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しぶたに医院には、毎日たくさんの子供さんが来られます。
最初はびくびくしているものの、仲良しになれたらあっという間に
「これなに〜?」「あれなに〜〜??」の集中砲火をあびせられます。
ホントに好奇心旺盛!
というわけで、このコーナーでは院長がよく使う耳鼻科の器械をご紹介します。
全部見てくれたら、夏休みの自由研究に・・・はならないか(^^;
大人の方にも「へぇ〜」と楽しんでいただけることでしょう。
机をたたき過ぎないようにしてくださいね!
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しぶたに医院を受診されている方にはもうおなじみですね。
院長がいつも頭につけているこの輪っか、「額帯鏡(がくたいきょう)」といいます。
額につける帯状の鏡・・・なんて分かりやすい名前(-_-;・・・もう覚えましたね!
鏡は凹面鏡(理科で習いました?)になっていて、患者様の右後ろにおいた電球の光を集め、耳の中や鼻の中を明るく照らします。
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また、その鏡の真ん中には直径1センチほどの穴が開いています。その穴を通して光で照らされた部分を左目で覗き込むのです。
耳鼻科医は耳の穴、鼻の穴、のどの奥など、穴の奥を覗かねばなりません。ですから照明設備の十分でない昔にも、先代の医師たちはなんとかして奥深くを覗こうとこのような鏡を考えたのです。
最近ようやくこれより優れた器械が出てきましたが、それまではこの額帯鏡に優るものはありませんでした。
ちなみに、お医者さんのデザイン画などには必ずついていますが、使うのは耳鼻科医だけ。だから、これから額帯鏡をつけたお医者さんのマークを見たら、耳鼻科のお医者さんと思ってくださいね!
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耳の穴のことを「外耳道」といいます。
真っ暗なほらあなです。全体はまっすぐでなく、ちょっとグネグネ曲がっています。
人によってさまざまですがその長さは約2.5cm、直径は1cmにちょっと足りないほどです。その外がわ半分はいわゆる耳毛が生えている部分で、耳掃除できもちいい部分です。奥の半分は耳毛もなく、さわると痛い部分です。
穴はつきあたりの鼓膜までずっと皮膚で覆われています。耳の中が皮膚だなんてなんだか想像しづらいですが、だからこそ体にあかができるように耳あかがたまるのです。
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そういう意味では唯一、せっけんでゴシゴシ洗えない、あまりきれいでない皮膚と言えるでしょうか。
よく「ツラの皮が厚い」といいますが、顔の皮膚は実際には人体の中でも薄くできています。その中でも耳の中の皮膚はさらに薄い上に、奥の部分では皮膚が直接骨にくっついているという、ちょっと特殊な構造をしています。
風通しも悪いところですからいったん炎症が起こると収まりにくく、外耳炎になってしまいやすいのです。あんまりゴリゴリ耳かきでこすらないようにしましょうね。
外耳道がグネグネ曲がっている上に、耳毛があるわけですから、そのままのぞいても奥の鼓膜までなかなか見えません(すっきりとおくまで見える方もけっこういらっしゃいますが)。
そのためこのような朝顔のような「耳鏡(じきょう)」を耳の中に入れて、外耳の奥や鼓膜を見やすくするのです。
耳の穴に合わせて、いろいろな大きさがあります。
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急性中耳炎はよく知られていますが、案外知られていない中耳炎に「滲出性中耳炎」があります。
鼓膜の奥、中耳というところに水(粘液)がたまる疾患です。
急性中耳炎はその名のとおり急激に発症し、激痛や発熱をもたらすため気づかれやすいのですが、この滲出性中耳炎はゆっくり進行し、特に子供にとっては無自覚に経過するため、発見が遅れてしまいやすいのが特徴です。
唯一の症状は難聴です。子供はそうでなくても遊びやテレビに集中すると返事をしなくなるものです。
ですから呼びかけて返事をしなくても、どうせまたいつものことだからとあきらめていませんか?
