If bird flu virus becomes pandemic, high death rates possible: WHO ... Canada.com, Canada (カナダ) 鳥フルがパンデミックになったとしても、高死亡率を維持することもあり得る:WHO

WHO委員会の報告書(原文) 2006/11/03

 H5N1鳥フルが、人における世界的流行を引き起こしたとしても、死亡率が下がるという保証はない。WHOの新報告がそのように警告した。

 先月、WHOの求めに応じて集まった世界の指導的科学者達は、H5N1ウイルスが人に感染するように変異した場合、より致死性の低いウイルスに変わると信じる根拠はないと結論した。
 世界保健機関(WHO)は3日、人から人への高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)の感染しやすさに遺伝的類似性が関係している可能性があるとする作業グループの報告書を公表した。

 「人と動物の接点でのインフルエンザ研究」と題された報告書によると、インドネシアの北スマトラ州カロ県で4月から5月にかけて発生した集団感染では、血族間で感染が起きた。配偶者や地域の人々にも感染の機会があったが、実際には感染は広がらなかった。

 この事例などを受け、報告書は、遺伝学的要因によって遺伝的に関係がある人同士が感染しやすくなるのか、確認する研究を行うよう提言。研究によって「人の感染例が極めて少ないことや、ウイルスが動物から人、人から人へ容易には広がらない理由が説明できるかもしれない」としている。

 作業グループは世界各国の研究者ら20数人で構成。9月下旬にジュネーブで会合を開いた。


 会議の報告では、現存する(既成の)ワクチンに、各国政府が多額の費用をかけることに注意を呼びかけている。また、野鳥や家きんに感染しているH5N1ウイルスの中で低いレベルながらも、一定のウイルス株がタミフルに自然耐性となっている可能性も明らかにした。
 しかしながら、会議に招集されたWHOの研究者達は、H5N1ウイルスによるパンデミックが、どの程度致死的かどうかは、科学的にはブラックホールに等しい質問かも知れないと注意している。
 現代科学はこれまでH5N1ウイルスほど危険なウイルスは経験していない。しかしウイルスが容易に人の間で感染しやすくなるのか、もしパンデミックになった場合、どの程度被害が出るのかを知る方法はない。
 ”全て、憶測の域を出ない”、と、WHOの世界インフルエンザ対策担当官で鳥フル専門家のマイケル・パーデュが語る。
 ”我々は、この人にとって全く新しい亜型株について十分知っていない。…もしこの新しいH5N1ウイルスが人のインフルエンザウイルスとして加わったなら、我々が歴史上出会ったことがないくらい、致死的インフルエンザが発生するかも知れない。(でも)、誰がそれについて分かるだろう?”
 ”誰もが危険だと言う意見を持っているが、それは完全に何も分かっていないからだ”。
 最近のモデルを設定した研究で、高度に致死的ウイルスは、患者がすぐ死亡するので、周辺に感染する頻度が低いので、パンデミックを起こす可能性は低いとされる。しかし報告では、そのように予知することは難しいと結論している。
 報告書はさらに、最近のH5N1ウイルス株に対するワクチンを、将来のパンデミックに備えて備蓄することに疑問を呈している。ワクチンが変異株に対して効果をもつという根拠は、乏しいというのが理由である。
 ”我々は、特定のH5N1ウイルスで作製された前パンデミックワクチンが、完全に他のH5N1ウイルス株の感染に有効であるというデータは持っていない”、とパーデューはジュネーブで語った。
 ”人は前パンデミックワクチンが効果をもつことを願うだろうが、それを示すデータはない”。

 米国とスイスは最近作製されたH5N1ウイルスワクチンを備蓄する予定になっている。さらに、シンガポールと英国を含む他の数カ国もグラクソスミスクライン社に、備蓄用としてワクチンをを発注しているとされる。