「鼻が詰まって困る」と当院を受診される方はたくさんおられます。
花粉症など鼻を詰まらせる病気はたくさんありますが、その一つに「鼻茸(はなたけ)」があります。
これは副鼻腔炎(ちくのう症)やアレルギー性鼻炎など、鼻に起こった炎症が粘膜の腫れを生み、
鼻の中に飛び出してきたキノコのようなものです。
ただでさえ狭い鼻の空間を鼻茸が占めるわけですから、鼻が詰まるのもよく分かります。

 一度できてしまった鼻茸は、お薬ではなかなかよくなりません。根気よくお薬による治療を続けることで、
ある程度小さくなることはありますが、それでも消えてなくなることはほとんどないと言っていいでしょう。
 鼻茸は確かに放っておいて心配な病気ではありませんが、いつまでも鼻が詰まるのも困りものです。
また鼻茸は成長して大きくなることが多く、当然鼻づまりもひどくなります。
本当に大きくなると鼻の入り口から飛び出して見えることもあるほどです。
また鼻茸と思っていたら本当はできものだった、ということも時々あります。
 そんなことから、できれば鼻茸は取り除いておきたいものですが、なかなか病院で手術を受けるのは勇気がいることです。
特に鼻茸は雑草と同じで上だけ取り除いてもまた出てくることがあり、根元から取り除くのが好ましいのですが、
そのためには全身麻酔をかけた上での入院手術が必要となってきます。

 最近マイクロデブリッダー(下写真)という装置が開発され、耳鼻咽喉科医の間でかなり普及してきました。
これは電気かみそりに掃除機を組み合わせたような装置で、鼻茸を吸い込みながら削りとるという画期的なものです。
今やこれを使わずに副鼻腔炎の手術はできないと言っても過言ではないほどです。
 当院でも開院時からこの装置を導入し、これまで10人以上の方が手術を受けられています。
もちろん当院では入院施設がありませんので、全員日帰りの手術です。
鼻茸は確かに根っこから手術した方が好ましいのですが、
鼻茸を取るだけでも十分鼻づまりなどの症状は改善します。
鼻茸を取って換気を良くすると、それだけで根っこまで治ることさえあります。
写真右はある方の手術前の写真です。鼻茸(白い部分)がたくさんあるのがお分かりでしょう。
写真下右は手術後2週間目の写真です。
根っこは少し残っていますが、鼻の空間はずいぶん広くなりました。

鼻づまりがなくなっただけでなく、鼻が少なくなった、鼻をかみやすくなったと、とても喜んでおられます。
ちなみに残って見えているでっぱりは鼻茸ではなく、だれにでもある「鼻甲介」というものです。
このように当院でも、鼻茸の手術は十分受けていただくことができます。
鼻茸には痛みの知覚神経はありませんので、痛みは全くありません。
もちろんできものかどうかの検査もいたしますので、鼻づまりでお困りの方は、ぜひ一度ご相談下さい。

 
 
  マイクロデブリッダー