2003/04/13 パルコ劇場
パルコ版青ひげです。寺山さんが生きていた初演当時のスタッフが集結し、蘭妖子、根本豊など、寺山作品には欠かせない人々。そして、第2の妻役に三上博史!これを観にいかずにいられようか?ということで行ってきました(って実は一般ぎりぎりに決めたんですが)。
席がY列ということで、パルコ劇場のことをあまり知らない私は、「後ろの席だな〜。その前の新感線とNODA MAPの席がよかっただけにな。ま、ほとんどの先行が終わって最後のぴあの先行でとったからしょうがないけど」と思ってたんですね。で、実際劇場に行って、席表を確かめることもなく後ろに行ったら、Y列がないのに驚いて確かめに戻ったわけです。そしたらなんと、前から2列目。うれしいと同時に狐につつまれたような感じになってました。
開演前、舞台上ではなにやらうめいている人がいて、その人のせいかどうかはわかりませんが、これからお化け屋敷入っていくよう気持ちになっていて、それに気がついたとき思わず笑ってしまいました。
これから先は流山児版と比べながら書いて行きますね。
流山児版では3層構造になっていたこの舞台、こちらでは従来の台本に近い2層構造。でどろどろしたえぐい感じを醸し出していたのはこちら。流山児版はさらりとした感じ。舞台の端の奥のほうでJ.A.シーザーさんが楽器をいろいろと弾いて生音楽を作り出していて、それ自体は全然かまわないですが、舞台上の役者よりシーザーさんの方に目がいくことが多くて困ってしまいました。存在感ありすぎです。
第二の妻役の三上さん、とってもよかったです。第二の妻の下品さ、えぐさをうまく出していて、流山児版の篠井さんより1,2点高くつけたいという感じです。
第一の妻役の荻野目さん。彼女もかなりよかった。松本さんがあまり良くないなと思っていただけに、はまってる!ぴったり!と。そういえば、ずっとバスタブの中で演技をしていたのですが、あとで思えば驚くべきことがあったのですよ。出ていったあと妖しい人がバスタブを客席の方に倒すシーンがあったんですね。そしたら中から全身白塗りの全裸の男の人が転がってきたんですよ!!数秒で暗転になったので、なんだったんだ?今の?と目を疑ったのですが、なにせ前から2列目、はっきりとわかってしまいましたね(苦笑)。で、よくよく考えてみると、あの男の人が入った状態で荻野目さんはずっと演技していたということに気がついて、この人、この間の業音といい、根性座ってるよとひれ伏したくなりました。
プロンプター役の誓さん、よかったんですが、殺気を醸し出した分小須田さんの勝ち!って私情が思い切り入っているかもしれませんが(苦笑)。
アリスとテレスはflip flapの勝ち。とてもかわいいし、双子という特性も生かしてたし、うまかった。
第4の妻役は李さんかな〜。パルコ版の秋山さんも悪くはなかったのですが、先に李さんを見てしまうと年の功というかなんというか、李さんのほうがはまっていたので。
衣装係はタイプが違いすぎてというか、話の関わり方がだいぶ異なっているので、比べることはできないです。
青ひげ役の男の役は流山児版の人(すいません、名前忘れました)。パルコの河原さんはみていて軽すぎた。一応主役をしているという設定のはずなのに、若手の人その1みたいになっていて、若さのせいもあり、貫禄が全くありませんでした。
カーテンコールがないとは聞いていたのですが、そのせいか、終わった後の拍手がまばらで、「よかった〜」と思ったとしてもそれを役者に伝えることができない、それがなんだか悔しいというかもどかしさがありました。確かに寺山さんは大衆受けするようなものはやってこなかったかもしれないし、拍手も求めていないのかもしれない。でも、やっている役者たちはどうなんだ?私が役者だったら、力を出し切った芝居だと拍手をもらえたほうが自分自身の糧になるし、満足度が違うけど。芝居というのは観客とともに作っていくものだと思うんだけどな〜なんて思ってしまったわけです。ちなみに私は三上さんと荻野目さん、flip flapの二人に拍手をあげていました。
寺山さんの遺産で芝居をやっている人たちのではなく、寺山さん本人が作り出すお芝居を一度でいいから見てみたかった。