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文京区千駄木にある千駄木治療院は、筋骨格系の問題から起こる様々な症状、坐骨神経痛腰痛ぎっくり腰(ギックリ腰)寝違えむちうちの治療橈骨神経麻痺などの症状を専門とする接骨・整体・鍼灸・カイロプラクティツクの治療院です。安心してかかれるをモットーに筋肉、骨格などの構造医学の両面から安全で痛みのない方法で治療にあたります。

交通事故(むちうち)には自賠責保険、通勤中・勤務中のけがには労災保険で治療が受けられます。

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橈骨神経麻痺(とうこつ神経麻痺)

橈骨神経(とうこつ神経)は腕に走る大きな神経のひとつで手首を伸ばしたり、指を伸ばすなど、伸展の動きや手首を右にまわす、回外という動きを支配している神経です。また感覚を司る感覚神経でもあります。

腕に走る大きな神経は他に、正中(せいちゅう)神経、尺骨(しゃくこつ)神経がありますが、橈骨神経は非常に障害を受けやすく、私の拝見している限りでは、腕の神経麻痺では、多くがこの橈骨神経麻痺(とうこつ神経麻痺)です。尺骨神経麻痺、正中神経麻痺もときどきみられますが、数は少ないです。まれに、橈骨神経麻痺と正中神経麻痺や尺骨神経麻痺が混在しているケースもみられます。

橈骨神経が障害されやすい場所は2ヶ所あります。橈骨神経は鎖骨の下からわきの下を通り、上腕(いわゆる二の腕)の外側に出てきますが、一つ目はわきの下での圧迫、二つ目は上腕の外側(力こぶの反対側)での圧迫です。特に二の腕の部分は上腕骨に接するように橈骨神経が走行すること、筋肉が薄い部分であるために、上腕骨に橈骨神経が圧迫されやすい状況にあり、一番障害を受けやすい場所です。

この2箇所を強く圧迫するような姿勢を一定時間続けると、気づいたときには腕はしびれ、動かなくなっていたというように発症することが多く、うたた寝などして起きたらなっていたケースが大半です。飲酒をしていて麻痺を発症することが多く、橈骨神経麻痺で当院を受診する方の7割は、飲酒後寝て起きたら麻痺していたというケースです。

普段なにも意識することなく体を動かし、歩いたり、手を動かしたりできるのは体全身に分布する神経が正常に働いてくれているからですが、神経が何らかの原因で障害され、動かなくなったりすると、無意識に体を動かせることがいかにありがたいことであるかと改めて気づかされます。

橈骨神経麻痺(下垂手)になった人の驚きや、不安感は強いものがありますが、これが意外にひょっとしたことでなりやすい、こんなことでと思うようなことで発症してしまうのが、この橈骨神経麻痺です。

比較的簡単に短時間で発症してしまう橈骨神経麻痺はよく見られる症状のひとつですが、専門的に対処できる所は少なく、この症状に対する情報、治療法も十分とは言えません。診断は貰えるけれど、その先の肝心な治療法がないというのが現実だと思います。

当院では長年、橈骨神経麻痺の治療をしてきて、約2000件の症例を積み重ねてきました。長年の経験を生かして、さまざまなご質問、症状に対応しています。

時々、後骨間神経麻痺という診断を貰い、治療可能かのお問い合わせをいただきます。下垂手の症状があり、しびれがないときにこの診断名をつけられることが多いようですが、後骨間神経はおおもとの橈骨神経から分岐した枝葉の神経です。橈骨神経への治療はその下位にある個々の分岐した神経への治療にもなりますので、橈骨神経麻痺の治療=後骨間神経麻痺の治療と考えていただいて問題ありません。

         橈骨神経麻痺(下垂手)の状態

橈骨神経麻痺 麻痺の状態 グーに握れない

グーに握っている状態です。しっかりと握れないのが普通で第3指と第4指が浮いているのがわかります。
この状態から手首を上に持ち上げることが困難です。麻痺の程度が悪くなるほど、手首を反らすことが難しくなります。

 

橈骨神経麻痺 麻痺の状態 パー

パーに開こうとしてもらった状態です。パーに開くこと自体が困難で、指と指の間も開くことができません。
この状態から手首を反らすことはグーの状態から反らすよりもっと困難です。


