ニュージーランドの人々はタミフルを備蓄し始める
・Kiwis stockpile birdflu drugs Stuff.co.nz (ニュージーランド) 
21 August 2005

 いつ起きても不思議ではないと専門家が語る世界的鳥フル流行に備えて、ニュージーランドでは鳥フルを心配する人々がタミフルを備蓄し始めている。
 医師達は多くの患者達が自分達や家族のために薬を集めていると言う。
 オークランドの家庭医のサイモン医師は、彼と家族、そして友人達のために2500ドル相当のタミフル40パックを注文した。
 彼は流行は多くのニュージーランド人を死亡させると信じている。
 ”それは起きるかどうかという問題ではなく、いつ起きるのかが問題で、それは明日かも知れない。自分はそのように考えている”、と彼は説明する。
 ウイルスがどのように感染し、どのように人々を発病させるのかはあまり分かっていないが、ニュージーランド健康省は、ニュージーランドの35%(140万人)程度の人々が感染する可能性があると計算している。
 鳥フルは20%の死亡率と言われる。すなわち28万人近くのニュージーランド人が死亡する計算となる。
 政府は80万人分のタミフルを発注している(人口の20%)。これらは最初に保健医療関係者の治療に使われると思われる。
 タミフルはウイルスが細胞から他の細胞に広がるのを抑える。しかし現在東南アジアやロシアで流行している鳥フルにどれだけ有効か不明だ。
 タミフル製造会社であるロッシュ社によると、昨年タミフルの発注量は5倍に上ったと言われる。
 家庭医達によると健康省のタミフル備蓄に関してあまり信頼していないため、自分達で備蓄する傾向が強いと言う。
 ほとんどの家庭医達は、自分や家族の危険性よりも、彼等が日々診ている患者達に対する、医の倫理的反応から備蓄しているようだ。
 家庭医達は、鳥フルに対する医師達への情報や、どのように政府が対処する計画を立てているのか等、あまりにも情報が少ないので当惑している。
 英国健康省は全国の家庭医達に、「鳥フルガイドブック」なる、鳥フルの診断、流行に対する備えや、患者達への説明リーフレットなどからなるパックを発送すると言う。
 アジアでは医師達が、欧米が鳥フル流行に備える薬剤を独り占めするのではないかと心配している。
 ウエリントンに住むある母親は、彼女と、夫、2人の子供達、そして彼女の母親のために、保険をかけるつもりで、タミフルの処方を頼んだという。彼女はタミフル10錠に85ドルの投資は高額だけど、心の平穏には価値があるという。(成人の場合、1日2錠づつ服用して10錠必要:訳者中)。
 先のオークランドのサイモン医師は言う。
 ”私は自分自身、家族、家族の知り合い達のためにタミフルを備蓄した。…、もっとも私の子供達はインフルエンザに対してハイリスクではないが、私は万が一の場合に備えて彼等の分まで用意している”。
 サイモン医師によると、インフルエンザでもないのにタミフルを服用して、タミフルを浪費している愚かな人々(danger people)がいると言う。
 「ProCare」の医学責任者であるカメレオン博士は、タミフルを個人的に購入している人々は80ドルを捨てているに等しく、他の人々が必要としている備蓄すべき量を取り上げているようなものだ、と言う。
 タミフルを十分備蓄できている国はない。(鳥フルに対する)最善の武器は(患者の)隔離と、(ウイルスの)封じ込めである。
 健康省は必死に流行に対する対策を立てている、”タミフルはメシヤ的存在ではない。我々にとって最も重大な対策は、ワクチンが開発されるまで、如何にウイルスの拡大を防止するかなのだ”、と健康省は言う。
 カメレオン医師はタミフルを購入しない。もしインフルエンザが流行した場合は、彼の家族を遠くへ隔離すると言う。
 ”それは本当に嫌な病原体だ。世界は生き残るだろうし、我々も生き残るだろう。しかし多くの犠牲者も出るのは間違いは無い。我々はこの国に起きる衝撃を最低限にする義務がある”、と彼は言う。
 ロッシュは政府が発注したタミフル80万人分の半分をすでに届け、残りは本年度末の予定となっている。