一生をこの邸宅の地下牢で過ごすことも有り得る、とは思っていたが、まさか殺される可能性があるとは思いも付かなかった。いや、思いたくなかったのだ。公爵がその気になれば、自分はいつでも処分される。そんな恐ろしい現実を認めたくなかったのだ。
 生きてさえいれば、いつか奇跡が起きて、解放される可能性はゼロではない。自力では成し得なかったとしても、月日が流れて時代が変われば、救出される可能性だってある。
 この身が自由になりさえすれば、いくらでも再起が図れるだろう。そうなれば、自分は奇跡の復活を遂げた女王として、後世にまで語り継がれるに違いない。
 奇跡の女王。なんという良い響きだろう。サラは想像の未来の素晴らしさに感涙しそうになった。そして、悟る。地獄の日々の中、自分がまだ、心のどこかで奇跡を信じていたことを。
 それもこれも、死んでしまったら全てが無に帰する。サラは死にたくない一心で言葉を口にした。
「こ、殺さないでください。公爵様、お願いです。妊娠してしまっても、殺さないでください。なんでもします。なんでも公爵様の言う通りに致します。ですから、どうか殺さないでください」
「殺されたくなければ……」
 そう言いながら公爵は、サラの胸の上に跨り、破瓜の血に濡れた一物をサラの眼前に突き出した。
「しゃぶれ。私に気に入られれば、たとえ妊娠していても見逃して貰えるかも知れんぞ」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、本当だ。本当だから、さっさとしゃぶれ」
 嘘だ、とサラは思った。だがそれでも、公爵がその気になるという万に一つの可能性に賭けて従う他はない。
「は、はい。公爵様、しゃぶらせて頂きます」
 サラが顎を引いて口を大きく開けると、公爵は自身の一物をサラの口の中に突っ込んだ。
 自分の破瓜の血の味がして、サラは顔を顰めたが、すぐに媚びる様な表情になり舌を動かし始めた。口の中でクチュクチュと舐めしゃぶる。誰に教わった訳でもないが、とにかく男根を綺麗にしようと、懸命に破瓜の血を舐め取っていく。
 血の味が強くて最初は気づかなかったが、アナルにも挿入されたため、自分の便が少量ながら付着していた。これにはさすがに吐き気がして、異の内容物が喉元まで出掛かった。
「どうした? もっと舌を動かして奉仕せんか。殺されたいのか?」
 公爵の言葉に、サラは慌てて一物を舐め回した。さらに根元まで咥えると、公爵の陰毛が鼻に掛かる。嫌悪感が顔に出ないように注意しながら、必死の想いで深く咥えこんだまま、顔をその場に留める。
 縮れ毛に鼻の穴をムズムズと刺激されながらも、サラは公爵の男根を舐め続けた。



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