こころぼそいとき
作者:マーガレット・パワーズ 1964年
ある夜、わたしは夢 を見た。
わたしは 主とともに、なぎさ をあるいていた。
暗い夜空に、これまでの わたしの 人生が映し出されていた。
どの光景にも、砂の上に ふたりの あしあと が残されていた。
一つは わたしの あしあと、もう一つは 主の あしあと であった。
これまでの 人生の最後の光景が 映し出されたとき、
わたしは、砂の上の あしあとに 目を 留めた。
そこには 一つの あしあと しかなかった。
わたしの 人生で いちばんつらく、悲しい時だった。
このことが いつも わたしの心 を乱していたので、
わたしは その悩み について 主に お尋ねした。
「主よ。わたしが あなたに 従うと 決心したとき、
あなたは、すべての道で、わたしと ともに歩み、
わたしと 語り合ってくださる と約束されました。
それなのに、わたしの 人生の一番 つらい時、
ひとりの あしあと しかなかったのです。
いちばん あなたを 必要としたときに、
あなたが、なぜ、わたしを 捨てられたのか、わたしには わかりません」



「あしあと」