米国CDC:新型インフルエンザ感染予防のための一般市民の医療用および高機能マスク使用に関する暫定的勧告
 2007年5月
原文

付録1

Summary 要約

 医療用マスク(facemask)と高機能マスク(respirator)を一般市民がパンデミック・インフルエンザ予防のために使用する意義に関して、その情報量は極めて少ない。それ故、一般市民がこれらマスクを使用することによる効果を判断することは難しい。科学的根拠は無いが、これまでの生活習慣と公衆衛生学的判断を基にして、マスク着用に関する以下の暫定的勧告を行った。
 
 パンデミック・インフルエンザの間、単純な予防手技の組み合わせで感染のリスクを減じることが可能である。どんな予防手技も、単独では完全な予防効果は無いと考えられる。しかし、次のような予防方法を組み合わせるならば、感染の機会を減じるのに役立つと考えられる。
 手洗い、発病可能性患者と確定患者の隔離と抗インフルエンザ薬による治療、それら患者家族の自発的自宅待機(隔離)、不要不急の外出および多人数が参加する集会への参加の可能な限りの自粛。

 どうしても集団内に入る必要がある場合、および感染しているかも知れない人に濃厚接触の必要がある場合、可能な限り短時間で済ますべきである。
 もし正しく使用出来るならば、医療用マスクと高機能マスクはウィルス暴露をある程度は予防出来るかも知れない。しかし、マスク着用は、手洗いや感染者の隔離等、他の予防手技と併用すべきであり、単独での効果を期待すべきではない。
 もしも集団内に加わわったり、他の人々と濃厚に接触することを回避出来ないときは、医療用マスクと高機能マスクの使用の意義は、以下のように考えるべきである。
 ・可能な限り、医療用マスクや高機能マスクに頼ろうとしないで、集団内に加わったり、他人との接触を避けるように努めるべきである。
 ・医療用マスクの装着は、集団内に加わる人が他の人々の咳から鼻と口を守るためと、本人の咳が他の人々に向かないための手段と考えるべきである。
 ・高機能マスクの装着は、感染した人との接触を余儀なくされる人が行うと考えるべきである。これは患者を介護しなければならない人を含む(患者家族等)。

 これらの暫定的勧告は、マスクの使用に関する新情報が入り次第更新される。

 医療用マスク:外科用マスク、歯科医用マスク等。
 高機能マスク:N95マスク、さらに高機能マスク。

付録2

 Taking Protective Actions during a Flu Pandemic
 パンデミック・インフルエンザに対する市民の予防手段


 パンデミック・インフルエンザは、世界中に広がる新規インフルエンザウイルスによって引き起こされる。このウイルスはほとんどの場合、咳とくしゃみで人から人へと感染する。ウイルスはこれまで誰にも感染したことが無いことから、誰も免疫を持っていない故、全ての人が感染する高い危険性をもっている。

 パンデミックの間、私達は感染から身を守るため、いくつかの単純な予防方法をとることが可能である。

 ・石けんと水で手を洗う。アルコール含有消毒液で代用も可能。
 ・咳とくしゃみが出るときは、口と鼻をティッシュか袖で覆う。
 ・もし発病したなら他の人々に接触しない。
 ・可能な限り、集会や多人数が集まる中に加わらない。

 パンデミックの間、多人数の中に加わったり、発病している可能性ある人のそばに近づいたりする必要が、どうしても起きるかも知れない。そうした場合、(一般市民が)医療用マスクや高機能マスクを装着したなら、パンデミック・インフルエンザの拡大に効果があるかも知れない。