橈骨神経麻痺 麻痺の状態 開けない

違う角度からのパーの撮影です。指と指の間が開いていないことがわかります。
手首は屈曲のほうへ(反らすとの反対方向)曲がってしまいます。



下の手が麻痺したほうの手です。手首や指を曲げる屈曲の働きをする正中神経は麻痺していませんので、屈曲方向に引っ張られてしまいます。指を伸ばす、手首を持ち上げるなどの伸展の動きが出来なくなるのが、橈骨神経麻痺の特徴です。




麻痺を発症して1.2週間ぐらいで麻痺側前腕の筋肉がやせてくる場合があります。上の写真では上が麻痺側で下の腕に比べ、やや細くなっています。これは一時的な現象で麻痺が回復すれば、筋肉は自然に戻りますので、心配いりません。


         腕に走る3つの神経

橈骨神経麻痺 橈骨神経の走行


橈骨神経の圧迫されやすい部位

橈骨神経麻痺 圧迫しやすい部位
 

橈骨神経は、脇下をとおり、上腕骨の橈骨神経溝に沿って上腕骨をらせん状に迂回します。この部分での圧迫が多いです。


橈骨神経麻痺(下垂手)の症状

橈骨神経麻痺の症状は、手首に力が入らなくなり、手首がだらんとたれてしまう(下垂手)という症状です。

橈骨神経は手首などを持ち上げるという運動神経と感覚神経の両方の働きを持つ神経です。この神経が障害されると、動かすという働きと感じるという感覚の両方が障害されることになります。

運動神経の障害


手首の力が入らなくなり、だらんと垂れ下がる、指を上に上げる動きができなくなる、グーが握れなくなる、パーに開けなくなるなどが橈骨神経麻痺の特徴的な共通する症状です。麻痺の程度が重いほど、手首を上に持ち上げられない、グーに握れない、パーに開けないなどの症状が顕著です。

手首の筋力(手首を持ち上げる力)が著しく弱くなるため、ちょっとしたものでも持ち上げられなくなります。また指先に力が入らなくなりますので、指が伸びなくなり、ペンなどうまく持てず、字もうまく書けません。パソコンのキーボードなども打てなくなります。

また腕や手の平、甲のむくみなどもよく見られる症状です。手が腫れてしまったとご相談を受けますが、その多くはむくみによるものです。


感覚神経の障害

肘〜手首にかけてのしびれや感覚鈍麻(中程度〜重度の方に多い)、親指と人差し指の水かき部分のしびれと感覚鈍麻(麻痺のどのレベルにも多く見られます)、腕のだるさ(肘から先が多い)や痛み(二の腕が多い)などのよくある症状です。



橈骨神経麻痺と痛みについて

麻痺発症時の痛みは誰にでも見られる症状ではありませんが、痛みがあると訴えられる場合、その多くは、上腕(二の腕)にあり、神経を圧迫した部分に打撲痛のような痛みを感じることがあります。しかし、この部分痛みは時間の経過とともに自然にとれていきますので、治療の必要もありませんし、心配もありません。

橈骨神経麻痺で痛みが問題になってくるのは、発症後からしばらく経過し、手首の動きが回復してきた段階で出現する痛みであり、前腕や手首の強い痛みが出た場合です。痛みはかなりきつく、自力で痛みを回復させるのは難しいケースが多いです。

これは、麻痺と程度が重い方、発症からかなり時間がたってから治療を開始した場合、手首にサポータなどをつけて無理に動かした場合などに出やすい傾向にあります。

麻痺を治していくには、その段階、段階において、適切、適量なリハビリが必要ですが、それを超えると痛みが出やすくなります。多く動かせばいいというものではありませんで、注意が必要です。

橈骨神経麻痺の症状は手首〜手先の麻痺、しびれです。C 6部分(第1指と第2指の水かき部分)にほとんどの方がしびれが出ます。程度が重いと、上腕(二の腕)〜前腕(肘から下)にもしびれが出ます。

橈骨神経麻痺 支配神経


















橈骨神経麻痺の程度

麻痺の程度は下記の表のように筋力テストでの6段階の評価法があります。治療が必要な麻痺のレベルは2以下です。

橈骨神経麻痺で麻痺する筋肉は手関節の伸展(手首を上に持ち上げる力)、指の伸展(指を上に持ち上げる力)などです。
その逆の動き、手関節の屈曲は障害されません。

麻痺の程度ですが、どこを基準にするかで麻痺の程度が違ってきます。たとえば、手首は全く動かないが、指は多少動くなど、計測する部分で違う場合も少なくなりません。

この評価表ではわかりにくいという声も頂きましたので、私が考えた麻痺の程度を測る表も参考にしてみて下さい。

同じ麻痺レベルであっても治療期間に差があるのは、そのレベルの中でも程度の差があるからです。レベル2の麻痺でも正常のレベル3に近い麻痺もあれば、悪いほうのレベル1に近い麻痺もあります。基本的には麻痺の程度が悪いほど、発症から治療開始までの時間が空いたものほど長くかかります。

