福徳から錫杖へ
錫杖から東側へ連なっているギザギザ尾根。安芸郡芸濃町と鈴鹿郡関町の境界尾根。気になる尾根でした。いつかは歩いてみたいものだと思っていました。その尾根の山行報告はかつてどこかのWebサイトで見たことがあるのですが、今となっては検索をかけてもヒットせず。たしか石山観音付近から取り付いておられたような。中庄谷氏の本にも記録が載っているがなんだか大変そう。
道があるのか無いのかも分からないし、猛烈な藪こぎや倒木だらけだったらどうしようと、郡界尾根はどなたかの報告が出るまで現在も待機中なのです。それでは、ギザギザ尾根エッセンス、福徳道で錫杖へ登ってきました。静かないい道でした。
山行日 2003年11月26日(水) パーティー つれあいのMさん、私 コース 福徳10:20---509P 11:25---小雀の頭11:45---東屋12:50---錫杖頂上13:15---小雀の頭14:20---509P 14:30---福徳15:00
福徳から小雀の頭
名阪国道は集中工事で上下線とも渋滞中。10キロとか交通情報で言っている。実は毎日の通勤路なのだ。今日は代休だから渋滞ご苦労さん、だが明日はあの車列の中かと思うとうんざりする。
福徳の集落を抜けて林道が広くなったところに駐車して歩き始める。登山口は、地形図の破線とは一寸違っていて地図に描いてない林道の終点から取り付く。最初は谷沿いだが、しばらく行くと道は谷に見切りを付けて、尾根に乗る。尾根に乗ったら急登の始まりだ。暗い植林の中、黙々と高度を稼いでいく。植林帯から二次林へ変わるともう509Pの休憩ポイントだ。かなり強く北風が吹いているのだが、火照った体に心地よい。ここからしばらく気分のいい尾根道。樹間から伊勢側の展望が開けている。名阪国道の騒音が聞こえてくるのだろうが、渋滞のためか静かだ。傾斜が急になってひと踏ん張りすると小雀の頭だ。これから向かう錫杖が樹間から望めるがその間の尾根は大きく落ち込んでいる。ギザギザ尾根の始まりだ。
小雀から錫杖
小雀の頭には三角点があって標高は574.7mである。ここから小ピークを登ったり降りたりしながら、最低鞍部まで100mの大下降だ。せっかく登ったのにもったいない、とは貧乏人のサガである。南側に郡界尾根が見えた。ここから見ると二次林の明るい森が続いている。晩秋の穏やかな光に葉を落としかけた木々が輝いている。きっと良いところだろう。倒木を跨いだりくぐったりして降りていく。途中、まるで鈴鹿の奥にあるようなコバ風の森があった。尾根の北側、ぬた場だろうか、ここを雀のコバと名付けておこう。葉を落とした森は光に溢れている。
二次林の郡界尾根
道はいよいよきびしくなり、どんどん下降していくと、まもなく最低鞍部。そして、下垣内からの道が左から合流してきて、急に道は良くなるが、またまた急登。どんどん登ってca560mピークを越えゆるく降りてまた急登。つれあいの足はもうぼろぼろだ。登ったり降りたり忙しい。最後に標高差約100mの登り。踏ん張って踏ん張って東屋に到着。この辺りまで来て、やっと他の登山者に出会った。
おにぎりを食べ、ふとコンビニで買ってみた魚肉ソーセージを食べる。穏やかで懐かしい味。湯を沸かし、コーヒーを入れた。20年選手のEPIのコンロ、まだまだ元気である。晩秋の日ざしが背中に暖かい。お湯の沸くゴーッという音が何だかとても優しい。
これが錫杖の良さ 大展望
山頂は誰もいなかった。360度の大展望を独占する。この山は良い山だなあ、としみじみ思う。
下山
来た道を折り返す。普通は下山といったら降りるのだが、このギザギザ尾根は150m降りて100m登るというような疲れる尾根なのだ。つれあいはすっかり疲れて、少しでも登りになると牛歩戦術を実行する。
PKO法案が始めて国会で採決されたときと、反対の議員が牛歩して法案の成立を阻止しようとしたのだった。今はいったい何だろう?始まりはあの時だったのかもしれない。自衛隊が出かけていく。もしかしたら殺されるかもしれない。
登ったり下ったりしながらゆっくりとギザギザ尾根を歩いた。太陽はだいぶ傾いたが、天気はどんどん良くなってきて風はもうほとんど止まって、青空に色づいた葉々が透き通っている。冬が来る前のひととき、切ないほどに山々が輝きだした。