Schwedenplatz なんやらな?別館

薬師寺 (やくしじ)

都の西側(右京)を意味する地名は京都にも奈良にもあります。それは西ノ京。京都ですとだいたい円町のあたり(丸太町西大路の南側一帯)。奈良ですと薬師寺のそばに西ノ京駅(近鉄)があり、東に「西ノ京町」という町名があります。薬師寺・唐招提寺のあるあたりを指して、「西ノ京」と呼ぶことが多いでしょうか。

地名が示すとおり、薬師寺のあるあたりは平城京の右京の中心だったところです。五条町・六条町・七条町といった地名はその名残でしょうか。平城京の街路はほとんど現存していませんので、このあたりが都だったということは、なかなか想像しにくい状況です。

そんな中で薬師寺や唐招提寺は、平城京があったころからずーっと、現在地に建ち続けております。平城京の記憶がここに残されているわけです。

平城京の地図と重ね合わせてみますと、薬師寺は五条大路と六条大路の間(南北)、一坊大路と二坊大路の間(東西)にあったことになります。現在近鉄橿原線が通っているあたりが、二坊大路があったところです。南門前にある狭い道がかつての六条大路なのでしょうか。

薬師寺では昭和から長きに渡って、奈良時代伽藍の復興を進めています。Suzumeは子供の頃から何度も薬師寺を訪れていますけど、行く度に建物が増えているような感じがします。先日訪れた折も、大講堂が復興されておりました(大講堂復興は2003年に完成)。


休岡八幡神社社殿(重要文化財)

駐車場から参道を進んでいきますと、南門に至る前に休ヶ岡八幡宮があります。この神社は薬師寺の鎮守社にあたり、現在の社殿は桃山時代(1603年)、豊臣秀頼の寄進によるもの。中央に位置する本殿と、左右にある脇殿よりなっています。

薬師寺1
休岡八幡神社社殿。

本殿は三間社流造(さんげんしゃ・ながれづくり)の桧皮葺(ひわだぶき)。脇殿はそれぞれ正面三間・側面一間、切妻造の桧皮葺。ここに安置されていた国宝の神像彫刻である僧形八幡神(そうぎょうはちまんしん)・神功皇后(じんぐうこうごう)・仲津姫命(なかつひめのみこと)は国立博物館に行っておられるようです。


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2003年3月2日作成。
2004年9月12日更新。

○撮影時期:2004年9月中旬。

○アクセス:近鉄西ノ京駅下車、徒歩。
近鉄奈良駅・JR奈良駅よりバスあり。


薬師寺南門(重要文化財)

もともと西門だったものを南大門跡地に移築したものです。そのため薬師寺のような大寺の表門にしては、小さな門となっています。切妻造の四脚門、本瓦葺。室町時代(1512年)の建物です。

薬師寺2
薬師寺南門と東西両塔。



薬師寺中門・回廊

南門をくぐるとすぐに中門があります。中門と回廊は伽藍復興事業によって復元されたものです。回廊は複廊式となっており、通路が外側と内側に二つあります。ですから法隆寺の回廊と比べると、大規模なものになります。

薬師寺3
薬師寺中門。

薬師寺4
薬師寺回廊。
複廊式なので、幅は二間になる。左が外側。



薬師寺西塔

復興事業により昭和56年に復興されたものです。後述の東塔を基本に、奈良時代の姿に復元されていますので、大きなところは東塔とそっくりですが、細かなところには違いもみられます。東塔との対比も面白いところです。

薬師寺5
薬師寺西塔。



薬師寺東塔(国宝)

薬師寺の東塔は何重の塔か?、なんてクイズがよくされるようですけど、この塔は三重塔です。塔を見上げてみますと、大きな軒と小さな軒が交互にありますが、小さな軒のほうは裳階(もこし)となりますので、大きな軒が3つの三重塔。

裳階があるためかどうかは分かりませんけれども、一層一層の高さが高いものになっています。裳階が付くことによって安定した印象を受けるのでしょうか。薬師寺の東塔のような独創的な塔は他にありませんので、見ていて楽しいですよ。

薬師寺6
薬師寺東塔。



薬師寺金堂

復興事業による建物です。以前NHKの有名番組(プロジェクトX)で放送されたことがあったので、ご存知の方も多いでしょう。二重の建物にそれぞれ裳階が付いた立派な造りは、竜宮造(りゅうぐうづくり)とも呼ばれます。このような大建築を復元するのは、大変な作業だったことでしょう。

中心部は鉄筋コンクリート造になっていて、安置されている国宝薬師三尊像を守るようになっています。ですから外陣と内陣の境目には、よく見ると防火シャッターが取り付けられているのが分かります。国宝薬師三尊像はあまりにも有名ですね。

薬師寺7
薬師寺金堂。



薬師寺大講堂

こちらも復興事業による建物です。平面では金堂よりもさらに大きく、正面の幅は41メートルにも及びます。この建物にも裳階が付けられていますね。内部には重要文化財の弥勒三尊像や、国宝の仏足石などが安置されておりますので、ぜひご覧になってください。

薬師寺8
薬師寺大講堂。
コンサートの準備でいろいろ置いてあった。



薬師寺東院堂(国宝)

復元された回廊の外、ちょうど東塔の東側に建っています。正面七間・側面四間、入母屋造(いりもやづくり)・本瓦葺。鎌倉時代の建物。基調は和様となっていますけど、扉などに鎌倉時代の新様式が見られます。内部に国宝の聖観音立像を安置しています。

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薬師寺東院堂。



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