被害者の声
(加藤 なおさん)※仮名
私は39歳女性です。
16歳の時から23年間摂食障害の症状が続いています。
あまりにも長い間症状と付き合ってきたので、自分が治るということを想像できなくなっていましたが、
「よくなりたい」と思う気持ちは捨てられずにいました。
一昨年、あるきっかけがあってインターネットで
摂食障害回復支援会というサイトを見つけました。
最初はメールで相談をして、電話相談を受け、
重症だからということで面接治療に参加が決まったのですが、
非常に高額な参加料を納める必要がありました。
治療に参加すると、回復経験者が居て、
和やかな雰囲気で手を握って話を聞いてくれて
とても気持ちは安らぎます。
摂食障害が苦しい病気である理由の一つは
「こんなおかしなことを続けている自分のことを
わかってくれる人なんて居ないのではないか」という
孤独感もあると思いますので、
一時的には話が出来るということだけでも楽になるのです。
その後、続けての有料面接治療を勧められました。
これから先、この出費を続けていくような経済的余裕も無いし、
勤めを休まなければならないのも困るし、
と躊躇していると、
「お金や社会的信用などを犠牲にしても
『なんとしても治りたい』と思わなければ治らない」と
言われました。
さらに、「この病気は他では治らない病気なのに、
ここに参加すれば皆さん症状が軽くなったり
良くなったりしているんですから」と言われたり
(ここ以外に行っても無駄と言ってるのと同じですよね)、
面接治療に参加する可能性が低いと分かった途端、
治療院の掲示板へのログインを制限され、
不信感が募って治療を自ら打ち切ることにしました。
自分で行かないことを決心した時もかなり辛かったのですが、
最近、マスコミでこの治療院のことが『悪徳詐欺』として取り上げられるようになり、
新たに落ち込みました。
私がショックを受けた理由はいくつかあると思います。
一つは、
ここにかかれば治るかもしれないという希望がなくなったこと。
(最初から100%は信じていなかったですけれども)
これは、今、この治療院に関わって良くなってきている
と感じられている人たちにとっては、
とてもショックな出来事だと思います。
一つは、
この問題への一般の人たちの反応。
面接治療で行われていたことは(全裸で話をするとか)、
確かに異常といえるのかもしれませんが、
大量に食べては吐くという行為を
毎日続けているほうが異常なのだから、
それを治す為には、このくらいやるのは仕方が無いのではないか、
と私は受け入れてしまっていたのです。
1日10万円、2日で15万円という金額は、もちろん高いとは思いましたが、
続けることで良くなると確信が持てれば幾ら払ってもいいと思っていました。
でも、テレビでの病気を知らない人たちの反応の中には
「えー、こんなに高いの!」
「こんなことしているの!信じられない!」と
明らかに拒絶反応を示したものもあり、
ここまでしても治りたいんだ、という気持ちは
なかなか分かってもらえないんだなーと
改めてこの病気のことをオープンにする難しさを思い知ったこと。
一つは、
摂食障害の患者の
どうにかして治りたい、この状況から抜け出たい、
という苦しみや、わずかな希望を
このような形で利用する人がいたこと。
(「あなたはこんなにも大変な病気にかかっている」と脅し、
他の病院やカウンセリングでは治らなかった摂食障害を
「ここに関わった人の90%以上は良くなる」と謳い、
『治るためには何でもする覚悟が要る』と誘導するのが手口です。)
高額な治療費を出したり、
初対面どうしで裸になったり、
常識ではおかしいな?と思うことをやってしまうのも、
治りたいという希望からなのです。
いわば患者さんの苦しみが大きければ大きいほど、
治りたいという気持ちが強ければ強いほど
この治療院に引っかかる可能性が高くなるということです。
私がこの治療院に対して一番許せないのは、
「どんなことをしてでも治りたい」という私たちの切望、
そして長く患った私のような者にとっては
持つのさえ難しい将来への希望を
私利私欲のために、くいものにしているところです。
今回、私がこの会の立ち上げに
関わらせていただくことにしたのは、
広く情報を提供することで、
二度と私のような思いをする人を出してはいけない、という思いと、
あの治療院に関わった人たちに対して、
「あの治療院で治らなくても大丈夫だよ、他にも道はあるんだよ」
ということを伝えたかったからです。
被害者の会の立ち上げに私が関わったことを知った父から
「そうやって希望を捨てないでいろんな人とつながっている限り、
きっと大丈夫だよ」
と言われました。
いまだに、吐きながら情けなくて泣いて、
泪で便器の中の吐瀉物が見えなくなることもしょっちゅうですが、
それでも外に出れば、友達とお酒を飲んで笑ったりもできるのが
人と人とのつながりの不思議さだなーと思うのです。
このホームページを見て
被害に会う女性が減ってくれること、
被害にあった女性には、もう一度立ち上がるきっかけになってくれること、
を祈りたいです。
もしこれを読んで私も会の活動に関わりたいという方がいらしたら
メールをお待ちしています。
ここには貴方を傷つけようとする人はいないはずです。
読んでくださってありがとうございました。
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