Richie Kotzen Japan Tour 2004

90年代最高峰のスーパーバンドの1つであるMR.BIG。
丁度これを書いている一週間前に観戦したBilly Sheehanのインストアライブで、
その鬼人の如くの実力を再認識し絶賛しておいた上でまた再び否定的な内容を書くのは、
どうかと思うがこのスーパーバンドが現在僕が一番嫌いな部類に位置するバンドの1つだ。
(正直このBillyのイベントを観てからは嫌悪感も殆ど失せたが)
今回のライブのバックを務めたPat Torpeyはまだ元々がスタジオミュージシャンと言う事で不満もないが、
BillyはVaiや誰かのバックに成り下がり高音の出なくなったEric MartinはB'zの松本のバンドに参加。
当の本人達自身の楽曲はと言うと一時期の勢いを完全に逆走させたような覇気の無い物ばかり。
極め付けにただ過去作を集めただけの全く美味しくないBOX、
奏陣だけが豪華で内容は果てしなくつまらなかったセルフカヴァーアルバム(特にYngwieのDaddy〜は完全に遊び)
Anything For Youの入っていないベストアルバム等…。
何だかんだ言いつつ殆ど所持している僕も良く分からないが「過去の栄光は使える限り使い尽くす!」
と言わんばかりの汚いアティテュードには惨めな哀しささえ感じる。
そんな中でバンドへの執着を完全に切り捨て熱心に独自の活動に励んでいる人物。
それが今回の主役であるRichie Kotzenである。
バンド解散後3回目、連年のペースで新譜を引っさげ来日しているのだからその熱心振りには関心させられるが、
本年も「Get Up」というアグレッシブなロックを前押しにした良質の新作を引っさげやって来るというので、
ギターをやる身として、一ファンとしては拝めて置こうと参戦してきたのでいつも通りレポートを残しておこうと思う。

まず会場に着いてみると早速中々の列が成されている。
僕はチケット発売後からかなり経ってから購入したと言うのに整理番号64という割と速い番号をゲット出来た。
その事からも分かる様に評判では売れ行きはいまいち、当日でも余裕でいけるという状況だったようである。
が、予想より客は多く、開演20分前位になるとライブ会場内は満々とまでは言わずともそれなりの人が入っていた。
グッズ販売も勿論行なわれておりここでは「Richie Kotzen」とチープシンプルな文字が入ったシャツを始め、
ピックセットに恒例の会場限定CD等妙に品数の多いグッズが販売されていた。
流石にシャツ購入には至らなかったが僕も↓のグッズを購入した。
5000円の出費は大変痛かったが、まぁそれなりの価値もあったかな?と思う事にする。



左が直筆サイン付きのAcoustic Cuts、右側が会場限定のCD.
Acoustic Cutsは外盤だがどうせならPoisonの「Stand」が入った国内盤の方を販売して欲しかった。

それ程の大人数参戦でなかったため会場入場はわりとすんなり終了。
30分以上のファンたちがWhoやSweet、Suzi QuatroにRunnawaysといった、
クラシックロックがが掛か会場内の期待を高鳴らせファンたちは興奮しながら賑やかに会話をしていた。
僕も今回参加していたまーかー氏と達磨氏と大いに盛り上がりKotzenの話題を始め
初めて買ったYGの話やMichael Schenkerは変人だとか、どうせならC.C.Devil期のPoisonを流しておけ、
等少し変な方向の話題で盛り上がっていた。
ここで僕が誘った友人を放置状態にしてしまい少し悪い事をした気がするが許して頂きたい。

