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Beautiful
Songs ONUKI TAEKO・OKUDA TAMIO・SUZUKI KEIICHI・ MIYAZAWA KAZUFUMI・YANO AKIKO |
2002年3月30日(土) 大阪フェスティバルホール 2F LEFT D列 029番 大貫妙子・奥田民生・鈴木慶一・宮沢和史・矢野顕子 Support Musicians 小倉博和[Guitar] 小原 礼[Bass] 森 俊之[Keyboards] 武川雅寛[Violin etc.] 沼澤 尚[Drums] Set List 01 マシマロ 02 花咲く乙女よ穴を掘れ 03 緑の風 04 さよならは夜明けの夢に 05 風の道 06 ありがとう 07 それはなにかとたずねたら 08 ごはんができたよ 09 ただ 10 陽 11 センチメンタル通り 12 Money Song 13 なし 14 テディ・ベア 15 船出(your little boat)[大貫妙子] 16 船出(your little boat)[奥田民生] 17 船出(your little boat)[矢野顕子] 18 船出(your little boat)[宮沢和史] 19 船出(your little boat)[鈴木慶一] 20 君はTVっ子 21 イージュー★ライダー 22 星のラブレター Encore 23 ひとつだけ 2年ぶりに再演されたBeautiful Songs。ショウのオープニングは5人がバンド形態で「マシマロ」を演奏した。大貫妙子と宮沢和史がギター、矢野顕子がキーボード、鈴木慶一がベース、奥田民生がドラムス。この劇的な演出で会場は大騒ぎになり、1階席はオールスタンディングとなった。宮沢和史や奥田民生に熱い声援が送られる。前回もそうだったけれど、オーディエンス側に微妙な温度差があって、それがそのままステージに反映されていると感じた。 今回のサポート・ミュージシャンは、大貫妙子のレコーディングやライヴに起用されたメンバー(新たに参加した小倉博和や森俊之に小原礼と沼澤尚)が中心となっている。当然ながら大貫妙子のパートでは素晴らしい演奏が繰り広げられた。特に大貫妙子と宮沢和史がコラボレーションした「風の道」は、ピアノだけを伴奏にした究極のアコースティックといった趣で、シンプルな仕上がりは静謐な美しさに溢れていた。 また前半のステージで最も心奪われたのは矢野顕子が演奏するビブラフォンだった。大貫妙子の「緑の風」では、武川雅寛のバイオリンと絶妙に絡まり、奥田民生の素朴なボーカルを引き立て、心地良いフィーリングに包まれたし、ムーンライダーズ(鈴木慶一)の「さよならは夜明けの夢に」では、宮沢和史のハーモニカとうまく溶け合っていて繊細なメロディをより際立たせていた。 いろいろな組み合わせのコラボレーションで印象に残ったのは、まず奥田民生が宮沢和史とふたりで唄った「陽」で、アコースティックギター2本による二重唱が素晴らしかった。そのふたりが参加したはちみつぱい(鈴木慶一)の「センチメンタル通り」では、小倉博和がスチール・ギターを披露し、武川雅寛はバイオリンと管楽器を何度も交換しながら演奏していた。難解なイメージの歌詞とゆったりとしたメロディ・ラインが浮遊する感じはサイケデリックだった。矢野顕子と奥田民生が共作した「Money Song」は最も強力なコラボレーションだったのではないだろうか。お互いの個性が見事に融合していた。前回のツアーでは「ピーターラビットとわたし」が、5人の共演で楽しく披露されていたけれど、今回は「テディ・ベア」で共演となった。開演前に大貫妙子と矢野顕子のふたりがLOFTで動物のつけ耳を探したそうだ。それを頭につけて"テディ・ベア"とコーラスをする5人がかわいらしい。 糸井重里が書いた詞に、5人がそれぞれ曲をつけた「船出(your little boat)」。アメリカ同時多発テロ後の世界から、新たに出発しようとする意思が、その詞から感じられた。5人の個性と表現力が素晴らしい。エスニックで神秘的な大貫妙子のバージョンやボサノヴァの小品といった宮沢和史のバージョンが印象的だったけれど、"Sail Away"と言って始めた鈴木慶一には心が揺さぶられた。雄大なノスタルジーの海を突き進んでゆくイメージが感じられたのだ。 この夜、僕の心を最も捉えたのは鈴木慶一のパフォーマンスだった。それはしばらくまえに、昨年発売された『鈴木慶一&キタキマユのグレイトフル・カフェ』(レコード・コレクターズ増刊)を読んで、彼の音楽に対する態度に興味を覚えていたからかもしれない。ギターやピアノを演奏する姿、素晴らしいソングライターとしての素質、そのキャリア(デビュー30周年を迎えるそうだ)から漂う全てに惹きつけられていた。 |
