| 鹿児島黒豚のライバルにM | TOKYO X物語 TOPへ | ||||||
| 南日本新聞社(鹿児島市)宮路記者の来訪を受けたのは、X豚の最初の報道から2週間後であった。X豚の単なる取材ではなかった。「鹿児島黒豚のたどった苦難の歴史、効率の悪さから絶滅の危機にひんしながら復活をとげる。そして名が売れすぎて偽物の問題に直面する」そんな波乱に満ちた黒豚物語の執筆を決意された時期であった。同紙コラム「南風録」には、取材理由が掲載されていた。「霜降り豚肉の生産に成功した東京都畜試を訪ねたのは鹿児島黒豚に少なからぬ影響を与えそうだと思えるからだ。中略、「霜降り豚肉がわが黒豚の強敵にならないか心配になる」と本音がズバリ書かれていた。 記事は同紙の連載「鹿児島黒豚物語のライバルたち」として掲載された。その一部を紹介する。・・東京・渋谷、東急百貨店東横店は、JR、私鉄、地下鉄が乗り入れる巨大ターミナルビルにある。火曜日の昼下がりとはいえ、地下二階の食品売り場は買い物客でにぎわい、都内最大級という精肉売り場の長さ二十bのショーケースの前は、人が絶えない。「松坂牛」「鹿児島黒豚」「名古屋コーチン」と有名ブランドがずらりと並ぶ。漢字と片仮名の中で、アルファベットがひときわ目を引く。「TOKYO X(トウキョウエックス)」だ。ロース肉三百八十円、もも肉二百八十円。隣に置かれた鹿児島黒豚と全く同じ値段だ。しばらく売れ行きを観察した。鹿児島黒豚より横文字で書かれた豚肉が圧倒的に売れ、ケースの中が減っていく。「カツを揚げたら柔らかくて美味しかった。以来大ファン。週に一回は買う」と五百cのもも肉を購入した渋谷区の会社員女性(48)。同区の主婦(43)も「以前は鹿児島黒豚を買っていたが、今ではこれだけ」と言った。 |
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| 「TOKYO X」-。平成九年秋の登場以来、高級豚肉といえば鹿児島黒豚の独壇場だった東京の百貨店の精肉売り場で、一大旋風を巻き起こしている。 東京の消費者の心をとらえた秘密は何だろう。それが意表を突くネーミングであることは間違いない。大消費地・東京で生産されたという意外性とアルファベットの新鮮さ。マスコミが飛びついた。首都圏での知名度は爆発的に広がった。 「こんな経験は初めて」。肉を扱って三十七年になる東急東横店精肉売り場の池田頼靖店長(55)は、人気ぶりをこう表現する。 品格と信用を重んじる百貨店が精肉売り場で扱う銘柄は、ほとんど不変だ。「パッと出てきてコーナーの一角を獲得することはまずない」。ところが常識はあっさりと打ち破られた。ネーミングもさることながら、人気の最大要因は豚肉では珍しい「霜降り」にある。牛肉と比べて違いが分かりにくいといわれる豚肉だが、「X」は素人でも一目で違いがわかる。ロースを比べると、他の豚肉より色が淡くピンク。その中に細かい脂肪が点在している。高級和牛肉のようなイメージ。「それでいて癖のないさっぱりした味」と池田店長。流通の原則は「定時、定量、定質」。量の少なさに加えて「品質にばらつきがある」(池田店長)という。それにもかかわらず「X」は、店側にとって、原則を破ってまで扱いたい魅力ある商材なのだ。中略、鹿児島黒豚独り勝ちの時代は、いつまでも続くわけではない。ライバルたちの足音は、すぐ後ろまで迫っている。・・と、まさに警告の記事になっている。TOKYO X豚がライバルとみなされたことは嬉しいが、頭数は 4000頭対25万頭、まだまだ鹿児島黒豚の足元にも及ばない状況だ。 |
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