Schwedenplatz なんやらな?甲信越館

清白寺 (せいはくじ)

山梨県に国宝建築物があるのは知っていましたけども、京都から山梨に行くのは結構大変です。車に乗って行く方法もあるのですが、なかなか行く気がせずにただただ月日だけが流れていく中、東京に用事があって行かなければならなくなりました。ふと思い立って時刻表を眺めていると、東京から山梨まではそんなにはかからないということに気付きました。

思い立ったが吉日ということで、連れを誘ったり宿を確保したりして、観光旅行を兼ねてしまうことにしました。山梨まで特急に乗ろうかと企図していたところ、お盆なので特急は混んでいます。目的地は甲府よりも手前なので、普通電車に乗ってえっちらほっちら…。雑談をしているといつの間にか着いてしまいました。

降りたのは東山梨駅。久しぶりに見るJRの無人駅です。寺に向かう道はしばらく住宅地でしたが、いつの間にかぶどう畑に変わりました。車一台がやっと通れるような道を、ぶどうの話をしながら歩いていきます。ときどき爆薬仕掛けによる獅子脅しが「ボン!」。このような平地にまで動物がぶどうを食べに来るのでしょうか。そうこうしているうちに寺の門前に。


ぶどう畑の中の参道。

お寺もぶどう畑に囲まれています。参道の横もぶどう畑だし、境内の端っこのほうに行ってみると、とくに区切るものも無くぶどう畑につながっているところも。ぶどう畑を見るのは久しぶりでした。京都にもぶどう畑が無いわけではありませんが、毎年ぶどう畑に行くこともないし、やはりめずらしいものです。


清白寺仏殿(国宝)

仏殿は参道のつきあたりに静かに建っています。形は正福寺地蔵堂(国宝・東京都)にそっくりでしょうか。大きさでは正福寺地蔵堂よりも小さいそうです。そのためか軒下の組物は正福寺地蔵堂と比べるとかなり簡素になっています。二手先(にてさき)どころか、これは出組。あっさりした印象です。


清白寺仏殿。

ミニサイズだとはいえ、典型的な禅宗様の仏堂です。屋根は母屋・裳階(もこし)ともに桧皮葺(ひわだぶき)となっており、こちらも正福寺地蔵堂とは異なる点です。古建築というものは量産されたものではないので、どうしてもバリエーションがでてきます。このあたりが面白いところです。


角度を変えて。
母屋の屋根が低い分、裳階の印象が強い。

正福寺地蔵堂と同じ室町時代の建物。でも清白寺仏殿のほうが若干遅くに建てられています。この若干の差による様式的な違いは出ていないように思いますが(そこまでの知識も持ち合わせておりません)、それでも清白寺仏殿には正福寺地蔵堂とは違う味が出ているように感じます。ぜひ内部も一度見てみたいものです。

静かな寺だから誰も来ないだろうと思っていたら、しばらく滞在していた間に、三組の人々が訪れていました。名古屋ナンバーの車だったり、東京の言葉を話していたりと…。みんな国宝を見に来るのでしょうか。人々をひきつける不思議な力が、国宝建造物にはあるのかもしれませんね。


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2004年12月19日作成。
2009年5月10日更新。

○撮影時期:2004年8月中旬。

○アクセス:JR中央線東山梨駅から徒歩10分くらい。


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