第74話
メタボとカラスの関係

みくにだより2011年12月号より転載

12月から1月にかけては、忘年会やクリスマス、お正月などがあって、暴飲暴食の時期。
テレビでもやたら胃腸薬のCMが目立ちます。
ついつい食べ過ぎ飲み過ぎが重なり、気がつくとお腹がぽっこりなんてことも。
とくに中年になると危ない。
若いときは何を食べても太らず、スリムな体型が自慢だった私ですら、
この歳になるとお腹が出てくるのですから恐ろしいものです。

 さて、そのお腹が出てくると気になるのはメタボリックシンドローム、
通称メタボですね。
メタボって、てっきり内臓脂肪型肥満ことを言うのかと思っていましたが、
日本肥満学会の基準では、男性で腹囲85センチ以上で、血圧130/85mmHg以上、
中性脂肪150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満、
血糖110mg/dL以上の3項目中2項目以上に当てはまらないとメタボとはいわないそうです。
まあ、ここまで悪い人はそうはいないと思いますが、
メタボ予備軍の人は意外と多いらしく、
日本人40代男性の40%はメタボまたは予備軍という統計もあるそうです。



 このメタボリックな人の増加と都市のハシブトガラスの増加は、
じつは無関係ではありません。
「ええ!? なんでカラスが出てくるのよ」と思うかもしれませんが、
どちらの増加原因の背景は同じなのです。
メタボリックな人が増えたのは、
もちろん脂肪がたまりやすい食生活にあります。
魚をおもに食べていた時代はおそらくメタボな人はそれほど多くなかったでしょう。
時代がかわり今では肉を多く食べるようになりました。
それにしたがって、脂質の摂取量は50年前と比べて3倍も増えているのです。
脂質が多い食事を取るだけならばいいですが、
飽食の時代と言われて久しい現代では、ゴミにもその内容が反映されます。
たとえば銀座でゴミの内容を調べたことがありますが、
なんと肉がそのまま捨てられていることもあるのです。
じつはこれが“カラスの思うツボ”。
ハシブトガラスは雑食で何でも食べると言われていますが、
ちゃんと好き嫌いがあり、いちばんの好物は脂質です。
肉はもちろん、マヨネーズあえのゴミなんかには目がありません。
意外な事に淡泊な魚はあまり好きではないようです。
魚から肉へ、現代人の食生活の変化がメタボリックな人を増やし、
脂質が好きなハシブトガラスを都会に呼び寄せ数を増やした。
やっぱり人間とカラスって、どことなく似たもの同士なんだという気がしませんか。


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2011.12.1

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