もしかしたらこのような中耳炎で本当に聞こえが悪いのかもしれません。
「呼んでも返事しない」はあまり鑑別になりませんが、子供が見たいテレビに近づきたがる、今なんていったの〜?と聞き返す(聞きたくても聞こえない)等の症状があるなら、一度検査をしてみた方がいいかもしれません。
漠然と「この子は聞こえているのか聞こえていないのかわからない」と思っていないで、難聴にもっと注意してあげてください。
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滲出性中耳炎は中耳の換気を図るのがまず第一の治療法です。
このゴム球は「ポリッツェル球」といい、子供の鼻から空気を送って中耳を強制的に換気する道具です。
そのまま鼻に空気を送ってものどに流れてしまいますが、「ガッコウ」「ラッパ」などど発音させると「ッ」のところで空気が逃げるのが遮断されるため、行き場を失った空気が中耳に入り換気されるという仕組みです。
根気の要る治療となりますが、空気の通りやすい中耳はこの方法で改善することが多いですので、がんばって続けましょう。
最後に、今までなんともなかった大人が急にこの滲出性中耳炎になる事はあまりありません。
他の病気が隠れていないか検査することがとても大切です。
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この世の中に鼻が詰まったことのない方はおそらくいらっしゃらないことでしょう。
でも鼻が詰まるとはいえ、鼻の入り口の小鼻がふさがるわけではありませんよね。
鼻の中には、鼻甲介という、張り出した部分があります。上、中、下の3つがあり、下に行くほど大きくなります。これらは鼻みずでぬれている上に、体温で暖められています。
なぜそうなっているのでしょうか?
たとえば冬の乾いた空気が急に胸に入ると肺に負担がかかります。そう、もうおわかりですね。
つまり鼻甲介は鼻から入る空気の加温、加湿の役割を果たしているのです。
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この鼻甲介の状態を知ることはさまざまな病態を知る第一歩となります。
鼻甲介の隙間から汚い膿みが出ていたら、蓄のう症が疑われます。
アレルギー性鼻炎ではこの鼻甲介が青白く腫れてくる上に、水鼻がたくさん見えます。
(アレルギー性鼻炎については、別ページの「鼻粘膜焼灼」にくわしく出ていますのでぜひご覧ください。)
ですからわれわれ耳鼻咽喉科医は、鼻甲介の健康状態を知るために毎日毎日鼻の中をのぞいているのです。
そのまま鼻の中を見ようとしても、鼻毛や小鼻にじゃまされて充分のぞくことができません。
そこで登場するのがこの道具、「鼻鏡(びきょう)」といいます。
左手でもって小鼻を開き、鼻の中を処置しやすくするのです。小鼻の形で鼻の奥が見にくい人と見やすい人があります。
いくら見にくいとはいえ力を入れて開くと当然痛くなります。
院長も研修医のころ見るのに夢中になって力いっぱい開いてしまい、「あんたの診察痛いわ〜!」と患者様に怒られたことがありました。
今でも時々思い出し反省しながら日々診療にあたっています。
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耳鼻咽喉科の病気には、膿みが出てくるものが多いです。
外耳炎や中耳炎によって起こる「耳漏(みみだれ)」ちくのうやアレルギー性鼻炎で起こる「鼻漏(はなだれ)」などなど。
中耳炎でも細菌感染で起こる急性中耳炎の耳漏は粘っこいですが、滲出性中耳炎では切開するとさらさらの液体が出てきます。
ちくのうの鼻漏は黄色や緑色ですが、アレルギーの鼻漏は無色透明です。
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このように、膿みと一口に言ってもいろいろな種類がありますが、いずれにしてもそれを取り除いて早く治癒に向かわせるお手伝いをするのがわれわれ耳鼻咽喉科医の役目です。
他の項目でも書きましたが、最近抗生物質に抵抗する細菌が増えてきました。この菌は「鼻咽腔(びいんくう)」という、鼻のつきあたり(一般に言うのどちんこの裏側)にひそみます。
ここにたくさんの菌がついていると、耳にもつながる部分ですので中耳炎を起こしやすくなります。もちろん鼻そのものですから鼻からもたくさん膿みが出て、止まらなくなります。
どうせとってもすぐ出るんだから・・と思いがちですが、鼻漏が多いと中耳炎の原因になるだけでなく、十分睡眠が取れなかったり、特に赤ちゃんでは哺乳に影響が出たりします。
鼻のかめない子供の膿みはなるだけ吸い取ってあげることが必要なのです。
そのため当院では、夜7時の診察終了間際にお子さんの夜の安眠を願う親御さんが多くいらっしゃいます。
写真の道具は、子供の鼻から吸いだす「小児用ガラス吸引管」です。大人の場合は直接鼻の中に管を入れて吸引できますが、子供は表面からしかできません。
子供の粘膜はデリケートで出血しやすいので、内容物がわかるように透明なガラスでできています。これを応用した家庭用吸引チューブもあります。
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この曲がったピンセットは、「鑷子(せっし)」といいます。
大きいのが鼻用、小さいのは耳用です。それぞれ「鼻用鑷子」「耳用鑷子」といいます。
鑷子の「鑷」は難しい漢字ですが、「けぬき」という意味です。
耳あかを取ったり、鼻の中を掃除したりします。
でもなぜ、途中で曲がっているのでしょう?