治療期間の目安は治療に来院頻度により前後しますが、最低2回/週と考えてください。発症から最初の2週間はなるべく治療頻度を多くすると、治りが早くなります。

橈骨神経麻痺の治療実績もご参照ください。


徒手筋力テスト


臨床の場でよく使われる筋力検査法ですが、表現やどこを測るかでわかりくい面があります。

5 強い抵抗にさからって完全に運動ができる
4 若干の抵抗にさからって完全に運動ができる
3 重力に抗して完全に運動ができる 治療期間の目安
2 重力を除くと完全に運動ができる 数回〜1ヶ月以内
1 わすかな筋収縮はあるが、関節は動かない 2ヶ月〜3ヶ月以上
0 筋収縮なし 3ヶ月〜4ヶ月以上




私が臨床で使っている目安。手はグーにした状態で検査してみてください。
パーで検査するよりも、グーでしたほうがやりやすい、動きやすいのが普通です。

(注)発症から時間がたっていると、パーにした状態の動きがよく、グーのほうがむしろ動かないということがあります。
この場合、治療期間の目安より時間がかかることが多く、後遺症が残る場合もあり、より頻繁に治療をするなど経過に注意しながら治療を進めます。

グーに握った状態で手首を水平よりも上に持ち上げることができる 比較的軽症
   グーに握った状態で手首を持ち上げると水平近くまであげられる    軽症〜中程度
グーに握った状態で手首を持ち上げことはできるが、水平までは程遠い 中程度〜重症
手首、指にわずかな動きはある 重症
手首は全く動かず、指を上にあげることも全くできない 重症


橈骨神経麻痺(下垂手)の原因  

橈骨神経麻痺の原因ですが、大きく分けてふたつあります。一番多いのが、腕の神経(橈骨神経)を強く圧迫したことで起こる末梢性の神経麻痺です。次に交通事故や怪我などの外傷が原因の外傷性の神経麻痺です

圧迫による橈骨神経麻痺(下垂手)の発症


橈骨神経麻痺になった原因がわかっている

麻痺になった原因がわかっているものには次のようなケースがあります。

前の晩、腕枕をずっとしていた(新婚旅行で発病される方も多いことからハネムーン症候群とも言われます)、ベンチの背もたれに脇の下を挟むような姿勢を続けていた、横に肘掛のある椅子にもたれるようにうたた寝した、電車で座席の横のポールに腕をあてて寝ていた、飛行機やバスで肘掛によっかかるように寝ていた、お風呂で脇下を圧迫するように寝てしまったなど腕や脇下を圧迫するようなことをした覚えがあり、発症したものです。 このケースでは、だいだいが寝ているときに思い当たるものがあり、麻痺を発症します。

なんらかの思い当たる原因があってその直後から手が動かなくなったのであれば、まず末梢性のもので一時的な神経麻痺と考えます。

こちらのケースでは因果関係がはっきりしていますので、脳梗塞などの心配がないものが多いです。

橈骨神経麻痺になった原因がわからない

どういう状況で発症したのかわからない場合があります。このケースでは、必ず、病院を受診後、ご連絡ください。

まったく何の覚えもなく発病した時は、なにか他の原因から起きている場合もありますので、この場合は要注意です。

また麻痺を発症する前に肩や首の激痛があり、痛みは軽減したものの、麻痺を発症する場合があります。こういうケースでは起床時の発症ではなく、起きている日中にいつとはっきりわからないうちに麻痺が起こることが多いのですが、非常に難治のものがあります。


一度病院を受診してからご連絡ください。

外傷性の橈骨神経麻痺


怪我が原因での橈骨神経麻痺は上腕骨の骨折で麻痺になったもの、肩関節の脱臼が原因で麻痺してしまったものや小児に多い上腕骨顆上骨折後の橈骨神経麻痺、正中神経麻痺などがが多い原因です。

