大学1年生・夏合宿(南アルプス)
 その後2回の部山行も無事クリア。最初の部山行ほど怖い先輩もいなくて、なんとか続けられそうだと感じ、ついに夏合宿に突入したのである。この頃の夏合宿は北アルプス・南アルプス・上越の山域を順番に選んでいたようである。この年は南アルプス。7月下旬から8月上旬にかけて10泊予備2日という日程で4パーティーに分かれて行われた。山中10泊など想像も出来ない長さであった。

 予備を含めて12泊分の装備と食料。1年生のザックの重さは男子40から45s、女子は25から30s位だったかな。(私のパーティーには新人女子はいなっかた)先頭がサブリーダー、一番後ろがチーフリーダー。サブリーダーのザックの重さは約50s。個人装備以外はすべて差し入れである。差し入れとは出発当日、4年生やOBの方々からビールやジュース・フルーツに缶詰などがどっさりと届く。それをすべてサブリーダーが持っていくのである。
 ワンゲルと言えば藪こぎ。人の行かない所に行くことが信条のような団体である。当然夏合宿も前半に藪こぎ、後半は一般稜線と言うパターンが伝統になっていた。ただ、40s以上の荷物を背負い、それも新人はキスリングという横幅の広いザックで、藪をこぐなど、非常識というもの。その非常識が毎年繰り返されるのだから、困ったものである。
大井川西俣の徒渉
 我々のパーティーは最初は大井川西俣という沢から入って藪こぎ、その後稜線歩きというバラエティーに富んだコースだった。重い荷物を背負っての徒渉の繰り返しは緊張したが、水に困らないだけ楽だった。
食当風景
誰だ、こんなもの投げているのは
 南アルプスは藪といっても上越のような密生した藪ではなく、藪こぎとしては比較的楽なコースであった。藪抜けをしたあとは荒川三山、塩見岳、白根三山と南アルプスの3000m峰をつなぐゴールデンコースで、天候にも恵まれ、最高の稜線歩きを堪能した。ご来光に雷鳥に高山植物に、夏山のいいところすべて体験したようなものだった。

 そして予備日を1日残して余裕の完走だった。山中10泊という未知の体験もなんとかこなして、自分の体力にも自信が持てるようになった。

日本第二の高峰・北岳にて
コース日程

7月23日(夜)東京金谷井川=畑薙ダム
  24日 1─二軒小屋─1540m付近
  25日 2─(大井川西俣)─馴合小屋
  26日 3─(大井川西俣)─1867m付近
  27日 4─(藪こぎ)─2350m付近
  28日 5─板屋岳─高山裏避難小屋
  29日 6─荒川三山─高山裏避難小屋
  30日 7─板屋岳─小河内岳─烏帽子岳─三伏小屋
  31日 8・9(悪天候のため全日停滞)
8月 1日 9─本谷山─塩見岳─北荒川岳直下10
   2日 10─新蛇抜山─三峰岳─間ノ岳─北岳稜線小屋11
   3日 11─間ノ岳─農鳥岳─間ノ岳─北岳稜線小屋12
   4日 12─北岳─八本歯コル─(大樺沢)─広河原=奈良田
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