歴史的かな遣ひ
場当たり的な歴史的かな遣ひ学習法です。

HOME作品日誌歴史的かな遣ひ一竿風月&深海


 歴史的かな遣ひ

歴史的仮名遣ひで和歌を書く場合、なれてゐない自分のために、間違ひやすい言葉をまとめました。

●ヤ行下一段活用は新旧同じ表記。
 「ゆ」で言ひ換へられる言葉は「え」のまま。例を挙げます。
 ○見える。例、「敵艦見ゆ。天気晴朗なれど、浪高し」
 ○絶える、絶ゆ。
 ○甘える(×甘へる)
 ○覚える、○超える、○栄える、
 ○癒える、○消える、○肥える、
 ○凍える、○映える、○殖える、
 ○吠える、○燃える、○悶える
 ○巴里燃ゆ
●ア行下一段活用は以下の二語だけ。
 ○得(え)る、
 ○心得(え)る、
●下二段活用の場合は、
 ○控へる(×控える)
●○植ゑる(×植える)、
 ○飢ゑる、
 ○据ゑる
 (活用語尾に「ゑ」を使ふのはこの三語のみ)
●間違ひやすい言葉
 ○ぐらゐ(×ぐらい)
 ○どうも(×だうも)
 ○どうにかかうにか
 ○〜であらう(×であろふ)
 ○〜だらう(×だらふ)
 ○どうする(×だうする)
 ○〜をしよう(×〜をしやう)
 ○食つてしまはう
 ○〜しておかう
 ○酒を呑まう
 ○仕様(しやう)
 ○行くでせう(×行くでしやう)
 ○やう(様)
 ○よう(用)
 ○よう(良う)
 ○いいよ(×いひよ)
 ○できない(×できなひ)
 ○いけない
 ○さういふ(×さふいふ)
 ○たうてい(到底)
 ○どぢやう(×どぜう)
 ○ほんたう(本当)
 ○或いは(三島由紀夫は「或ひは」を使ふ)
 ○おめでたうございます(×おめでたふござゐます)
 ○おみな(媼)
 ○をみな(女子)
 ○をのこ(男子)
 ○をかしい
 ○をはり
 ○そのやうな(×そのよふな)
 ○がんばる(○ぐわんばる)両方つかへる
 ○がんばらう
 ○かをる(×かほる)
 ○いたづらに(×いたずらに)
 ○菊池寛(きくちくわん)
●新旧同じで、かへつて勘違ひしやすい言葉。
 ○おい(老)
 ○かい(櫂)
 ○くい(悔い)
 ○たいまつ
 ○こごえ(凍え)
 ○さえ(冴)
 ○ふえ(笛)
 ○やまごえ(山越え)
 ○あわ(泡)
 ○さわぎ(騒ぎ)
 ○かわき(渇き)
 ○はず(筈)
●次の場合、実際は漢字の中に隠れてしまひますが。
 ○エウ(幼、妖、要、謡、曜)
 ○ヨウ(用、溶、俑、庸)
 ○ヤウ(羊、様、洋、陽、様、養、八日)
 ○エフ(葉)
 ○ヨフ/ヱフ(酔ふ)
●多分理屈はあるのでせうが、丸暗記した方がてつとり早いと思ふ表記。これも、実際は漢字の中に隠れてしまひますが。
 ○なかうど(仲人)
 ○わかうど(若人)
 ○あぢさゐ(紫陽花)
 ○しう(舟)
 ○さいはい(幸い)×幸ひ
 ○憲法(けんぱう)
 ○天皇(てんわう)
 ○行為(かうゐ)
 ○条項(でうかう)
ついでながら、
 ○上皇(じやうくわう)
 ○情交(じやうかう)
 ○照合(せうがふ)
 ○おづおづ
 ○泥棒(どろばう)
●音便。結構難しい。
 ○思ふ→思ひて→思うて→思つて
 ○向ふ→向ひて→向うて→向つて
 ○美しう
 ○おいしう
 ○ついうつかり(×つひうつかり)
 ○焼く→焼いて
 ○飲む→飲んで
 ○降る→降つて


●広辞苑の自序を読むと、新仮名と旧仮名の区別が一切つかないやうに書かれてゐる。推測するに、編者新村出博士は使ひなれた旧仮名で書きたかつたのだが、発行元の岩波書店の希望により、いやいや新仮名遣ひを使ふことになつた。そこで、博士は意地を張り、あのやうな序を書かれた。立派の一語。すごいと思ふ。
●憲法の天皇の国事行為条項(けんぱふのてんわうのこくじかうゐでうかう)。難しい。わたしはこれで旧かなマスターを諦めた。
●できたらこの新聞も和歌を除いて普通の字で書きたい(^_^;)。幼少の頃より学んでをれば、新かなより合理性があると思へるので、国語、漢字が深く理解でき、言葉を大切にする風潮が生まれ、いいとは思ふ。
●鴎外も漱石も表記の間違ひがあつたさうだ。あまり気にしないで使つてみよう。

  和歌推敲のテクニック

●削れる言葉がないかを探す。
●内容に重複する言葉がないか。
●歌の情景を頭に描いて、筋に無理がないかどうか確かめる。
●助詞が重複してゐないか。
多くても二つまで。ことに、助詞「て」の重複は極端に響きが悪くなる。説明的になる。
●助詞「で」は使はない。啄木は使つてゐるが、例外としよう。
●気にいつた歌人の作品を暗誦する。リズム感が身によくつく。



HOME作品日誌歴史的かな遣ひ一竿風月&深海