圧迫による麻痺に比べ、その程度は様々であり、治らないなどの問題が多いのが外傷が原因の橈骨神経麻痺麻痺です。外傷性の橈骨神経麻痺では、その予後は次の3つのケースに分かれます。

1 治るもの
2 ある程度までは治るもの
3 治らないもの

これらのどれに該当するかは数回治療してみると、ある程度は予測できます。なぜなら、治るもの、ある程度までなおりそうなものは、数回治療すれば、改善が見られるようになるからです。逆に、数回治療しても、全く変化がない、改善の兆しが見られないものは難しいということになります。怪我から時間が立てば立つほど、難しくなります。

とりあえず、試しに治療してみるという形になってしまいますが、改善する例も多く経験していますので、諦めるまえのご相談いただければと思います。

交通事故でむちうちから橈骨神経麻痺になる場合がありますが、このケースでは、骨折などの外傷がなく、麻痺が起こったのもであれば、すぐに治療を始めれば、完治できるものが多数です。

その他、骨折後、ギブスで固定され、ギブスをはずしたら動かなくなっていたなどギブスの圧迫でおこる場合があります。この場合も骨折時に神経への外傷がなければ、すぐに治療を始めれば、治るものが多数です。

発症の仕方が特異な橈骨神経麻痺  

橈骨神経麻痺を発症する場合、うたた寝をしていて、腕を圧迫してしまった・・、ベンチでもたれかかるように寝てしまい、腕を圧迫してしまった・など、腕の圧迫の結果、寝て起きたら麻痺になっていたというケースが多いのですが、まれに、起床時はなんの異常もなく、日中起きているときに発症するケースが見られます。

こういうケースでは、発症前の様子をよく伺ってみると、麻痺発症の数日〜数ヶ月前に腕の強い痛みがあったり、肘周りの激痛があったり、肩や首に強い痛みががあったり、前兆と言えるような症状が見られることがあります。それも強い痛みであり、起床時ではなく、起きているときに発症するという共通性が見られます。

今までなんの問題もなかった方が、腕を圧迫するようなこともなく、ある日とっぜん、橈骨神経麻痺を発症するというのは、考えにくいことですので、まずは病院でしっかり検査を受けていただきたいのですが、内科的な問題が見つからなければ、、麻痺発症以前にあった症状との関連性を強く疑って治療していきます。

しかし、このような発症の仕方をした橈骨神経麻痺は、腕を圧迫した結果、目が覚めたらなっていたという麻痺に比べ、はるかに治りずらい場合が多いです。

当院でもいままでに15名ぐらい拝見しましたが、どのケースでも難治性が高く、治療期間も長期にわたります。前述の治療期間の目安は当てはまりません。

整形外科での対応   

当院を橈骨神経麻痺で受診されるほとんどの方は、整形で受診後、来院されます。多くの患者さんから病院や整形での対応を聞いてきましたが、橈骨神経麻痺と診断されるまでの経緯は受診した時の医師の経験によってかなり異なります。

経験の豊富な医師に当れば、発症した状況の問診だけで診断がつきます。この場合、レントゲンやMRIなどの検査をせず、「橈骨神経麻痺」の診断を貰っていますので、患者さんにとってはもっとも負担のない理想的なケースでしょう。

一方、脳梗塞ではないかと救急で夜間に受診したりすると、担当医がおらず、レントゲンやMRIなどの検査にまわされ、結局わからずに、翌日に整形外科の医師から「橈骨神経麻痺」と診断されたという話も多くの患者さんから伺います。このケースでは、必要ない検査と費用が余分にかかってしまいますが、健康診断を受けたと考えれば、いいのだと思います。とにかく、「橈骨神経麻痺」という診断をもらうことが大切です。

診断までの経緯についてとやかく申し上げるつもりもその資格もはありません。問題となるのは、「橈骨神経麻痺」と診断がついたあとにありまして、処置として、ビタミン剤だけ処方され、「治療法は特にない」と言われたり、「放っておけば、自然に治ると」言われ、1ヶ月ぐらいしてから慌てて当院に駆け込んでいらっしゃる患者さんが後をたたないということです。

なぜ1ヶ月も空いてしまうかというと、整形や病院を受診すると、1ヶ月分のビタミン剤B12(メチコバール)を処方され、次は「1ヶ月後に来てください」と言われたり、筋電図の検査が数週間先であったり、「自然に治る」と言われたことを信じて過ごしているうちに、発症後の一番大事な時期を無駄に過ごしてしまうことになります。1ヶ月位ならまだいいですが、半年近くもたってからご相談を受けることも珍しくありません。

