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〜はじめに〜



♪楽譜作成にあたって♪
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 伝統音楽、特に邦楽の中でも祭囃子のような郷土芸能の場合、楽譜というものが無く、
  その多くは「口伝え」によって何代にもわたって伝えられて来たのではないでしょうか。
   また、「口伝え」こそが伝統であり、譜面に起こそうなどとはケシカラン!
    ましてや囃子を五線譜で表そうなどとは言語道断!!という声が聴こえてまいります。

 私こと、むすこたかなし@管理人も、これまでに各地の囃子や、篠笛の譜面を多く目にしてきましたが、
  「トントン チーリチリ」 や 「五二 四三 四一 0二」 などの表し方でした。
   その楽曲を知らない、ましてや聴いたことが無い方には、リズム取りすら困難であり、
    結局は、演奏できる方に教えてもらったり、VTRやCDを聴くのが、「伝承」の唯一の手段でした。

 そこで私は一つの疑問を感じました。
  「西洋音楽は、何百年も前に作られた古い曲目を、今でも世界中の音楽家たちが演奏出来るのに、
   なぜ邦楽は、殊に郷土芸能は、時代が経つにつれて、廃れてしまうのか…。(特に笛を吹ける人が少ない)」

@ まず、その原因の一つに「西洋の音階と、囃子の音階の違い」を感じました。

 今でこそ、西洋音階を吹ける“唄笛”と呼ばれる笛が作られています。
  しかし祭囃子用の篠笛の音階は「古典調」と呼ばれ、西洋のそれ(いわゆる『 全 全 半 全 全 全 半』)とは違います。
   五本調子(笛製作者によっても異なりますが、今回の私の笛は獅子田流です)の篠笛を基準に音程を取りました。

 篠笛を素直に吹き、一番近い“音階”をピアノ等で探して、五線譜に書き込みました。
  自然と「F#(ヘ長調)」になってしまいましたが、あくまでも「五線譜上の、この高さの音は、この指遣いに近い音である」
   というだけの事です。

A 次に、「拍子取りが困難である」ことでしょう。

 「四丁目(シチョウメ)〜屋台(ヤタイ、または“早(ハヤ)”)」と呼ばれる曲は、ほぼ4拍子であるのに対し、
  「昇殿(ショウデン)」は、4拍子×5回と3拍子×4回の組み合わせでした。
   「鎌倉(カマクラ)」になると、3→4→5→4→3→4→5→4→3(拍子)…の繰り返しです。
    そして・・・「神田丸(カンダマル)」には・・・、拍子がありませんでした。orz

B 最後に「作者が不明である」ことです。

 「ウチで演奏している祭囃子が、いつ・どこから・誰が伝えたか」という事が、
  余りにも知られていなく、余りにも蔑ろ(ないがしろ)にされていたため、    一度演奏できなくなったら「誰に教えてもらえば良いのか」が判らない事です。

 以上、書き連ねてまいりましたが、私は「ウチと隣り町とは違う」とか「ココはこうやって演奏するべきだ」
  などという了見で、五線譜化をしたのではありません。
   西洋音楽が作り出した「リズムと音階を同時に、そして視覚的に表現出来て、後進たちに残せる」 “五線譜” という技術を、
    チョッとだけ拝借して、「楽しいお囃子の、色々な曲を、後世に残したい」だけなのです。

 世代の途中でアレンジメントが加わるかもしれません。それもきちんと記録しておけば、それはそれで「おk!」なのです。

 何卒、ご承知おき下さい。


 私の父が、以前から申しておりました。
 「俺(=父)の師匠は、俺(=父)が中学校に上がったら『笛を教えてやる』と言っていた。
  そんな矢先、師匠は事故で亡くなってしまった・・・。
  それ以来、ウチの町内には笛も無いし、 残った曲も正確か否かも判らない…」と。

    平成20年2月7日  むすこたかなし@管理人 記す。


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