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金峯山寺 (きんぷせんじ)

日本史の一時代である南北朝時代には、南朝の中心地となった吉野町。ここに後醍醐天皇がやってきたのも、吉野がそれなりの力を持っていたということでしょうか。この吉野町は、全国に知られる吉野の桜が有名ですが、古建築でもすばらしいものがあります。

2棟の国宝建築があるのは、修験本宗総本山の金峯山寺です。歴史は奈良時代にさかのぼることができるようで、一時期は僧兵も擁したかなり大きなお寺だったようです。そのためか現存している建築も巨大です。

金峰山寺の開基は、伝えられるところによると、役小角(えんのおづの)と言われています。エンノオヅノなんて言われると誰のことかと思ってしまいますね。役行者(えんのぎょうじゃ)という名のほうが知られていますでしょうか。修験道(しゅげんどう)の開祖とされている人です。

役小角という人物は、伝説的な人物になっているようですけど、これは後世の創作によるところが大きいようです。ただ『続日本紀』なる書物に役小角が登場するという事は、少なくとも実在の人物だったのではないでしょうか。699年に讒言によって伊豆に流されたという記述があるそうです。

それでは、木造建築では東大寺大仏殿に次ぐ大きさといわれる、蔵王堂から見てまいりましょう。


金峯山寺本堂(国宝)

三体の蔵王権現(ざおうごんげん)が本尊のため、蔵王堂とも呼ばれています。正面七間・側面八間にもなる重層建築で、それぞれ25メートルを越える大きさ。桃山時代の建物ですから、豪快な装飾を見ることができ、桃山建築を肌で感じることができます。

金峯山寺1
金峯山寺本堂。

内部は外陣までなら自由に入れますので(内陣は拝観料を払うと入れる)、ぜひ入ってみますしょう。やはり巨大な柱が印象的。加工をしていないというか、切ってきた木をそのまま柱にしたような、面白い感じのする柱です。

本尊となっている蔵王権現は、仏教においては珍しく、日本独自のものです(インドに起源を持っていない)。役小角が吉野に籠もって修行をしていたところ、蔵王権現が現れたのだとか。蔵王権現は憤怒の表情で、三鈷杵(さんこしょ)を持った右手をあげ、右足もあげて片足立ちとなった姿をしています。蔵王堂の中に安置される蔵王権現は、中尊が7メートルを超す巨像です。秘仏となっています。


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2003年2月24日作成。
2007年2月26日更新。

○撮影時期:2002年12月下旬。

○アクセス:近鉄吉野駅よりロープウェイ、下車後徒歩。


金峯山寺二王門(国宝)

本堂が南面していますので、国宝の二王門は南側にあるのかと思いきや、本堂の裏側にあります。高い石垣のうえにそびえるその姿はなかなかのもので、二王門の名にふさわしい建物。三間一戸、入母屋造・本瓦葺の重層門。

金峯山寺2
金峯山寺二王門。
電線とか何とかしてほしいところ。

建てられたのは室町時代(1456年)だそうですが、ところどころに見られる禅宗様の木鼻や、正面中央に見られる双斗などから、そのあたりを想像することが出来ます。



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