軽度の橈骨神経麻痺は確かに自然に治っていくものもあります。この場合、治療は必要ないと言っていいと思います。しかし、中程度以上のものになりますと、自然には治らない、ビタミン剤だけでは治っていかないものがあるのも事実です。

1週間ぐらい様子をみるのは構いませんが、改善していく様子がなければ、早期に治療を始めないと、治るものも治らなくなってしまいます。

ネットで橈骨神経麻痺の闘病記を紹介しているページをちらほら見かけます。ご自分の体験をもとに「時間はかかっても必ず治る」などと無責任なことが書かれていますが、それはその方ひとりの症例であって、その体験談を鵜呑みにすべきではありません。個人のブログならまだしも、整形外科のHPにも「ほとんどの場合、2ヶ月前後で治ります」と書いてあったりしますが、それも間違いです。治るものもありますが、きちんと治療しないと治らないケースもあるというのが本当のところです。

長年、橈骨神経麻痺の症例を数多く診てきましたが、適切な治療を受けなかったために、「結局治らない、完全には治らなかった」というケースを多く見てきました。少しでもよくなればと、治療のご相談を受けますが、なかなか効果が出ずに、お役に立てないケースが多くなるのが、発症後時間がたってしまった橈骨神経麻痺です。次章の橈骨神経麻痺の後遺症で橈骨神経麻痺が治らなかった方のケースを紹介していますので、ご覧ください。

治りが悪いと感じたら、なるべく早くご連絡ください。橈骨神経麻痺はすぐに治療を始めれば、まず治る病気です。発症直後なら、1ヶ月治療を続ければ、かなり改善します。1ヶ月以上治療を受けても改善の実感が感じられなければ、それは治療法が適切ではありません。治療法がないということはありません。適切な治療を受ければ、それだけ早く治ります。

麻痺の治療はひとつこれをすれば、治るというほど簡単なものではありません。治していくのに絶対に欠かせないポイントを含め、複合的な治療、長年のノウハウがありますので、ここでご紹介できるものではありませんが、麻痺後、すぐに治療を始めれば、数回の治療で改善(変化)を実感できます。

1回、2回の治療で「治る」のもではありませんが、治療を受けると、治療後、少しよくなったという実感が必ず持てます。この実感がとても大切です。なぜなら、この先、数ヶ月続く治療に1回ごとの効果が感じられなければ、続けられないからです。

地道な治療を積み重ねていくと、最初はわずかな実感だったものが、明らかに手の動き、しびれの減少、握力の改善など、目に見える改善が出てきます。

「ぱっとすぐに治る」ものではありません。しかし、治療を積み重ねて行けば、発症後、1.2週間以内の橈骨神経麻痺は、まず治ります。また治療をしたほうが、ただビタミン剤を飲んで待つよりも、はるかに早く確実に治ります。

橈骨神経麻痺(とうこつ神経麻痺)の後遺症

軽度の橈骨神経麻痺の場合、治療の必要のない自然治癒を待ってもよいものありますが、中程度以上のケースでは治療をしないとなかなか治らない、完全には治らず、後遺症として残ってしまう場合があります。

後遺症として多いのは、筋萎縮が戻らない(手が細くなったまま元に戻らない、手の形の変形)、しびれが残る、手の甲の痛みがとれない、握力が弱いままで元に戻らない、グーはできるが、パーはできない、パーで手首をそらせようとすると、グーになって閉じてしまうなどがよく見られる後遺症です。こういう後遺症が残ってしまうのは、多くの場合、ビタミン剤だけ飲んで、自然治癒に任せた場合や適切な治療を受けてこなかった場合に見られるものです。

橈骨神経麻痺 後遺症

軽度の手の変形が始まっています。手の指をそらす力(伸展)が麻痺のため弱いので、正常な正中神経(屈曲)のほうに指先が引っ張れてしまいます。後遺症が残る可能性もあり、治療もかなり大変です。

橈骨神経麻痺 後遺症

上の写真よりもさらに症状が進むと、手の甲がのっぺらとした形に変形します。指も正中神経に引っ張られ強く屈曲しています。手首がやや小指側に傾いています。これは尺骨神経側に引っ張られているためです。ここまで症状が進行すると、元に戻すのは困難で、多少でも改善すればという前提での治療になります。


