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東寺金堂

ここでは、京都でも有数の大建築、東寺の金堂に登場していただきまして、あれやこれや書いてみましょうか・・・。

東寺金堂
東寺金堂(京都・国宝)。

基本的な構造はといいますと、東西五間・南北三間に裳階(もこし)が付いていますので、東西七間・南北五間、二層の外観となります。正面中央で裳階の屋根を一段高くして、扉がつけてありますが、これは東大寺の大仏殿にも見られる構造です。正面七間には、うち三間に扉が付けられていますが、窓・扉・窓・扉…と交互になっているのは珍しいところ。

金堂扉 講堂扉
左:東寺金堂。黄色い矢印のところに扉が付いている。窓は格子窓。
右:普通は七間に三間の扉なら、中央に寄っている。画像は東寺講堂(重文)。

金堂裳階 大仏殿裳階
左:正面中央の細部。裳階が一段高くなって、窓が付いている。
右:東大寺大仏殿(国宝)では、この部分は唐破風となっている。

古建築を見るにあたっては、軒下の組物を見るのも楽しみの一つ。この東寺金堂の組物は特徴的なものがあります。まずは裳階(下の屋根)の組物ですが、大仏様(だいぶつよう)によるもので、その大きな特徴である挿肘木(さしひじき)を使用した三手先(みてさき)となっています。

下の軒1 下の軒2
左:下側の軒、南西角の組物。
右:下側の軒の組物。白矢印のところに挿肘木が挿し込まれている。

一方で上の軒下組物は和様を用いたものですが、これまためずらしい四手先(よてさき)となっています。四手先は多宝塔などでよく見かけるものですが、こういう一般の建築ではなかなか見かけませんねぇ・・・。そういえば東大寺鐘楼(国宝)もこの四手先の例であります。

上の軒1 上の軒2
左:上側の軒、南西角の組物。尾垂木が力強い。
右:上側の軒の組物。下が隠れていて分かりにくいが、四手先。

で、この建物、豪快に大仏様の構造が取り入れられて自己主張が強いように思われるのですが、必ずしもそうではないようでして・・・。外から組物細部を見ると、逆にシンプルな印象すら受けます。繰型(くりがた)がたくさん付いていても不思議ではないのですが、禅宗様の拳鼻が下の軒に付いているくらいでしょうか。この辺りは、東寺全体が古式を重んじて建てられていることの影響でしょう。

金堂組物
下の軒下の組物。繰型とかはあまり見かけない。

こういう外から見て面白い建物は、たいてい中から見ても面白いですので、是非とも内部に入ってみましょう。画像で紹介できないのは残念ですが、巨大な柱と大虹梁によってうみ出された広い空間は、何ともいえない迫力があります。


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2003年2月2日作成。
2004年8月11日更新。

○アクセス:
京都駅より徒歩15分。
市バス東寺東門前下車すぐ。


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