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これらは「膝状鑷子(しつじょうせっし)」とも言われます。膝のように折れ曲がっているからです。
耳の中や鼻の中は、とても狭い空間です。耳鼻科医皆がそうではありませんが、院長は耳の中を全例、顕微鏡で観察します。
鼻の中もトリビア第一回で紹介した「額帯鏡」で照らしながら、第四回で紹介した「鼻鏡」で鼻の入り口を開きながらこの鑷子で狭い鼻の中を掃除するわけです。
狭い空間で操作するには、どうしても鑷子と視線が重なり合ってしまうため、まっすぐだと鑷子の先が手で隠されてしまいます。
顕微鏡で観察しながらまっすぐの鑷子を使うと、顕微鏡には手しかうつらなくなってしまいます。
そのためこのような「膝」がついているのです。こんな形のピンセットは、外科などの他科ではあまり使われません。
ちなみにこの鑷子は、子供たちが耳や鼻の中に入れた異物を取るのにも使われます。
BB弾や小さなビーズ玉を入れてくる子はたくさんいますが、この間ある「虫」を鼻の中に入れてきた子の除去にも使いました。
その虫とは・・・
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ここ数年の医療器械の進歩には、目を見張るものがあります。
耳鼻科領域でも特にその恩恵をこうむったものとして、副鼻腔炎に対する内視鏡手術があげられるでしょう。
以前、蓄膿症といえば口の中から切開して、病気になった副鼻腔の粘膜を根こそぎ取り去る手術が主流でした。
しかし、出血するわ術後顔がはれ上がるわで、それはそれは大変なものでした。
おかげで手術も両側一度にはできず、片方行って一週間置いて反対側をやるという、精神的にも肉体的にも経済的にも大変な手術でした。
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それが十数年前から、粘膜を根こそぎ取り去らなくても、鼻の中と副鼻腔を風通しのよい状態にするだけでちくのうは治ってくるということがわかり、徐々に鼻の中との交通をつけるだけの手術に変わってきました。
交通をつけるだけであれば、口の中から切る必要もなく、すべて鼻の穴からの操作だけでできます。
顔も腫れないし、両側一度にできる、まさに理想的な手術形態ができあがったのです。
今でもまだ昔ながらの手術をしている施設はおそらくないと思います。
これだけ発達した内視鏡手術ですが、内視鏡手術そのものでも初期のころと今とで格段に違います。
その大きな原因は内視鏡の性能の進歩です。初期のころの内視鏡器械は視野も狭く、暗く、今のようにピントくっきりの鮮明画像ではありませんでした。
院長は勤務医時代には200例以上の副鼻腔内視鏡手術をこなしてきましたが、もし今初期の器械でもう一度やれといわれても、おそらくお断りするでしょう。
パソコンと同じで、決して値段が高くなったわけではありませんが、性能は10倍にも100倍にも進化しました。
見やすさは手術のストレスを格段に軽減してくれます。
もしあなたがこれから内視鏡手術を受けられるのでしたら、器械が新しいものかどうか確認できるとなおよいと思います。
もちろん内視鏡手術に精通した医師かどうかはもっと重要な問題ですが・・・
開業した現在では、全身麻酔をかけることもできませんし、大きな蓄膿の手術をすることもなくなってしまいましたが、鼻粘膜焼灼をしたり、鼻たけをとったりといまだ忙しく手術をしています。
もちろん内視鏡セットは電子スコープの最新のものをそろえました。
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皆さんも、会社や学校で必ず一回はしたことがあるでしょう。
今回は、耳の聞こえの検査について、お話しします。
聴力検査は、防音室に入り、ヘッドホンをかけて行います。会社や学校では、音の高さはだいたい高い音(4000ヘルツ)と低い音(1000ヘルツ)の二つしか測りませんが、病院では250ヘルツという低い音から、8000ヘルツという高い音まで測ることができます。
まあこの際、単位の意味はよしとしましょう。とにかくヘルツとは、音の高さを示す単位です。
防音室に入り、ヘッドホンを掛けます。ヘッドホンは右が赤、左が青と決まっています。もうひとつ、音が聞こえたときに押すスイッチが渡されます。準備ができたら、安静にしてください。
さあ検査の開始です。
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検査は聞こえのいいほうから行います。右耳の具合が悪ければ、左から測ります。
よい方の耳をきちんと測ることで、悪いほうを測るときの指標になるのです。ここはちょっと難しいので、この程度にしておいてください。