これらの症状が残ってしまい、慌てて治療を始めても、改善させることは困難なことが多くなってしまいます。とりあえず試してみると了解いただいて、治療をお受けしてみるのですが、なかなか改善は難しいものが多いです。改善の余地が残っている場合でも、改善のスピードが極めて遅く、半年〜1年以上もかけて治療しなければならないケースもあります。

橈骨神経麻痺は適切な治療をすれば、基本的に治る病気です。適切に治療しなかったために後遺症が残ってしまうのはとても残念なことだと思います。1週間ぐらい様子をみるのは構いませんが、治りが悪いと感じたら、早めに適切な治療を開始することが大切です。


橈骨神経麻痺固定具(シーネ)について

整形外科によってはビタミン剤の処方と麻痺した手を固定具で固定する場合があります。

固定をすると、手首が安定しますので、利き手の麻痺の場合は多少使い勝手が向上するというメリットがあります。しかし、骨折などの場合と違い、固定したから治療になるというのとは違います。

骨折の場合は、骨が折れた部分が動かないようにしっかりと固定します。なぜなら、骨折面が動くと骨がくっつかないからです。骨折は、固定=治療になりますが、橈骨神経麻痺は骨が折れているわけではありません。固定は使い勝手を改善させるための補助具ぐらいに考えておくべきです。

橈骨神経麻痺の場合は、まずなによりも、少しでも動くようにする、そしてすぐにリハビリを開始するというのが、基本です。当院では固定の処置はおこないません。

ご自分で着脱が難しい、シーネ、包帯での固定は長期間着けていると、回復を遅らせます。発症後しばらくは色々不便ですが、手首は固定せずに、なるべく自由にしておく、不便ながらも使い、動かすことがリハビリになり、回復への道筋に繋がります。

仕事上、少しでも使えるようにという場合には、そいいう時だけ、サポータをつけてもらい、それ以外は手首を自由しておいて、リハビリを適時行うというというのがいいと思います。

橈骨神経麻痺(下垂手)の治療 いい治療院の選び方

いい治療院の選び方

以前はお近くの鍼灸院を探してくださいとご案内していましたが、麻痺の治療法をきちんと確立できていないところが多いのか全国から患者さんがいらっしゃいます。

都内でも悪質なところもあり、適切な治療もできないのに、橈骨神経麻痺を適応症に挙げ、結局治らずに、当院に転医されてくる場合があります。わたしのHPを勝手にコピーして、自分の治療院の適応症に「橈骨神経麻痺」を掲げている治療院もいくつかあります。

きちんと治療でき、患者さんを完治まで責任もって治療にあたれないのなら、適応症に挙げるべきではありません。患者さんにも不利益を与えますし、結果として治療開始が遅れた患者さんを診なければならない私にも迷惑な話です。

正しく治療院を選択していただくため、他から転医してきた患者さんから伺った話を含め、いい治療院の見極め方をご紹介します。

橈骨神経麻痺 手首の測定 一回の治療ごとに治療前と治療後の状態を比較し、改善を確認しない

麻痺レベル0の場合を除き、治療直後は、手首の動き、角度、力の入り具合などわずかでも改善が見られ、それを実感できるのが普通です。きちんと治療効果を出す自信がないところでは、それらの測定をしません。なぜなら、治療前と治療後の変化がなければ、治療効果が出ていないことがばれてしまうからです。

麻痺はすぐに治るものではありませんが、治療の効果は1回目の直後から出るのが普通です。
治療前と治療後の効果を確かめないところは治療技術がないと考えて間違いありません。治療直後にきちんとした結果を出すには、それだけの技術がないと絶対にできませんので、これを指標にするのが間違いない治療院選びの決め手です。

橈骨神経麻痺 握力測定 握力を測定しない

握力はすぐには回復しません。回復が見られるのは治療中盤〜後半にかけてですが、客観的なデータを積み上げるという意味で握力測定も必須です。

橈骨神経麻痺 治療回数 何回通院すれば治ると具体的な回数に言及する

大体の治療の目安はお伝えできますが、具体的に何回と言明できるものではありません。

橈骨神経麻痺 シーネ シーネで手首を固定する

シーネ、包帯での固定は回復を遅らせます。3万円以上もするオーダメイドの装具を作ってくる患者さんもいらっしゃいますが、全く必要ありません。必要なときだけ、自分で取り外し可能なサポータなどを使うのは構いません。ご希望の方には当院で着脱可能な装具を2千円で販売しています。