時刻も7時を数分回ったかと思った頃、AC/DCの「Highway to Hell」が流れたと同時に暗転。
メンバーが入場、曲が終わるまで暗闇のままで2分程その状態で待たされたが逆にテンションを上昇させてくれた。
そしてAC/DCが終わり電気が付きKotzenがコードをかき鳴らした時は大歓声!
1曲目の「Losin' My Mind」から観客のテンションは最高潮だった。
彼の曲は似た物が多い上流石に頻繁にアルバムを出しているので全作品を所持している訳でもなく、
細かいセットリストはよく覚えていないが全体的に新旧(と言ってもMother Heads〜以降)から満遍なく、
演奏されており新作「Get Up」からは「Shapes of Things」「Fantasy」「Special」等が演奏されていた。
またAcousticコーナーではPoison時代の名曲「Stand」を演奏したのが驚喜させられた。
が、少なくとも僕近辺では同じくStandに驚喜していた達磨氏を除けばリアクションは今一。
あの印象的なコーラスを再現するファンは異様に少なく改めてあの時期のKotzen、
というかPoisonの評価の低さを再認識させられたように思う。
同じくAcousticコーナーでは前作「Change」からタイトル曲「Change」と「High」をやっていた。
「High」を演奏する際、「今日はスペシャルゲストが居るよ」と言ったので、
本気でBilly Sheehanの乱入を期待したがさすがに人生そこまで美味しく流れるはずも無く。
ホームビデオでKotzen達を撮っていた人がブルースハープで演奏に参加するという物で正直残念だった。
その後もハードな曲にブルージーな物をバランス良くプレイしていたが、突然スタッフが観客に手を差し伸べる。
僕は失神者でも出たのかと思ったが少し、様子が可笑しい。
何と女性2名がステージへと上げられたのだ!
これは計画されていた事なのか突然の出来事なのか良く分からないが、
彼女達は大変驚いていたもファンキーに腰を振り中々サマになっていた、とだけ言っておくとする。
ただ、この上げられ女性達がステージ上を踊りまわっていた時、
僕も大好きな名曲「Mother Head's Family Reunion」を演奏しており、
肝心のKotzenが少し女性に隠れ見え難かったので目障りではあったというのも正直な所だ。
彼女達も客席に戻されとりあえずMother Head'sからの「Reach Out I'll Be There」を最後に、
とりあえずステージを後にした彼らであるがこの時点での感想は既に「凄過ぎる」の一言だった。

まず凄かったと言うのは言うまでも無いKotzenのギター。
FankやFusionといった色々な要素を取り込んだそのギターはバッキングでも地味に見所満載だったが、
何といってもワイルドストレッチやスライドを多用しフレットを駆け回るレガート中心のソロに圧巻させられた。
直接的なソロタイムは無いも随所随所で入るジャム風のソロタイムが少々長くかった気もしたが、
手癖固めでは無く良い意味で偏屈なレパートリー豊か、
ただ速いだけでは無く流れるようにエモーショナルで味がある、そんなギターには圧巻!
少なくとも終始退屈させられる事は無くHR最高峰クラスのギタリストである実力を見せつけられた。
また彼は歌声にもかなりの評判があるが今更ながらも上手すぎた。
後期MR.BIGでEric Martinを焦らせた実力は半端ではなかった。
Bon JoviのRichie Samboraと言いRichieという名はヴォーカリスト以上に歌が上手いのだろうか…。
ギターも巧く歌も上手い、おまけに容姿も超Cool…。
風呂に入らないから臭いという最大の欠点を除けば(と言っても香水を漬けまくってたのでよく分からなかったが)
何もかもが完璧過ぎて嫉妬心さえ覚えるほどだがおまけにパフォーマンスまで完璧だったのが今回一番の驚きだった。
背中弾きやギター回し、ストラップを肩に掛けて速弾き、というアグレッシブでロックなアクションの数々には、
今まで生で見たギタリストの中でもNight Ranger、Nunoに次ぐ格好良さだったかもしれない。
勿論Kotzenの存在ある前にリズム隊の功績があり。
と言わぬばかりにバックメンバーの演奏も派手さは無いも安定した物。
前回来日同様のメンバーでベースにJake期OzzyのPhil Sousan、ドラムにMR.BIGの盟友Pat Torpey、
と言った豪華な顔ぶれであるが言うまでも無くPatの存在が大きい物であった。
割と美男揃いなMR.BIGの中でもハンサムな彼であるが全編にかけてあの笑顔で力強いグルーブを生み出し、
時折はスティック回しやスティックを宙に投げキャッチした瞬間スネアにショットというアクションも見せ付け、
KotzenからPatの方に目を移らせてしまう事も度々あった。
さて今回ノリ的にどういう物なのか?
というのが大変疑問な所で僕達自身どう盛り上げようかと話していたが、
所謂HR/HM系の「うわぁ〜!!」と言った揉みくちゃ系ではなくJazz/Fusion系のライブを立見した様な、
そんな良い意味で比較的に攻撃性の欠けるノリだった。
私的にはPaul Gilbertの様に客を煽って一体となるようなエンターテイメント性が欲しかったが、
十分盛り上がる熱さだったので贅沢な要求と言うものだ。

