めくるめくさぬきうどん

岡山東京うどん屋巡り 東京編

巴巴(高円寺)

「すみた」「古奈屋」と続く「うどん屋のはしご」の3軒目を目指して、M君と高円寺に向かった。高円寺に住む友達のK太郎君からその店のことを聞いたのは随分前のことである。

「高円寺には24時間営業のうどん屋があるぞ。しかも結構美味い。」

店の場所はK太郎君から教わっていたので知っていた。ただ、高円寺に遊びに行くのがたいがい週末の夜で、その時間には営業しておらず、食べる機会がなかった。それが去年の夏。高円寺の夏の風物詩「高円寺阿波踊り」の時に食べることができたのである。しかし、この時は祭りも終りそうな時間帯に、もう品切れ寸前の麺を食べて「コシが全然ないし、いまいちだな」と感じた。これは普段の麺とは違うな。普段の麺を食べに来んといかんなぁ。それから月日が流れて、今日ようやく食べに行けるのである。

店にはいると「いらっしゃい」というおばちゃんの明るい声が響く。中はカウンターだけの、椅子のない立ち食いスタイルの店である。4〜5人くらいで満杯になるほどの広さしかない。すぐ目の前にはこちら側と同じ広さの厨房があって、おばちゃんが注文を待っている。

メニューには「かけ」「もり」「きつね」「たぬき」・・・・ と並んでいた。「麺のうまさを味わうには冷たいのに限る」が信条の僕としては冷たいのが食べたかったので、「冷たいのはできますか」と訪ねたら「麺でもつゆでも、熱いのと冷たいの、どっちもできますよ。」と教えてくれた。自由度が高いぞ。何を頼もうか考えていると、先にM君が「きつねうどんを熱いやつで。」と注文。さらに「大盛りはできますか」とおばちゃんに尋ねている。「さっきカレーうどん食べたばかりやん!」と驚いていたら、おばちゃんからさらに驚きの一言が。

「大盛りはサービスです。」

な、何だってぇ! 大盛りはサービスかいな! この店は同じ値段で大盛りができるのである。「大盛りって言っても1.5玉だから食べられるでしょ」とはおばちゃんのアドバイスである。もちろん遠慮なく「かけうどんの、麺もだしも冷たいのを大盛りで」と注文した。俺もさっきうどん食べたばっかりやん。しかもこれで今日3杯目である。

巴のかけうどん かけうどんが出された。「うわっ、でかっ!」麺が多いぞ。って俺が大盛り頼んだんや。麺をすすると、おおっ、思ったよりもコシがあるぞ。去年の阿波踊りの時の印象があってさほど期待していなかったのだが、結構うまいぞ、これは。だしはさっぱりめだけどほのかにコクもある。

M君のきつねうどんも食べて味比べしてみた。僕のかけうどんには生姜がのっていたが、きつねうどんにはなぜか生姜がのっていなかった。何でやろ? 温い麺になるとコシが控えめになるから、麺は冷たい方がうまいな。けど、だしは冷たいよりも温い方が美味しいと感じた。ということは麺は冷たくて、だしは温いうどんを注文すると俺好みになるな。つまり「ひやあつ」だ。

うどんを食べ終えてもしばらく、おばちゃんと話をした。というか、僕よりもM君のほうが熱心におばちゃんに話しかけていたのだが、いろいろ楽しい話を聞けた。

のむ 「この店、24時間営業してるんですね。」
おば 「そうなんですよ。」
M君 「おばちゃんも24時間ここにいるの?。」
おば 「そんなことないよ。夜は男の子に来てもらってるから。」
M君 「おばちゃんは何時までいるの?」
おば 「夜は8時まで。」
M君 「朝は?」
おば 「8時から。」
僕ら 「12時間も働いているんだ! そりゃ大変だなぁ」
M君 「うどんはどこで作っているんですか?」
おば 「そこ。生地置いてあるでしょ。」(と、店の奥を指さす)
僕ら 「本当だ」

そこはカウンタと同じ高さ、1m四方くらいの台があって、生地やねぎが置かれていたのである。

おば 「その台の上に立って、生地を足で踏むんだよ」
M君 「こんなところに立って踏むの!?」
のむ 「狭いところで大変でしょう?」
おば 「いや、体小さいから大丈夫!」

とっても明るくて楽しいおばちゃんだ。こんな話をやりとりしている雰囲気が、まるで本場讃岐のうどん屋のようである。例えると池上や赤坂に行って、おばちゃんと話をしているような感じである。高円寺にこんな雰囲気のうどん屋があったとは、いい発見をしたなぁ。

・・・かけうどん 310円也 (2003/1/22)

自家製手打ちうどん 巴
営業時間:平日は24時間営業 おばちゃんがいるのは朝8時〜夜8時
定休日:日曜日 だったと思う(未確認)
場所:高円寺文庫センターの近く あづま通り入口

【目次に戻る】

▲ 先頭に戻る


Copyright© nomu, All rights reserved.