いい治療院が見つからない時

本来はご自宅に近くで信頼おける治療院を見つけることが一番ですが、どうしても見つからない時、治らないときは、遠方からでもご相談ください。

通院時間が2時間以内ぐらいまででしたら、その日の夜に1回、当地で1泊、翌朝に1回、計2回/週の治療で対応できます。

それ以上遠方の場合は、可能な日数を連泊し、集中的に治療し、自宅ではリハビリをしていただくことで回復基調に乗せることが可能です。遠方の方の場合、通院がどうしても限られますので、自力で治っていくだけの回復力をつけてあげること、あとは自宅でリハビリに励むという方法が現実的です。

いずれにしても発症から時間が立ちすぎると、なかなか治らなくなり、限られた治療回数での対応が難しくなります。しばらく様子みて、改善の兆しがない場合は、なるべく早くご連絡ください。

橈骨神経麻痺(下垂手)の治療

橈骨神経麻痺の治療でもっとも重視していること

橈骨神経麻痺になった患者さんの一番の心配事は「ちゃんと治るのか?」ということだと思います。この不安をまず解消して差し上げることがなによりも大事です。発症後、1週間以内に治療を開始した場合、治療直後に改善を実感していただく目標は次の通りです。

麻痺のレベル2 1回〜2回以内
麻痺のレベル1 2回〜3回以内
麻痺のレベル0 10回以内

麻痺の治療はすぐに治るというものではありませんが、治療を受ければ治っていくんだということが実感できれば、治療を続ける励みにもなると思います。逆に言うと、一回ごとの治療で改善が感じられないと治療を続ける意欲が続きません。

いままでの経験上、これらの回数内に改善が感じられないならば、治療法が適切でない、的がはずれた治療を受けている可能性が高いと思います。少し多めに考えても、レベル2、レベル1の橈骨神経麻痺では5回以内にはそれなりの成果が出てこないとおかしいと思います。

末梢性の橈骨神経麻痺

末梢性の橈骨神経麻痺は一時的に神経が麻痺している状態ですので、麻痺の状態から一刻も早く開放しなければなりません。

1、2回の治療で治るというものではありませんが、発症後すぐに治療を開始すれば、軽度なもので数回〜1ヶ月、中程度のもので、1、2ヶ月以内、重度のレベル0からの治療は3ヶ月〜4ヶ月ぐらいが目安です。橈骨神経麻痺の治療実績も参考にしてください。時間が立てば、立つほど治りにくくなってしまいます。顔面神経麻痺もそうなのですが、麻痺の治療は、一日も早く治療を始めることが大切です。

軽度の橈骨神経麻痺は自然に治っていくものもあります。治療が必要ないものもあるのですが、どういう経過をたどるかは誰にもわかりません。そのままにしておいて自然に治っていけば、それはそれでいいのですが、3週間とか4週間してあまりよくならないからと来院されて、治療開始が遅れると、格段に治り方が悪くなります。

ですから、まずすぐに治療を始める、そしてある程度神経が回復して動くようにしてからご自分でリハビリなどに励むという方法が一番いいと思います。様子をみるのは1、2週間ぐらいにしておくのが無難です。

特に音楽家や画家、作家など手が使えないとどうにもならない職業の方は、すぐに受診されることをお勧めします。治療開始が遅くなると、それだけ復帰が遅れます。

治療の方法ですが、橈骨神経麻痺には、はりと低周波での治療がとてもよく効きます。それと同時に、手首や腕を動かすリハビリを続けます。麻痺している神経に対して刺激を与え続けるのが大切です。

動かない手を無理やり動かそうとすると力をとても使いますので、腕の筋肉の疲労、肩や首のこり感、前腕の痛み、手首の甲の痛みなども出現します。リハビリと同時にこれら筋疲労も治療していくことが大切です。手首の動き、指の動き、しびれ感などが回復し、握力の回復が最後という順で治っていくのが一般的です。

治療ごとに手首の可動する角度や個々の指の動き、握力の測定などを行いながら治療を進めますので、客観的に治療の効果を実感できます。
早期に適切に治療を受ければ、末梢性の橈骨神経麻痺の予後は良好です。治る病気と考えて問題ないと思います。

繰り返しになりますが、時間が立つ程、治りにくくなります。数ヶ月もしてから治らないとご相談を受けますが、麻痺レベルの表を見ていただくとわかるように一番悪い状態のレベル0であっても、治療期間は3ヶ月〜4ヶ月ぐらいですので、2ヶ月あれば、状態としてはかなりよくなっていないとおかしいのです。

