ヨーロッパ各地からやって来るヴァカンス客は3〜4週間に渡ってこのアドリア海を満喫している。毎日 海岸の同じ場所で本を読んでいるご婦人、水上スキーを楽しむ若者、ヨットでのんびり風を楽しんでいる人。時が日本の数倍遅く進んでいる様に見える。 そもそも我々日本人には「ヴァカンス」という概念がほとんど無いため、彼らの行動が不思議にさえ感じてしまう時がある。 ここのClub Med Pakostaneに来る前はニューカレドニアにいた、その時訪れた日本人客の平均滞在日数は5日間である、5日の内2日が買い物、2日がオプショナルツアー、そして残りの1日でヨット、ウインドサーフィンを体験し、それををしている姿を写真に撮れば満足と言う日程がほとんどだった。この行動の中に本来のヴァカンスという感覚は含まれていないように思う。  あれから20年の時が経ち、私もどっぷりと日本人社会に浸かり 仕事をして 子供達の成長を見守っている現在、ヴァカンスを取る事自体がが非現実的だ。 アドリア海の風に吹かれて ゆっくりとヨットを走らせる 仕事を忘れ、メールチェックを気にせず、子供達の将来の事ですら しばし忘れて 頭の中を一度 空ににする、そうゆうヨーロッパの人々にとっては当たり前の ヴァカンス感を受け入れられる時代が 日本にもいつかは訪れるのだろうか?  20年経っても変わらない環境を目にしていると 悲観的になってくる。 今の私はまるで 「玉手箱」を開けてしまった浦島太郎の様だ。 
アドリア海の風はやわらかい。3〜4mの風が穏やかにヨットを前へと進める、男の海というより母なる海の感じだ。 島が多いためかGusty(突風が時々吹く)でもある。滞在中雨が降った記憶も無い、日差しの強さは日本の9月程度だった。ここでのセイリングはだれもが「太陽がいっぱい」のアラン ドロンになれる そして私も至福の時を感じていた。
この滞在記を書くにあたって現地の今の様子をホームページで調べてみたところ、戦争の傷跡は有る程度まで修復され 大型のヨットをレンタル出来る所が有る様子だ。 クルー付きのレンタルで2〜3日クルージングをしてみるのも面白い、6〜7人のグループでレンタルすると思ったほど高くはない。
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