検査を受けるコツは、音を聞こう聞こうと思わないことです。自然に入ってきた音をとらえて、その時にボタンを押せばいいのです。
特に耳鳴りが重なっていたりするとわかりにくいでしょうが、はっきり聞こえたときに押してください。
でないと検査では同じ周波数で何回か繰り返して測定しますが、そのたびごとにタイミングが狂ってしまい、結局はっきりと聴力を決めることができなくなるからです。
どうしてもわかりにくいときにはその旨検査士にお申し付けください。
もうひとつは、検査を手早く行う施設で受けることです。検査は長くなってくると疲れてきますし、はっきりしなくなるものです。
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今回は、聴力検査図の見方についてお話しします。
一般的な聴力検査図のことを「オージオグラム」といいます。
図をご覧下さい。この表は、左右どちらも一枚の表に表現できるように工夫されています。表に向かって左側が低い音、右側が高い音です。ですからこの横の軸は、音の高さである「周波数」を示しています。
表に向かって下が大きな音、上が小さな音です。そこで聞こえたことを意味しますので、小さな音で聞こえたら、つまり、耳がよければ、表の上のほうに印がつけられます。反対に聞こえが悪ければ、下の方に印がつくことになります。
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表の上では、右を○、左を×で表し、○ととなりの○との間は実線で、×ととなりの×との間は点線で示すのが一般的です。
若い人であれば、正常なら20(dB)より上にあるはずです。
つまり、表のような場合、右耳の低い音の聞こえが悪いことになりますが、お分かりいただけますか?ちなみにこれは、「気導聴力検査」といい、実際に耳から聞こえる音の具合を調べる検査法です。
もうひとつ「骨導聴力検査」というのがありますが、これは次回ご紹介します。
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今日はまず、図をご覧になりながら少し言葉を覚えてください。「」の中だけで構いません。
音は、空気の振動です。耳に入った音は、耳の穴の突き当たりにある「鼓膜」を震わせます。ここまでを「外耳」といいます。
鼓膜に伝わった振動のエネルギーは、「耳小骨」を伝って「内耳」へと送られます。この耳小骨の入った空間のことを「中耳」といいます。
つまり音は、外耳→中耳→内耳→脳へと伝わっていくのです。このルートのどこがおかしくなっても、難聴は起こります。
耳の穴である外耳に耳垢が詰まっても(耳垢栓塞)、内耳の信号を脳に送る神経にできもの(聴神経腫瘍)ができても、難聴は起こってきます。
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ですが、前回お示しした一般的な聴力検査では、難聴があるのは分かるんだけれども、どこに難聴があるのかは見当もつきません。
そこで、内耳を直接揺さぶって、内耳の機能がちゃんと残っているかを確認する方法を我々の先輩が開発してくれました。
これは耳の後ろの骨を専用の振動機で直接刺激することで、内耳にダイレクトに振動を伝えるものです。
これを「骨導聴力検査」といいます。
対して、前回ご紹介した一般的な聴力検査は「気導聴力検査」といいます。
2つの検査は、何を示してくれるのでしょうか?もうお気づきの方も多いでしょうが、
大丈夫なのを○、機能が落ちているのを×であらわすと・・・
気導聴力検査が× 骨導聴力検査が× → 内耳からその奥が悪い
気導聴力検査が× 骨導聴力検査が○ → 外耳、中耳が悪い(内耳の能力は残っている。)
ということになります。
内耳の能力が残っているか否かで、大体の難聴の場所が分かるわけです。
くわしい難聴の場所はこれだけでははっきりできないことも多いのですが、この難聴の種類を知ることは、その後の治療を考える上でとても重要です。
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聴力検査の話が少し難しくなってしまったので、今回はさらりと読めるお話を。
一般的に「耳」といわれるのは、正式には「耳介」といいます。
耳介の大きさは人によってさまざまですが、上下の長さでは1歳児で約5cm、その後10歳までで約6cm前半とほぼ大人の大きさになります(男性)。つまり生まれた時からある程度大きくて、その後は体ほど割合的には大きくはならないのです。
これは別に耳に限ったことではありません。頭の大きさも4〜5歳くらいには大きさとしては大人とほぼ同じになるのです。小学生の時の服は絶対に着られないけれど、帽子はかぶれる方は多いのではないでしょうか。最近のヤンママはとても小顔の方が多いですよね。赤ちゃんのほうが頭が大きい親子、最近多いと思いませんか?
