青ひげ公の城(流山児版)

2003/02/01 東京芸術劇場

この芝居を観にいこうと思ったのは2つ理由があります。1つは小須田さんが出ているから(^^;もう1つは寺山作品だから。寺山修司と出会ったのは演劇と出会うより前の高校生の時です。きっかけは覚えてませんが、いつのまにやらエッセイを読むようになり、映画を観にいく(当時渋谷にあったジァンジァンと同系列の沖縄ジァンジァンという劇場があり、そこではよく寺山さんの作品を上演したり、美輪明宏、永六輔、立川志の輔、イッセー尾形といった面々がきたりしててすごく濃い空間でした)ようになったのです。私は映画、友人は主に詩にはまり、詩の柔らかい雰囲気と映画のわけわかんなさという2つの全く違う側面を見せる寺山さんにはまっていったのはよく覚えています。今になって思えば、全く違って見えたこの2つの根本は共通するんだな〜と理解できるんですけどね。
 という2つの理由でいくことになった私。本当は事前に戯曲を読んでから行きたかったんですけど、どうしても探し出すことができなくて、読まずにいきました。青ひげ公がでてくる童話自体、最近ようやく読んだばかりだったので、「あの物語を上演するとかなんとかが関わってくるのかな?」と思いながら観にいった次第です。
 篠井さん、李麗仙さんは迫力満点!読解力が足りない私は篠井さんが汚い格好しているのみて、?と思っていたのですが、だいぶたって召使いごっこをしてるんだな、と気がつきました。李さんは「こんなくずれた女優さんいそう」と思うくらいぴったりに演じてて、これもまたおお!一番の目的の小須田さんはプロンプターの役だったのですが、おちゃらけと殺気がある部分とがうまいくらいに混ざり合っていて、私としては違和感が全くなく楽しめました。残念だったのは第一の妻役の松本さん。「私は女優よ!」という迫力があまりないため(これは本人のせいというよりも配役ミスっぽい気もしました)に、夫役である小須田さんの演技との間に食い違いが生じていた気がしました。できれば小須田さんと同年代の女優さんかそれよりちょい上ぐらいがよかったんじゃないかな?
 思ったよりもわかりやすくて、でもどっかわかりにくくて、という感じで、舞台全体もきれいな感じに仕上がっていて、流山児さんの作品は初めてみましたが、元は確かに寺山修司かもしれないけれど、これを思いっきり流山児さんのテイストに仕上げて寺山臭がかなり抜けてしまった作品という感じがしました。この本書いてからは20年以上経過してますから、もし寺山さん自身が生きていてこの作品をやったなら、あの当時とはまた違った作風になってたと思うので、20年後の寺山作品をこういう風に表現した流山児さんのやり方もありだなと帰りの電車の中で思っていたのでした。
 後ろの方の席に若松武さんが座っているのをみて、心の中で狂喜乱舞していたのは私です。やっぱり実物も渋くてかっこいいや。
 池袋をまともに出歩いたのは初めてだったんですが、噂などもあり、渋谷よりも危ない町なのかな?と思ってて帰りちょっとびくびくしていたのですが、それほどでもありませんでした(^^;;でもやっぱり渋谷の場合、夜でもお店が結構開いていてにぎわっているのと比べると、静かでちょっと寂しかったです。都会の割には都会じゃないような静けさがあるというか。


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