| [科学の窓] AI見物だけの環境府 昨年10月、冬期渡り鳥の移動に関する共同研究要請書が、日本の環境省から韓国環境府に届いた。2006年冬に発生した鳥インフルエンザ(AI)に対し、アジア国家が共同で対処する必要があり、韓国に飛来する鴨を捕獲して渡り鳥の移動経路を追跡しようという内容だった。しかしこの要請は結局実現しなかった。環境府が協力しなかったからだ。 今年4月、AIがまたも韓国に襲来し数百万羽の家擒類を殺処分する事態となった。日本政府の懸念通り、韓国と日本に出現したAIウイルスは同じ遺伝子であることが確認された。 これは新しい事実ではない。2006年に韓国で発生したAIは、冬期渡り鳥である白鳥の移動経路とほぼ一致し、2003年にも中国−韓国−日本(山口県)とつながる冬期渡り鳥の経路順にAIが発生した。経験からAI発生の根拠が十分であるにもかかわらず、日本環境省の共同研究提案を断った理由は納得しがたい。 2005年、AIについての国会議員質疑に、当時の環境府長官はこう答弁した。「AI拡散予防策で渡り鳥を常時モニタリングしている」 それなら今年発生したAIについて、このモニタリングを根拠とした責任ある回答があるはずだ。しかし環境府は渡り鳥渡来地のモニタリングを10月から3月までしか行っていなかった。4月に発生したAIに回答できるわけがない。 冬期渡り鳥はAIを媒介しないと主張した環境府が、日本で白鳥が死んだ事実をどう解釈するか知りたい。環境府の管理対象であるキジでAIが見つかり、ソウル市民を恐怖に陥れ、ついには青瓦台の鳥類の殺処分に至った。今度のAIで環境府がしたことは、殺処分された家擒類による土壌と地下水汚染調査だけだ。 冬に流行するAIがなぜ今年は春に出現したかは明らかだ。冬季に朝鮮半島を通過した鳥類のうち、一部が南下して東南アジアまで移動する。今年は春季移動時期に朝鮮半島を経て中国に行く途中で、中間寄着地の韓国でウイルスをまき散らした可能性が非常に有力だ。 今回死んだ白鳥で発見された高病原性ウイルスの存在は、やがてアメリカにもAIが上陸することを暗示している。白鳥は日本の都心でもよく見られる渡り鳥だ。白鳥がいる所にはたいてい鴨が共棲している。鴨は唯一ロシアのカムチャッカ半島を越えてアメリカ本土に移動する鳥類だ。白鳥の死は鴨もウイルスに感染した可能性を示唆するものであり、鴨を通じてAIがアジア大陸からアメリカに伝播するという推論が可能である。こうした予測は全て最近発達した人工衛星追跡装置を渡り鳥に付けた成果だ。 AIは21世紀最大の疾病の一つと見られている。人体感染の可能性が高まっており、年中流行するため積極的な対策を実施しなければならない。管理部署も一元化しなければならない。国立獣医科学検疫院がウイルス感染有無を確認し、冬期渡り鳥の管理は環境府というのではAIに対する迅速な管理は不可能だ。 最近、秋田県と北海道の白鳥が感染したAIについて、韓国が日本政府に遺伝子分析を要請したという話を聞いた。日本政府が何と回答するか知りたい。 李サンドン 梨花女子大学教授 環境工学科 KUKI News H.I訳 |