このように、大きさとしては頭は早いうちに大人と同じまで成長するのです。
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でも赤ちゃんの時のままの顔で大人になる方はいません。それは骨格が違ってくるからです。耳も同じで、大きさはそれほど変わりませんがその時々に応じて「成長」します。
一番変わるのは「耳たぶ」です。正式には耳垂(じすい)といいますが、耳垂の上下の長さは子供のときの方が大人より長い傾向があります。
つまり、大人のほうが子供より耳は長いものの、耳たぶは短いのです。これが「大人らしい耳」の一つの要素でしょうか。
ちなみに、50歳を超えてくるとまた耳が長くなります。これもやはり「耳たぶ」が原因で、重力によって次第に下がってくるからのようです・・・
耳介には集音作用があると思われがちですが、方向感には役立っているものの、ウサギのように音を集める作用はほとんどありません。
写真は院長の「耳」です。耳垂が大きく、よく「福耳だね」と言われましたが、一向にお金には縁がありません・・・
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耳介の次は本当なら外耳道(みみのあな)の話に続くところですが、「耳鏡(じきょう)」のところでお話ししてしまったので、今回は耳垢(みみあか)の話をします。
今回もさらりと読み流してください。
耳垢(じこう ともいいます)はその名のとおり、耳の中にできた「あか」です。
耳の中も皮膚でできていることは耳鏡の項でもお話ししたとおりですが、あまり知られていないのは、耳の中にも「汗腺」があるということです。
あたりまえといえばあたりまえなのですが、耳の穴も汗をかくのです。この汗が多いと、耳垢は湿っぽくなってきます。
日本人の8割は乾いた耳あかをしていますが、残りの2割の方は湿った耳あかをしています。
一般的に「じろみみ」とか「ねこみみ」「あめみみ」といわれるものです。この呼び名は地方によって違います。北陸では「じろみみ」という呼び名が多いようです。皆さんの地方ではどんな風に呼ばれていますか?
この柔らかい耳あか(軟耳垢・・・なんじこうといいます)は、ほとんど遺伝しているようで、両親いずれかが軟耳垢であるケースはとても多いようです。
綿棒などで耳掃除をしてもほとんどとれず、逆に押し込んで詰まってしまい、耳鼻科を訪れる方もたくさんおられます。軟耳垢の方はあまり無理せず、気になったら早めに耳鼻科を受診するようにしてください。
ちなみに軟耳垢の方の8割が腋臭症(わきが症)ともいわれますが、院長の印象ではそれほど多くはないのでは・・・と感じています。
耳の穴は毎日掃除する必要はありません。耳の穴には自分で耳あかを外に出そうとする力があります。あまりゴリゴリやりすぎると傷ついて逆にばい菌が入ったり、耳あかを出そうとする能力を妨げてしまったりします。大人も子供も気になったら少し綿棒で掃除する、と言う程度で結構です。
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少し間があいてしまいましたが、また懲りずにはじめます。
でもこのコーナー、いったいどのくらいの方に読んでもらえているのでしょう??
今度診察の時に「読んでますよ〜」って、声かけてくださいね!
