●脳の動脈硬化が招く脳卒中

 脳卒中は、ガン、心臓病とともに「三大成人病」といわれています。死亡する危険性も高く、また、様々な後遺症を残すケースも少なくありません.脳の動脈が破れて起こる脳出血(脳溢血)と、脳動脈が詰まる脳梗塞とに大別されます。脳卒中は、50歳以降に発症する率が90%を越えています。高血圧、そして動脈硬化が大きな危険因子となりますが、食生活の欧米化(高脂肪食)に伴って、高血圧が第一の原因となる脳出血よりも、脳梗塞が多くなってきています。

   
 

みそ汁は1日1杯まで

 脳卒中の予防としては、まず高血圧の管理が重要になります。塩分(ナトリウム)は血圧を上げる
作用をもっています。脳卒中を回避するには、塩分を減らすことが大原則となります。特に高血圧、動脈硬化を指摘された方は、料理にしょう油はかけないで小皿からつける、加工食品はひかえるといった工夫をして、1日の塩分摂取量を6〜7g以下におさえたいものです。また、便秘が原因のいきみは、脳卒中の発作を招きます。便秘予防のために、緑黄色野菜やひじきなどから食物繊維をたっぷりとりましよう。さらに、脂肪のとりすぎは脳の動脈硬化を促進さてしまいます。揚げものはなるべく避けましょう。

   
 

前ぶれ症状を見逃さないように

 はげしい頭痛、意識障害、運動麻痺、言語障害など、脳卒中の発作は突然にあらわれるものですが、本格的な発作の前ぶれ症状があることも多いのです。そんな症状を見逃さないでください。
めまいや耳鳴り、ひどい頭痛や肩こり、吐き気や嘔吐などのほか、箸や鉛筆をポロッと落とす、ろれつが回らない、ものがうまく飲み込めない、歩くとよろける、 一瞬、意識がなくなるといったことが前ぶれとしてあらわれることがあります。ほとんどが、間もなくおさまるでしょうが、その日のうちに発作が起こることもあります。軽く考えずに、脳神経内科で受診すべきでしょう。脳の検査機器はひじょうに進歩していて、かなり小さな病変でも発見することができます。最近では、脳の専門ドックも増えてきました。まったく無症状でも、50歳をすぎたら一度、検査を受けたいものです。

 
   
 

冬場のトイレ、脱衣所には暖房を

 ふるえるような寒いトイレでいきんで、脳卒中の発作を起こした…‥これはけっして少ない例ではないのです。寒暖差や力みは血圧の上昇を招きます。冬場のトイレ、そして風呂場の脱衣所には、暖房を入れたいものです。また、冬は十分に保温できる服装で外出してください。寒い朝は、水ではなくお湯で顔を洗うといった配慮も必要です。
ウォーキングなど、安全で適度な運動は脳卒中の予防に効果的ですが、はげしい運動、冬の早朝や夜間の運動は避けましょう。過度の興奮や緊張が発作を招くことがあるので、油断は禁物です。

 

 


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