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2002年3月31日(日) 大阪フェスティバルホール 2F LEFT B列 034番 大貫妙子・奥田民生・鈴木慶一・宮沢和史・矢野顕子 Support Musicians 小倉博和[Guitar] 小原 礼[Bass] 森 俊之[Keyboards] 武川雅寛[Violin etc.] 沼澤 尚[Drums] Set List 01 マシマロ 02 花咲く乙女よ穴を掘れ 03 緑の風 04 さよならは夜明けの夢に 05 それが僕です 06 ありがとう 07 それはなにかとたずねたら 08 SUPER FOLK SONG 09 ただ 10 陽 11 センチメンタル通り 12 Money Song 13 なし 14 テディ・ベア 15 船出(your little boat)[宮沢和史] 16 船出(your little boat)[奥田民生] 17 船出(your little boat)[鈴木慶一] 18 船出(your little boat)[大貫妙子] 19 船出(your little boat)[矢野顕子] 20 君はTVっ子 21 イージュー★ライダー 22 星のラブレター Encore 23 ひとつだけ 流行った映画の続編を観た時のような気分だった。前回を踏襲し新しい見所もあるのだが、どうにも前回の印象が強くて、コンサートが終わった後になんだか物足りなさを感じたのだ。それが大阪公演の初日を観終えた後の正直な感想だった。 ライヴ2DAYSの2日目は初日よりも良いといつも感じる。それは良くなっているはずという思い込みである可能性が強いわけなのだが、演奏者にとっても初日よりはリラックスしているだろうから、あながち間違っているとはいえないだろう。 前日と変わったところは、大貫妙子と宮沢和史のコラボレーションが「風の道」から「それが僕です」になったこと、矢野顕子のソロが「ごはんができたよ」から「SUPER FOLK SONG」へと代わったこと、それから「船出(your little boat)」の順番を決める時の進行役が、大貫妙子から鈴木慶一になったことぐらいだろうか。5人はそれぞれとてもリラックスして楽しんでいるように見えた。その雰囲気は会場内に伝わっていた。 宮沢和史の「ありがとう」は"3年ほど前に辛いことがあって、いままで経験してきた悲しみが、ほんとうに大したことがなかったと感じられるぐらい悲しいことがあって、その後、生きてゆくうえで悲しみというものが必要だと思ったし、たくさんいろんな事を教えられた気がする"と告白した後に披露された。前回の「抜殻」を思い出させる熱唱でナイーヴな一面を見せた。奥田民生の「それはなにかとたずねたら」は小原礼、沼澤尚、そして森俊之とともに演奏され、森俊之の白熱したソロ・プレイが素晴らしかった。 矢野顕子のソロ・ステージでは、いつものようにファイルを繰って、唄う曲を探している姿があった。今回は2階席だったため、オペラグラスを用意しステージを観ていたのだが、そのファイルには黒地に白抜きの文字で歌詞だけが書いてあるのが見えた。歌詞さえあれば楽譜など必要ないのだろう。 大貫妙子の「ただ」はシングルで2000年にリリースされたばかりの、わりと新しい曲(最新アルバム『note』にも収録)なのだが、過去の大貫妙子クラシックスに見劣りしない名曲で、今回この曲が聴けただけでも良かったと断言できそうだ。 この日、最高のパフォーマンスでオーディエンスを魅了したのは奥田民生だった。「船出(your little boat)」でベースとドラムスだけを従え、大きな音でギターを弾く奥田民生の姿にニール・ヤングが重なって見えたりした。今までまともに「イージュー★ライダー」の"イージュー"について考えたことがなかったのだが、"イージュー"とは"ジュー(自由)"のことだったのだと気付かされた。その音の向こうに確かに自由が鳴り響いていた。 宮沢和史のファンが狂喜乱舞した終盤、会場の盛り上がりは最高潮に達した。なんだかんだといっても一番おいしいところを持っていったのは、やはり宮沢和史だったが、個人的にはアンコールに5人で唄った「ひとつだけ」が最も美しい瞬間だと感じた。 |
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