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自著


カラスの常識
寺子屋新書023

子どもの未来社刊
定価880円(税込み)
発行年月日:2007年2月28日
わたしのカラス研究

さ・え・ら書房

定価:1470円(本体1400円)
判型・体裁:B5変型判/80ページ
発行年月:2006年4月
ISBN4-378-03895-1
NDC488



図 鑑


CROWS AND JAYS
A Guide to the Crows,Jays and Magpies of the World

Steve Madge and Hilary Burn; Christopher Helm, London 1994

イギリスで出版された世界のカラスの図鑑。すべてのカラス科の鳥が、すばらしいイラストと詳しい解説で紹介されている。亜種も詳しい。
このサイトでもかなり活用した本。世界のカラスを知りたければ、先ずこの一冊がお勧め。
アマゾンや洋書屋で入手できる。英文。


       

日本動物大百科 4巻 鳥類U
編集委員 樋口広芳・森岡弘之・山岸哲 平凡社 1997年

図鑑というより日本の鳥の総合解説書。鳥の最後をカラス科が飾っている。
最新の研究を元に研究者みずからが著者となり、特に生態を詳しく解説している。
日本のカラス科の生態を知るには、この本が便利。




読み物


カラスの大研究 都会の悪者か 神様の使いか
国松俊英・文 関口シュン・絵 PHP研究所 2000年

カラスが起こしたさまざまな事件を紹介した子供向けの本。後半の日本人とカラスのかかわりを民俗学的な視点から紹介した点がとてもユニーク。
   
ワタリガラスの謎
バーンド・ハインリッチ 渡辺政隆・訳 どうぶつ社 1995年

アメリカを代表する生物学者ハインリッチが、取り組んだワタリガラスの研究史。どうやってワタリガラスが獲物を見つけだし、なぜ仲間を呼ぶのかという疑問を綿密な観察と調査で解き明かす。カラスファンは必読の書。ページ数があるので読破するのはけっこう大変。

カラスはどれほど賢いか 都市鳥の適応戦略
唐沢孝一 中央公論新社 中公新書 1988年

都市鳥研究第一人者の著者が、カラス研究に取り組んだ先駆的な著書。一時代前には、カラスの本といえば唐沢さんの本しかなかった。生態、対策、民俗どれも詳しい。
カラス、なぜ襲う 都市に棲む野生
松田道生 河出書房新社 2000年

いわゆる東京のカラス問題について、鳥の専門家がその仕組みや構造を解き明かす好著。カラス対策に頭を悩ます行政者には、必読の本。

カラスとネズミ 人と動物の知恵比べ
川内博・遠藤秀紀 岩波書店 2000年

カラスとネズミといった人に嫌われる生きものを同時に取り上げた珍しい試みの本。カラスの章は、カラス問題に精力的に取り組んでいる川内博氏が、東京のカラスについて記した書。最新のカラス事情がとてもコンパクトにまとめられている。
カラス、どこが悪い!? 小学館文庫
樋口広芳、森下恵美子 小学館 2000年

日本を代表する鳥類学者が記したカラス本の決定版。科学的な分析や視点はこれまでのカラスの見方を一新させてくれる。提言も的を得ており、思わずうなずいてしまう。巻末のカラス年表はおもしろい。樋口氏は、現在の日本鳥学会の会長。

現代のエスプリ 行動の伝播と進化
仁平義明編 至文堂 1997年

今ではすっかり有名になった仙台の自動車にクルミを轢かせて食べるハシボソガラスについて調べた研究結果が掲載されている。知的行動と呼ばれるこの行動が、伝播していった様子がよくわかる。カラスの他にも、ササゴイのルアーフィッシングやニホンザルの興味深い行動が書いてあり、大変面白い。
大都会を生きる野鳥たち
川内博 地人書館  1997年

都市鳥研究者の著者が見た、東京の野鳥たちの生活を春夏秋冬に分けて紹介している。野鳥を通して浮き彫りになる都市の姿が新鮮だ。また、この本は餌付けによるハシブトガラスの問題を初めて記した。

