| ハチ公の最後の恋人 |
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| 推薦文 |
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実家の宗教団体がイヤなり逃げ出して来たマオと、インドで育ったハチが正に運命として出会い、そして、別れて行く。愛、人生、運命、どことなく哲学的な匂いの漂う小説です。
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| 感想 |
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無性に吉本ばななの作品を読みたくなる時期がある。 彼女の作品はすごく居心地が良い。
そんなわけで探していたら福岡の友人がわざわざ速達で送ってくれた。 「ハチ公の最後の恋人」 なんの事前知識もなくタイトルだけ読むと、なんだか犬の話しにしか
聞こえない。 実際、犬と飼い主の物語かと思っていたのだが、そうではない。 実家が宗教団体のマオと、日本人の子でありながらインドで育ったというハチ
変わった境遇の二人の愛の物語。 お互い宗教的な意味での共通点がある。 ただ、話しの中で宗教地味た話しが前面に出てないので良かった。 あくまでもエッセンスである。
とは言え、最後の恋人となる運命を伝えたのは予知能力があるマオのおばあちゃん。 そこから全てが動き出す。 マオとハチのミスドでの出会い。 ここらへんでミスドが出てくるあたりが現実感がある。
途中で「大学堂」というのも出てくる。 実は吉本ばななの生活範囲というのが、自分の地元にほど近く 「大学堂」もうちの近くを良く通るのである。
となるとこのミスドも浅草のあの店の事ではないかと疑いたくもなる。 二人があまり感情移入出来るようなキャラではないが、こうしたところで 親しみを感じさせてくれる。
全体を通してマオの思考を中心に描かれていて 状況説明などよりもそうした部分が多いため 時間的な長さというのをあまり感じない。 そうした、マオの思考というのが哲学的であり、
ハチとの会話にもそうした部分が感じられる。 時間制限のある恋愛とはこういうものなのだろうか。 ハチがインドへ戻ってしまうまで。 愛する人と別れても「自分がどう生きるか」を優先する。
その姿勢はかっこよくも思えた。 ただ、きっと並の人間には難しいのではないだろうか。 普通の恋愛小説だったら、その運命だとかを無視して 恋人を取ってハッピーエンドになったりするのだろうが、
そうならない所がこの作品の深い所のように思える。 ばななの作品らしく登場人物はどれも魅力的であったが、 いつもどこかか弱く感じられるのはなぜだろうか。(2000/8/15)
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