| 味の秘密と銘柄豚F | TOKYO X物語 TOPへ | ||||||
| 豚の銘柄豚数はいま全国で180ほどある。どの銘柄も良質・美味・安心で特色ある豚肉をうたっている。品種はLWD(ランドレース×大ヨークシャー×デュロック)が全体の84%と圧倒的に多く、残りがバークシャーと、ハイポ、ケンボローなどハイブリッドと呼ばれる交雑豚である。 同じLWDをどうして銘柄化しているかというと、与える飼料等が違うのだ。例えばトウモロコシやコウリャン(マイロ)に、価格の高い大麦を10%から30%加えた専用飼料を給与すると、硬くて白い脂肪になる。こうした工夫や努力で肉のしまりを良くして銘柄化している。 他には、海藻やハーブ、ニンニク、薬草、茶葉を添加したり、木酢液、イオン水、天然ミネラルなどを与えてそれぞれ銘柄化している。例えば、ニワトリに海藻を与えてヨウ素(I)を含む特殊卵として付加価値を付けているヨード卵と同じ発想だ。 また、出荷月齢を長くしているものや安全飼育法などで銘柄化しているものもある。 その中でバークシャー種(B)はLWDと比べると肉質が良く、その差は大きく、それが銘柄豚として最も有名な理由となっている。ただ、B種には欠点もある。何より発育が遅いのだ。肥育期間は8ヶ月で、2ヶ月も長くかかり生まれる産子数も少ない。その欠点を補える価格で取引されないと経営が成り立たない。 私達はX豚の改良前、これまでの研究結果から、次のような結論を得ていた。豚肉の品質の差、つまり美味しさは、品種の違いが最も大きい。餌や飼い方の違いでは肉の明確な差別化は難しい。 新しい豚を造ることにしたのは、特徴ある美味しさを遺伝的に持たせるためであった。 |
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デパートのTOKYO-X豚肉売り場 |
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| 肉の色と味 | |||||||
| 日本の肉屋の店頭には薄くスライスした豚肉が並べて売られている。肉色も含めてその美しさは芸術品だと思うほどである。沖縄を除けば、家畜の姿や枝肉を想像できるものはほとんどない。しかし、欧米では肉は大きなかたまり(ブロック)で売られているし、豚肉は大半がハム、ソーセージ、ベーコンなど加工品で利用されている。東南アジアの国々でもナタで切った大きなブロック単位で売られていることが多い。 裏を返せば、日本人は肉を少ししか買わないとも言えるが、料理の種類は多く、味には敏感だとされている。消費形態がほとんどテーブルミート(生肉)で、それも圧倒的にロース肉に偏っている。そのため、ロースの価格が高い。沖縄地方では豚のあらゆる部分を利用するので無駄がない。 味覚との関係で、特筆すべきことがある。日本人が肉の獣臭(けものしゅう)を極端に嫌うことだ。欧米ではほとんど問題にされない。 いやな臭いの原因は雄臭(おすしゅう)なので肥育豚は雄子豚を去勢する。それでも時々、臭いのある肉に当たることがある。原因の一つは陰睾(いんこう)の豚だ。陰睾は遺伝するので淘汰すればなくなるはずだが、簡単にはいかない。もう一つは、豚の給与飼料によって腸内微生物がつくる臭気物質が肉に移行するために起こると言われている。ある種の配合飼料が関係していると思われ、今では農場の飼料の質や飼い方で予防できるとされている。 |
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