マン・ウォッチングする都会の鳥たち
唐沢孝一 草思社 1987年

1980年代の都市鳥の生態を最も良くまとめた本。ハシブトガラスの生態が詳しく記してあるが、10年以上たった今でもあまり状態が変わっていないことがわかる。残念ながら絶版のため、図書館などで探すと良いだろう。
動物行動学入門 ソロモンの指輪
コンラート・ローレンツ 日高敏隆訳
早川書房 1983年 


超有名な動物行動学の神様ローレンツの名著。放し飼いにしていたニシコクマルガラスの話が登場する。本当に愛くるしい鳥で、これを読んでカラスが飼いたくなった人もたくさんいるはず。ホントにコクマルガラスって可愛いのだ。

カラスバトル
矢崎葉子 太田出版 2002年

鳥嫌いのノンフィクション作家が、会社周辺で起こったカラス騒動をきっかけに取材を依頼され書いた本。一般の人が感じている感覚に近いスタンスでカラスを見るという異色のカラス本である。でも、内容はべつにどってことない。読んでも読まなくてもよいと思う。悪書ではない。
カラスとかしこく付き合う法
杉田昭栄 草思社 2002年 

宇都宮大の解剖学者が著者の本。これまでのカラス対策をだいたい取り上げ個々に評価している点が面白いし、参考になる。これまでここまで具体的な資料はなかった。専攻の解剖学の見知も有益である(いくつかは?であるが)。しかし、本書はハシブトガラスを主な材料にしていると思われるが、冒頭でちゃんと明記していていないのは致命的欠陥。生態に関しては誤り、不親切な記述がある。

カラスはどれほど賢いか都市鳥の適応戦略
唐沢孝一 中公文庫 中央公論新社 2003

1988年に発行された同書名本を大幅に加筆訂正して文庫本として発行されたのが本書。かなり内容が変化しており、新しい本として生まれ変わった。
ニューカレドニアのカラスの部分には私が登場する。

カラス なぜ遊ぶ
杉田昭栄 集英社 2004

これも宇都宮大学の杉田先生の本。
タイトルのカラスの遊びが第一章になっているユニークな構成である。そのほかにもカラスの最近の知識が学べる。
やはり解剖学的見地はさすが。
実は私もこの本に登場します。

カラス狂騒曲 行動と生態の不思議
今泉忠明 東京堂出版 2004年

専門は鳥類ではないが動物学者が書いたカラスの本。日本のカラスの生態や習性について、いろいろな研究をまとめた本であるようだが、どこまでが筆者の観察なのか引用なのかわからない。間違いも散見される。なんとこのホームページも参考にしたらしいが、連絡はなかった。
河合雅雄の動物記4 三羽の子ガラス
草山万兎 フレーベル館 2005年

草山万兎は、河合雅雄氏のペンネーム。河合氏は著名な動物学者で専門はサル。東京を舞台にしたカラスの物語である。内容的にはいくつか事実と異なる点があるが、そこは目をつむろう。でも、日比谷公園にフクロウが来て天敵というのは、リアリティがないかなあ。しかしながら、フィクションなのかノンフィクションなのかわからないのは、いいことか悪いことなのか判断はむずかしい。でも良い本です。

カラス
とだこうしろう 戸田デザイン研究室 2001年

山のカラスが、ご馳走にひかれて都会に移りすむ話。最後に野犬に襲われ瀕死となり少女に助けてもらい仲間を連れて山に帰る。絵がかわいい。
事実とは少し違うが、カラス問題の本質をとらえた良質の絵本。オススメ。

