息子と登る御在所 

小3の息子に「御在所という山にはてっぺんでアイスクリームが売ってるんだぞ.
うどんも売っているんだぞ。動物園もあるのだぞ。」と話してやると身を乗り出してきたのがこの夏。彼が登った山は、入道、錫杖、経ヶ峰、堀坂山、こういった山の頂上とアイスクリームや動物園が結びつかないようだ。
 そして、そこへ、Oさん、Kさんから紅葉の御在所登山の誘い。息子にも「行くか?」ということになった。
 振り返って見ると、良く登った山なのに、このごろはとんとご無沙汰。何となく避けていたのだろうか。錦を纏ってあでやかな鈴鹿の盟主に久しぶりのご挨拶をと出かけてきた。そういえば、御在所のてっぺんにはアイスもあるけどビールも売っている。
山行日 2003年11月1日(晴れ)
パーティー Oさん、Kさん、森美(8歳)、私
コース 蒼滝駐車場8:20---中道---三角点11:15---表道---蒼滝駐車場2:00   

中道

 スカイラインから中道の登山口に降りていくと、何だか懐かしい気持ちになった。梯子は新しくなっていたが、雰囲気は20年経っても変わっていない。木の梯子を登ると、さあ御在所へ、という気分になるのだ。しばらくは急な登りが続く。昔に比べてだいぶん浸食が進んでいる。
 掘れた溝道には、階段風ミニ堰堤が付けてあった。どんどん崩壊していくのだろう。さすがに鈴鹿のメインストリート、後ろにも前にもたくさんの登山者だ。
木登りする8歳
紅葉は見頃。気温が高めのせいか今年はあまりきれいでないみたい。今日も暑いくらいだ。適当に休みながら登っていく。おばれ石、地蔵石と順調に通過。休憩では木に登る余裕を見せていた8歳だが、キレットを通過する頃になるとかなりへばっていた。「頂上に着いたらアイスだぞ。」と励ましてがんばってもらう。(頂上に着いたらビールだぞ、と自分にも励まして)
 国見の山肌の錦のモザイク模様が素晴らしい。朝陽台の下あたりでは、昨日までの雨で滑る滑る、悪戦苦闘していたらポンとあっけなく遊歩道に出た。

山上公園

雨乞 上水晶谷左岸尾根
 お約束のアイスクリームを購入。四酪(よつらく)の高級アイスを高級な値で購入。よつらくには普段から生協牛乳や生協ヨーグルトでお世話になっている。食中毒を隠蔽したり、偽表示する大手乳業メーカーとは違って生産者の顔が見える良心的な中小企業である。大人はビールで乾杯。
 三角点に向かう。8歳は山の上がこんなににぎやかなのに驚いていた。三角点近くの日だまりで昼食。Oさんのザックからは、食料が次々と出てくる。ソーセージ、ようかん、チョコ、ホットコーヒー等々。Kさんはみかんを出す。みんなで分け合う。
 望湖台からは雨乞やイブネがよく見えたが、それより御在所から神崎川に連なる尾根に魅せられた。「鈴鹿の山を歩く」に載っていた上水晶谷左岸尾根だ。すっかり葉を落とした二次林が続く尾根。鈴鹿らしい森が続く尾根なんだろうな。これはいつか歩いてみたい所だ。
 さて下山、リフトというものに乗ってみたいと8歳が言う。それでは乗りましょう。三角点からカモシカ高原駅までリフト。スキーを着けないでリフトに乗ったのは私も始めて。スキー無しでどうやって降りるのかちょっと不安だった。

表道

表道は秋の盛りだった。
 さて下山、表道の紅葉を撮影しながら降りていく。天気はだんだん良くなって今や雲一つないいい天気になった。先頭を行くOさんにぴったりと付いて8歳の息子も降りていく。鈴鹿の山をまるで庭のように知り尽くしているOさんと何やら話しながら二人で楽しげに降りていく。父親が少し後ろにいるのに意に介さず歩いている。子どもが自立する時はこんな感じがするのかもしれないと、ひとりごちていたら突然スリップ、転倒した。
 やれやれと起きあがった時には、もう息子とOさんはずっと先に行ってしまっていた。彼は彼の道を彼のペースで歩きだしている。もう親の手の届かない世界が彼の中で育まれている、そんなことを考えながら秋の盛りの表道を下っていた。

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