平成19年 月例祭
並びに
平和祈願祭
8月18日(土)
13:00〜
1. 参向
2. ご神水奉献
3.戦争犠牲者に心を込めて御神水を奉献します
4. 各会代表
6. 教会長教話
今年の平和祈願祭は天満恵里加さんの読み
聞かせで「可愛そうなゾウ」を朗読して頂きました。
7.天満恵里加さんの読み聞かせ
可
哀相なゾウの話
太平洋戦争の終りの頃、上野の動物園に、ジョン トンキー ワンリーと言う3頭の像がいました。その頃、戦争が、だんだん大きく拡がって、東京の街には、毎日、毎晩爆弾が雨の様にふり落ちて来ました。この爆弾が、もしも、動物園に落ちたら、どう成る事でしょう。オリが壊されて、恐ろしい動物たちが町え暴れ出したら大変な事です。
そこで、ライオンも、虎も、豹も、熊も、大蛇も、毒を飲ませて殺したのです。3頭の像も、いよいよ殺される事に決まりました。いつも暴れん坊で困る、ジョンから始めることに成りました。ジョンは、ジャガイモが大好きでした。ですから、毒薬を入れたジャガイモを普通のジャガイモに混ぜて食べさせました。けれども、利口なジョンは、毒のジャガイモを口まで持っていくが、すぐに長い鼻で、ポンポンと投げ返してしまうのです。しかたなく、毒薬を体に注射する事に成りました。馬に使う とても大きな注射の器械と、太い注射の鍼がしたくされました。ところが、像の体は皮がとても厚くて、太い鍼は、どれも、ポキポキと、折れてしまうのです。しかたなく、食べ物をひとつもやらずにいますと、可哀相に、13日目に死にました。続いて、トンキーとワンリーの番です。この2頭は、いつもニコニコした、心の優しい像でしたですから、動物園の人達は、この2頭を何とかして助けたいと考えて、遠い、仙台の動物園え送ることに決めました。けれども、仙台に爆弾が落ちたら、どう成る事でしょう。仙台の町え像が暴れ出てから、東京の人がいくら謝っても、もう駄目です。そこで、やはり、上野の動物園で殺すことに成りました。毎日、えさをやらない日が続きました。トンキーもワンリーも、だんだん痩せ細っていきました。時々、見回りにいく人を見ると、ヨタヨタと立ち上がって、「エサを下さい エサを下さい」 力ない声で、せがむのでした。その内に、ゲッソリと痩せこけた顔に、あの小さい目が、グッと玉の様に飛び出して、みみばかりが大きく見えるほど、悲しい姿に変わりました。今まで、どの像も、自分の子供の様に可愛いがって来た、像使いは、「あー可哀相だ、可哀相だ」と、オリの前をうろうろするばかりです。するとこの時、ワンリーもトンキーも、ヒョロヒョロッと、体を起こして進み出てきたのでした。お互いに、グッタリとした体をもたれ会って、芸当を始めたのです。うしろ足で立上がりました。前足を折り曲げました。鼻を高く、高く上げてバンザイをしました。しなび切った、からだじゅうの力をふりしぼって、芸当を見せるのでした。芸当をすれば、昔の様に、エサがもらえると思って、よろけながら、一生懸命です。
「あーあっ ワンリーや トンキーや」と、像使いは、もう我慢が出来ません。泣き声を上げ、エサのある小屋に飛び込みました。走って、水も運んで来ました。「さあっ 食べろ 食べろ」 「飲んでくれ 飲んでくれ」 動物園の人達は、みんなだまって見ないふりをしました。こうして、1日も長く生かしておけば、戦争も終って助かるのではないかと、どの人もそっと、神様に祈っていました。けれども、トンキーも、ワンリーも、ついに動けなくなってしまいました。ジッと体を横にしたまま、ますます美しくなって来る目で、流れる雲を見ているのがやっとでした。
こうなると、像使いも、もう 胸が張り裂けるほど痛くなって、見に行く元気すらありません。他の人も苦しくなって、像のオリから遠く離れていました。遂に、ワンリーは十いくにち目に、トンキーは二十いくにち目に、どちらも鉄のオリにもたれながら、鼻を高く指し上げて、バンザイの芸当をしたまま、死んでしまいました
「像が死んだ 像が死んだ」 かけ集まった動物園の人達は、ドッとオリの中に転がり込みました。像の体に取りすがりました。像の体をゆすぶりました。おいおいと、みんな声を上げて泣き倒れました。そして、どの人も、心の中で、ゲンコツを握って叫びました。「戦争やめろ 戦争やめてくれ」
後で、調べますと、タライぐらいもある大きな胃袋には、一滴の水さえも入っていませんでした。
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