| グリーン・マイル1〜6 |
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| 推薦文 |
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スティーブン・キングお得意の刑務所の話し。今回の舞台は死刑囚舎房。 <グリーンマイル>という名前は死刑囚の歩く電気イスまでの通路の床が薄汚い
緑色だったことから名づけられた。ここの看守主任だったポール・エッジコムが老人ホームにて 当時の忘れるころの出来ない出来事を回想している形で描かれている。
そしてもっとも特徴的なのは6冊の分冊形式ということ。実際には長い物語ですが、 こうした形式なので手軽に読めると思います。ただ、個人的には通学、通勤途中に読むのも
かまわないし、私もそうしましたのですが、ただ、本当にいい作品なのでじっくり落ちついて読んで欲しい と思います。この「グリーン・マイル」も「ショーシャンクの空に」続きキングも信頼を寄せている
フランク・ダラボン監督によって映画化されました。映画も素晴らしいので是非観てください。 どちらを先にするかは、あなた次第で…。
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| 感想 |
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「ショーシャンクの空に」の監督再び。と言われて観ないわけにはいきませんってことで「グリーンマイル」 も試写会で観てきました。 映画としては長い部類に入る3時間近い作品。尻の具合さえ良ければ、もう5時間くらいでも 観続けていられる非常に充実した作品だった。ただ、ここでは映画の感想ではなく、 原作の感想なので詳しくは省かせてもらう。 映画を見終わってしばらくすると、周りの人間で原作を読んでる人が増えてきた。 評判が評判を読んで続々と。そしてどれもが好評だった。 活字離れしてる私としても読まないわけにはいかないので、早速購入。 月1冊の分冊形式での刊行とあった。実際に1冊1冊非常に薄いので手に取りやすい。 ただ、この時すでに6巻まで全て出版されている。 しかし、ぼくは1冊読み終わるまで、次は買わなかった。 彼女に「なんで一気にまとめて買わないの?」と聞かれたが、 読み終わって本屋へ行くまでのワクワク感というのを 楽しみたかったからだ(違う本屋で買うことになるのでカバーがバラバラだが)。そして、その価値があるのだ。みなさんが読む時もぜひそうして欲しい。 1冊ずつ感想を書くのもめんどうなので、全体を通した感想を書こうと思う。 この小説、もし先に映画を観ていなかったら、すごくもどかしく感じたかもしれない。 1冊目ではとにかく、まったく話しの流れがつかめない。人物紹介や、舞台設定など、そうした細かなことが 書かれていた。しかし、ここには多くの伏線が含まれている。と知るのは全巻を読み終えた時かもしれないが。 そして、この時点ですっかり世界に引き込まれしてまった。映画を観たせいもあるだろうが、全ての情景が 手にとるように分かる。そしてまったく不自然さがないのはフランク・ダラボン監督の素晴らしさだろう。 そして、当たり前だが映画以上に細かい描写にまいってしまった。 登場人物がまたいい。 パーシー(新米看守)以外はすごく良い奴ばかりだ。 死刑囚さえもパーシーより好感度が高い。 物語を語る主人公ポール、全て彼の目から描かれているのだが、 彼の人を観る目というのがとても好きだ。 同僚のブルータスとお互いに非常にわかり合えている。 こんな友人関係を持てたらすばらしいだろうと思う。 このブルータスのジョークや、場の空気を読む能力もいい。 頼りなげなディーンやハリーもしっかりとした存在感を持っていた。 ポールの側に登場する女性、妻のジャニス、老人ホームでの親友エレインもまた 素晴らしく頭のよい知的な女性だ。 ポールの上司のムーアズの強さと人間的な弱さ。 囚人のドラクロアと鼠の絡みも愛嬌たっぷりである。 コーフィーの不器用さと優しさ。 ウォートンのいつまでも悪びれないでかい態度。 そしてパーシーと老人ホームの世話役のブラッド。 この二人がとにかくイヤな奴に描かれている。 ここらへんの人物設定もこの作品の魅力であった。 前半の3冊は後半のための前置きだと思ってもかまわない。 それまで徐行して、寄り道してきた物語が4冊目から一気に加速し始める。 4冊目「ドラクロアの悲惨な死」。 非常に衝撃的だったという意味での感動だ。 映画でそうなることは知っていたにもかかわらず心の中で 「パーシーやめてくれ!」と願っていた気がする。 あまりに悲惨である。その悲惨な描写がこびりついて離れない。 気持ち悪くなって途中で読むのを止めたくらいだ。 そして終わり方、これまた引っ張られた。 映画化されなかったエピソードがいくつかあるのだが、これもその一つで 「靴紐」のエピソード。もし1ヶ月も待たされた発狂していたかもしれない。 5冊目「夜の果てへの旅」 「靴紐」の謎がやっと解ける。 少しばかり救い(?)があるとしたらこの5冊目だろう。 死刑囚のコーフィーを連れ出し彼の不思議な力を用いて、所長の奥さんメリンダ を助ける。彼らにとっては一世一代の冒険である。 この5冊目だけでも映画化出来るのではないかと思うくらい感動と興奮が盛りこまれている。 ただ、これだけだったらここまでの感動はないだろう。 この5冊目だけは唯一気楽に読めた気がする。 6冊目「闇の彼方へ」クライマックスである。 パーシーやウォートンの事件はあまりに展開が早く 印象には残らなかった。 ポールがコーフィーの無実を信じ動く、しかし、そうしたとこで どうにもならないもどかしさ。 そして、予定どおりコーフィーの死刑が実行される。 あまりに簡単に書いたが、非常にやりきれない気持ちでいっぱいになる。 大学のキャンパスのベンチで1人読んで思わず涙を流してしまった。 コーフィーのコーフィーだからこその辛さから出てきた言葉「もう行ってしまいたい。」 世界中で毎日のようにある傷みを感じ、助けようにも助けられない。 自分には助ける能力があり、助けるために存在してるのに、助けられない。 そしてポールにもどうしようもないという事。無力である。 刑務所での話しはここでおしまいだが、ポールの老人ホームでの話し というのもしっかりと書かれている。妻のジャニスとのその後とでも言っておこう。 映画化の時は省かれてしまった最終部分のエピソードも大きな意味を持っている。 ハッピーエンドとは言えないし、この話しにハッピーエンドがあるとは思えないような気がする。 もっとも印象深く残ったセリフがある「二人の愛を利用して…二人を殺した。」(2000/4/29) |