その後のアンコールも最初にする事を予測していたのでここまで伸ばしたのが意外だったが、
新作からのハードチューン「Get Up」や絶品のメロディを聴かせるバラード「Special」等で大いに盛り上がった。
そして軽いサプライズでもあったMR.BIG時代の名曲「Shine」「Static」を最後に演奏し、
観客全員を感動の渦に巻き込んだ内に今回の熱いライブは幕を閉じていくのだった。
会場の中では「PGよりも巧いかも…」という絶賛の歓声も沸き起こっていたがそれに違わぬ凄まじさ、
今までに見たことの無いスター性に満ちた華麗で勇ましい姿が終始目に映っていた。
Paul GilbertにNuno、Night Ranger等、今まで生で観たギターを持っているだけでオーラを放つ人達、
今回のKotzenは間違えなくその内の1人で、尚且つ対等、それ以上に格好良い人物だった。
毎年のペースで来ている彼だがもし来年早々と来日した時も勿論観に行きたい。


そして今回はライブ終了後にも大変大きな喜びがあった。
それはHard Rock Cafeにての出来事。
昨年での大阪公演後、前日の名古屋公演後にも訪れたと言う情報を耳にしていたので、
淡い期待を賭けて飯がてら1時間ほど粘っていた所見事的中しメンバーとスタッフがぞろぞろ入ってきた。
しかも僕たちの真横、覗き放題な位置にあるヴィップルームに座るではないか!



↑この時に撮れた写真。
しかしその後すぐにスタッフたちの重厚な守備が固まり写真も会うのも禁じられた。
僕達はこの機会を逃すほかはあるまいと数時間待機。
結果のでバンドのリラックスした姿をとくと拝める事が出来た。

飯を喰らいながら賑やかそうに話していたがクラシックロックが掛かる店内テレビに度々目をむけ、
Kotzenも10代の頃コピーバンドでやっていたというYESの「Owner Of A Lonley Heart」ではテレビに釘付け状態、
Kinks版の「You Really Got Me」ではPatと揃って合唱していたというのが何とも予想通りで微笑ましかった。
ちなみに「High」でブルースハープを吹いていたゲストが、スタイルの良い可愛い店員をナンパ。
Patまで巻き込んで大いに盛り上がっていたが、ゲスト風情が羨ましいぞ偉そうに!と思ったことは言わない事に…。
これだけ覗いていると迷惑以外の何でもなくスタッフのおっさんから大変睨まれていた気がするが、
これしきで控えているでは武士魂の名に廃るってもんである。
この時初めてグルーピーやストーカーの気持ちが分かったような気がした(笑)
そして待つ事1時間弱、Kotzenを中心にHRCのスタッフが記念写真を撮った後ヴィップルームから出場。
その瞬間数名のファンが駆け寄り、結果見事スタッフの守衛は崩れる事に相成った。
と言ってもメンバー本人達は結構乗り気でHRCはサイン&握手会場へと変貌した。
スタッフの手を振り払いサインを最初に貰いに掛け出したのがこの俺様であるが(笑/狂喜)、
Shy Boyであるはずの自分の土壇場での粘り強さと言うか引き際の悪さは結構意外だった。
そして見事にゲッツした家宝たちがこれ。



ジャケットの表紙がKotzen様のサイン。
裏側がBassのPhil Soussan。
Kotzenは生でも相当の美男で美形外人男性にここぞと弱いKissyは顔を見れずだった。
(ちなみに僕にそっちの気は全くない)
臭いは至って普通で特に異臭も感じなかった、というか香水のにおいが強かった。
Phil Soussanは正直別に欲しいとは思わなかったが、1人だけ頼まない訳にも行かないので…(笑)



これがPat Torpyのサイン。
わざわざ数日前500円で購入したビデオ持参した。
ギタリストの僕にとっては大して価値もない物であったが今や家宝の1つである。
思いっきりMR.BIG時の物なので最初見せたときには「ウーン?(笑)」という感じだったが(笑)、
この中では一番人柄が良さそうでマイケル・J・フォックスに似た男前だった。

これは思わぬ大収穫で死ぬほど嬉しかった事は言うまでもない。
何と言っても嬉しかったのはサインや握手をいただけたこと以上にその態度である。 
非常にフレンドリーでぎこちない英語で喋りかけても気さくに返答してくれたのにはとても感動であった。
こういう体験は初めてであり今後こういう事があったにしろこの日が生涯忘れられない日の1つとなるのは間違えない。

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