耳介、外耳道、耳あかときたので、次は鼓膜(こまく)です。
鼓膜は外耳道のつきあたりにあります。写真は右耳の鼓膜です。
どうです、きれいな形をしているでしょう?これは直径1センチ弱で、ちょっと楕円形をしています。
正常な鼓膜であれば少しピンク色で、張りのある膜構造がはっきりわかります。これが人間をはじめ多くの生物が音を捕まえる第一の構造物なのです。
光って見えるところは「光錘(こうすい)」といいます。観察のためのライトを反射している部分で、元気で張りのある鼓膜だときれいにみえますが、いろいろな疾患で鼓膜がいたんだり位置がずれたり、厚くなったりするとなくなることがあります。
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そしてきれいな鼓膜だと、鼓膜がとらえた音を奥に伝える「耳小骨」も見えます。この骨については次回お話しします。
鼓膜は中耳炎などの病気になると、穴が開いてしまうことがあります。鼓膜自体は再生能力が強いため、いったん穴が開いても塞がることが多いのですが、繰り返し中耳炎を起こしてしまうと塞がらなくなってしまうことも多く経験します。
また耳掻きしている最中に子供がぶつかったり、逆に子供の耳あかをとろうとして綿棒が誤って奥に入ったりで、外傷性に鼓膜が破れることもよくありますが、この場合は中耳炎よりも自然に塞がることが多いです。
外傷のうちでも「気圧外傷」は、ひっぱたかれることによってよく起こります。直接鼓膜に力がかからなくても、空気の圧力だけで鼓膜は破れてしまいます。だんなさんに殴られた奥さんがよくいらっしゃいます。先生にひっぱたかれた中学生など昔はよく経験しましたが、最近はほとんど来なくなりました。
最近ではいずれも、その逆のほうが多かったりして・・・
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冬の北陸で有名な雷鳴と言えば「ブリおこし」。これが鳴るとああ冬が来たなと実感しますが、本当に間近で急に鳴るとおなかに響くし、窓もビリビリと震えて恐ろしいものです。
このことからもわかるように「音」というのは空気の振動です。
耳の中で音の伝わる仕組みですが、この空気の振動を前回お話しした「鼓膜」がまずとらえます。鼓膜の振動は続いて「耳小骨(じしょうこつ)」に伝わります。
この耳小骨は3つあって、外側から順に「ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨」と名前がつけられています。
ツチは金づちのツチ、キヌタは布うちの棒、アブミは乗馬の足掛けを意味し、各々そんな格好をしています。どれも1cmほどの小さな骨ですが、見ていてほれぼれするくらいの造形美と機能美をもっています。
最後にアブミ骨に伝わった振動は次回で述べる「内耳」に伝えられ、さらに脳へと送られていきます(図参照)。
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この鼓膜の奥を「中耳」といい、耳小骨を容れる空間のことを「中耳腔」といいます。
ここで大切なのは、中耳は意外と広い空間であるということです。
鼓膜の奥だけでなく、上下前後に広がっています。その中でも特に後方は大きな空間になっています。
耳の後ろに逆三角形の骨の飛び出しがありますよね。この中も実は中耳腔なのです。
この大きな空間は鼓膜を効率よく動かすためのものと理解してください。
そしてここに起こる炎症が「中耳炎」です。くわしくはまた回を改めて・・・
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ぶりおこしのあとはすっかりなまけてしまい、桜も終わって春も一番おだやかな季節になってしまいました。
しぶたに医院も二年目を向かえ、また新たな気持ちでスタートしたいと考えています。
ホームページともども、今後ともよろしくお願いします。
さてさて、中耳の次は内耳です。
音は空気の振動でしたよね。でもその振動のまま脳みそに入っていくわけではありません。
振動のエネルギーを電気のエネルギーに換える装置が「蝸牛(かぎゅう)」・・・そう、かたつむりです。
耳の中にかたつむりがいるとはとても不思議な話ですが、これが効率よく低い音から高い音までを電気信号に変換して脳に送ってくれます。
振動を伝えてくれた耳小骨に接していて、特に耳小骨に近いところが高い音の変換を担当します。かたつむりの頂点ほど、低い音を認識しているのです。
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そしてその神経の数は、およそ3万個。かたつむりの殻を引き伸ばしたとして長さは約3cmですから、いかにたくさんの神経が蝸牛に細かく入り込んでいるかがわかります。
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