カラスはなぜ東京が好きなのか
松田道生 平凡社 2006年

東京都文京区の六義園界隈を調査した、東京のカラスの話。著者が直接見たり、聞いたりしたことが記されている。カラスの繁殖に関する記述が詳しい。本書の最後に書いてある「バードウォッチャーは、自然を守る人というのは誤解」というのは、痛快な見解。まったく同感。カラスを知ることで、様々なことが見えてくると本書は語る。
カラスの四季 生態観察の写真と記録
周はじめ 法政大学出版局 1956年

最近、ようやく手に入ったカラスの名著。
昭和31年に書かれた、北海道別海のカラスの写真本である。当時は望遠レンズも一眼レフもなく、カラスの写真集を出せるとは驚愕である。また、記述も興味深く、「東京ではカラスがすくなくなった」、「石けんやロウソクを持っていく」、「人とカラスの距離が近く、こんな光景は北海道でなければ珍しい」などと書かれている。時代の移り変わりを痛感する。カラス関係者はぜひ一読を。



カラス対策


東京のカラスをどうすべきか
カラスシンポジウム報告書(全4冊)
日本野鳥の会東京支部 


日本野鳥の会東京支部がこれまで4回おこなわれたシンポジウムの報告書。4冊まとめて読むとかなり詳しい内容で、各地の事例や問題点などを整理して読むことができる。
書店では売っていない

自治体担当者のためのカラス対策マニュアル
環境省自然環境局

タイトル通り自治体のカラス担当者のための教科書。執筆陣は、第一線のカラス研究者で、カラスシンポジウムのパネリストたちである。具体的な対策の方法や効果、想定問答集など実にためになる。一読されることをおすすめ。書店にはなく、環境省で分けてくれる。pdf版もある。
環境省ホームページ

カラス おもしろ生態とかしこい防ぎ方
杉田昭栄 農山漁村文化協会 2004

これはユニークな本だ。農業者のためにカラスの害を防ぎ方を紹介している。
今までにこのような視点で書かれたものはない。農業者だけでなくカラスに困っている人は必読の書。



お薦めしない本


カラスがハトを黒くする?―生き物たちの近況報告39話
柘植達雄・NHK都会の自然取材班 情報センター出版局 1993年

NHK取材班が朝のニュース番組で取材した内容を本にしたもの。
しかし、内容はいかにも素人が取材したもので、事実誤認が目立つ。
特にタイトルにあるカラスがハトを黒くするの章はひどい。
大阪はカラスが少ないので白いハトが目立つが、東京はカラスが白いハトを
食べてしまったために黒いハトばかりになってしまったというもの。
実際は、カラスがハトの数を変化させるほど捕食している例はなく、また、
ハトの個体数もわかっておらず、このような事実はない。
読むのはよした方が賢明である。



カラスの思惑―ヒトに一番近い鳥…その構造を検証する
佐々木洋 広美 1997年

カラスを取り巻く話をおもしろおかしく書いた本。しかし、思いこみ事実誤認が目立つ。シートン動物記のカラスの音声を引用し、代々木公園で実験しているが、シートンのカラスはアメリカのカラスで種が違う。当然、ハシブトガラスと比較できる対象ではないので、かなりでたらめな話である。などなど、かなり?な内容なのでお勧めできない。著者は他にもカラス本があるがどれもお勧めできない。
都市動物」奮闘記―東京生き物マップ    オフサイド・ブックス〈13〉
「東京アニマルズ」研究会 彩流社 2000年

都市に生きる生物をおもしろおかしく紹介した本。カラスも当然出てくる。しかし、渋谷のカラスは夜間も行動するなど、事実誤認が見られる。おそらく繁殖期に巣から何らかの原因で飛んだカラスを目撃して、拡大解釈をしたものであろう。お勧めできない内容である。
カラスの死骸はなぜ見あたらないのか  KAWADE夢文庫 
矢追純一
河出書房新社 1996年

カラスの本と思って買ったら大失敗の本。本当はUFOの本なのだ。カラスの死骸が見あたらないのは、UFOが持っていってしまうからだということが書いてある。でも死骸はけっこうあるんですけど。




カラス研究室


2007.11.16改訂

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