もし、治療を受けていて、2ヶ月たってもほとんど改善しない場合は、その治療は効いていない、適切でない治療をただ続けていると考えて間違いありません。もしビタミン剤だけ飲んで、様子をみていて、1ヶ月しても改善の実感がなければ、それ以上待っても自然治癒は難しいと考えるべきです。

橈骨神経麻痺の治療は早期に治療を始めれば、治療前と治療後の改善が1回ごとに実感できなくてはなりません。骨折などの治療は全国どこでも同じレベルの治療が受けられますが、橈骨神経麻痺はマイナーな病気だけに、どこでもという訳にはいきません。

もし治療の効果がいまひとつ、治りが悪いと感じた時は、いい治療院の選び方を参考にしていただいて、ご自分が受けている治療が適切かをご自分で判断することをしないと、のちのち治らないという大きな不利益を得ることにもなりかねません。

すぐに適切な治療を始めることが回復の鍵です。

外傷性の橈骨神経麻痺

問題が多いのはこちらの外傷性の麻痺です。 圧迫による麻痺に比べ、その程度は様々であり、治らないなどの問題が多いのが外傷が原因の橈骨神経麻痺麻痺です。外傷性の橈骨神経麻痺では、その予後は次の3つのケースに分かれます。

1 治るもの
2 ある程度までは治るもの
3 治らないもの

これらのどれに該当するかは数回治療してみると、ある程度は予測できます。なぜなら、治るもの、ある程度までなおりそうなものは、数回治療すれば、改善が見られるようになるからです。逆に、数回治療しても、全く変化がない、改善の兆しが見られないものは難しいということになります。怪我から時間が立てば立つほど、難しくなります。

とりあえず、試しに治療してみるという形になってしまいますが、改善する例も多く経験していますので、諦めるまえのご相談いただければと思います。


当院では治療法についてなるべく患者さんのご希望を伺いますが、顔面神経麻痺、橈骨神経麻痺などの神経麻痺に対しては、はりでの治療をお勧めします。どうしても抵抗がある方は、ご相談ください。

  

交通事故(むちうち)後の橈骨神経麻痺

交通事故でむちうちになった後、手が麻痺してしまったというご相談が時々あります。

首や上腕、肩関節外傷(骨折や脱臼など)があり、麻痺したものは、外傷性の橈骨神経麻痺に属しますので、治るか、治らないかの予測は基本的にできません。

一方、外傷のないむちうちで、しばらくして麻痺が起こったものに関しては、適切に治療すれば、治るものがほとんどです。

むちうちで橈骨神経麻痺を発症するケースでは、事故直後から麻痺というケースはあまりありません。事故後、しばらくしてから麻痺に進むケースが多数です。

発症後時間がたちすぎると治療が難しくなってきます。圧迫による麻痺と同様、発症したら、1日も早く治療を開始することが大切です。 

交通事故被害者の場合、自賠責保険を使えば、自己負担なく、橈骨神経麻痺の治療が可能です。    

橈骨神経麻痺(下垂手)の治療間隔

橈骨神経麻痺の治療は発症後なるべく早く始めることが後遺症を残さないために大切です。

発症から時間が立ち過ぎてしまっている場合や、発症後すぐに治療を始めても、発症初期の治療が十分足りていない場合や治療が適切でなかった場合などになどにのちのち治りにくくなったり、後遺症が残る可能性が出てきます。

麻痺の程度にもよりますが、発症後、2、3週間ぐらいは集中的に治療すべき時期であり、この間は、なるべく頻繁に治療するのが望ましいです。この時期に集中して治療すると、のちの治療がスムーズに進みますし、後遺症が残る可能性がきわめて少なくなります。逆に、この時期の治療が足りないと、その後の回復のペースが遅くなったり、後遺症が残ってしまうケースが出てきます。

その後の治療間隔は最低2回/週と考えてください。

1ヶ月〜1ヶ月半治療すると、状態はかなり改善してきます。また自力で治っていくだけの治癒力が出てきます。この治癒力が出てきますと、ある程度の間隔を空けても問題ありません。治療にいらっしゃらない間でも少しずつ自力で回復する力が出てくるからです。

橈骨神経麻痺の治療は、発症直後は集中的に、改善するにしたがって、少しずつ治療間隔を空けていくというのが、いままでの経験上一番望ましい治療間隔だと思います。