無理矢理

2005/12/12 吉祥寺シアター  B列4番 


 

 高田聖子さんが主役というのも気になり、また前からずっと気になっていた辻修さんが出るということで観にいってきました。

 <あらすじ>
 リストラされて社宅を出た沢渡一家(菅原永二・吉本菜穂子・辻修)が引っ越してきたのは改築し続ける奇妙な家だった。家の主である、最後諒子(高田聖子)は「旦那が霊に見つからないように改築している。」という。盲目の名井中生吾(富岡晃一郎)、自殺ばかりしようとする師居かねる・怯親子(廣川三憲・初音映莉子)ら奇妙な人々の中で住み始めた・・・

 ラスト近くまでは結構よかったです。最後さんの嘘が見破られてくるくらいから爪が甘いというか。ラストがホント「無理矢理」に終わったという感じでもったいなかったです。

 徳に中途半端になったと感じたのは沢渡さん一家。沢渡さんがおかしいのか奥さんである静さんがおかしいのか。冒頭では静さんが死んだ息子・理一郎(辻)の幻覚を見ていると観客に思わせてます。だけど中盤以降になって本当におかしいのは沢渡さんで、息子もホントは死んでないし流産もしてないのにそう思いこんでいて、壊れている携帯に向かって会話をしているというのがわかります。ただこれには「たぶん」がつきます。なぜなら静さんが本当に正常なのどうかはわからなかったんですね。トランプタワーのお祝いのシーンでの師居さんの態度だとやっぱり静さんは息子の幻覚を見ているようにも見えるし。わざとぼかしたのかもしれませんが、それによって「沢渡さんがおかしい」という怖さがあまり分からなかった気がします。静さんの慟哭も半減してしまったし。理一郎が怯に見えていたことや、最後に沢渡さんが自己暗示をかけようとするシーンで聖子さんが「あなたならできるわよ」というセリフを言ったということから、やっぱ息子は生きているけど見えてなかったと思うんですけどね〜。本当のところどうなんだろ。

 息子役の辻さん。本当に小学生みたいでした。目を惹きます。一瞬だけ出した低い声にぞくっとしました。今度は落ち着いたシーンもある役をやっている彼を見てみたいと思いました。
 目当ての聖子さんですが・・・もうあのアンニュイにやられます。ラストのシーンなんか色っぽくって色っぽくって。女性の私が見ていてもかなりのエロオーラを放っていたので、男性のお客さんにはたまらなかったんじゃないかな〜なんてつい思いましたよ。次は久しぶりに天真爛漫な聖子さんを見たいと思うものの、月影も暗そうな役ですよね〜。あ〜早く新感線のおポンチ系が見たい!

 沢渡さん役の菅原さん。初見です。辻さんに「鼻から上は2枚目なのに」と言われてました。舞台だとメガネかけててよくわからなかったので終わったあとHPを見てみると確かに(^^)狂っているのは沢渡さんの方と分かってからも彼からは何も感じず。う〜ん。そこ以外はよかったんですけどね。もったいない。

 吉本さんはきゃんきゃん言っているのがいかにも口うるさい主婦って感じでOKでした。結構顔整っていて美人なのに、こういうイメージがついてます。本人の性格なんだろうか?

 初音さんは初見。若手劇団の人かと思いきやそうじゃないんですね。驚き。めちゃくちゃかわいくて、廣川さんにおねだりを言っているシーンなんか「この子のためならおじちゃんなんでもやるよ」という風に思ってしまうくらい、はまってました。演技もけっこうよかったし。他で見てみたいです。

 廣川さんは得意の役です。廣川さんのあの雰囲気は他の同年代の役者さんにはなかなかないものです。それでいて低い声はめっちゃいい声ですからね〜。役者としてはいい位置にいます、ホント。

 本谷さんのお芝居は初めて観ましたが、爪が甘いものの悪くはないと思いました。この歳でこれだけ書けるならすごいんでないかと私は思ってしまうけど。機会があれば次回以降も見てみたいです。

 

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