12  分譲マンシヨン価格モデル

 

 コンピユータ関係専門誌「コンピユータ・レポート」に連載したのは、昭和508月〜517月の12ヶ月で、この中の11月号に「分譲マンシヨン価格モデル」があります。 30年前の分譲マンシヨン業者の分譲物件の計算例を紹介します。

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 列島改造ブームで土地の投機が始まり、不動産部門に進出する企業が多くなったが、昨今の急激な景気の後退で、建てれば売れるという時代ではなくなってきている。 分譲マンシヨン価格の計算には、適正利益要件の判定算式が法令で定められているためプログラム機の対象業務としてはパターン化しやすく、ビジネスアプリケーシヨンとしては、汎用性があるプログラムになる。 分譲マンシヨン価格の計算を行うときのインプットデータを具体的な数字を入れて、ステップごとに説明したい。

 

A)売上原価計算

 

素地の総坪数1,000坪、A素地坪単価 500千円、B仲介料3%、

C素地素地代その他10,000千円、D 区画数4、E造成工事費坪当たり20千円

F付帯工事費坪当たり20 千円、G工事負担金区画当たり1,000 千円

H造成工事設計管理料2%、Iその他の造成費1,500 千円、J課税対象土地評価40

K建物種別2種、L建物総面積5,000坪、M販売建物総面積4,500坪、

N販売戸数 200戸、O建築本体工事費坪当たり300千円、P建物付帯工事費一戸当たり

10千円、Q建物工事負担金一戸当たり100千円、Rその他の建設費3,000千円

S公共負担金1戸当たり200千円, (21) 補償金1戸当たり250千円、

(22)その他公共負担補償金総額 4,000千円、(23)その他直接工事費 3,000千円・・・

以上がインプット数値である。

 

プログラム計算機に常数として組み込むものは、(24)土地取得税3

(25)土地登録免許税5%、(26)保有税1.4%、(27)建築設計監理料率として次の方程式。

住宅第2種、RA=13.5 A -0.125 、住宅第4種、RC=1.3RA。ただし、RA、RCは

料率が%単位。Aは工事費1000 千円を単位とする。

アウトプットとして、@素地代 A造成費 B建築費 C公共負担金、補償金等

Dその他の直接工事費および E売上原価である。

 

(B)金利利益計算

 

  土地代金支払(281751130%、(29)第276120%

30)第376315%、

 31)最終回76535%、(32)販売開始時期77年1月、(33)取得7511月、

 34)物件完成774月、(35)土地造成着工7512月、(36)土地造成完了766月、

 37)建築着工765月、(38)建築完成前に販売できる戸数の率50%、
(39
)入金の率20% (40)金利半年5%、但し月単位の福利計算、・・・・・・

以上がインプット数値とする。

 プログラム計算機に常数として組み込むものとして、販売戸数別の販売年数、開発部、

 営業部、一般管理費比率等。

  アウトプットとして、F金利、(a)素地代支払いユーザンス、(b)素地代、

 (c)建築費、(d)販売費、(e) 販売戻り金利、(f)金利合計 G売上原価+金利、

 H売上高、I粗利益限界、J純利益限界、K開発部経費、L営業部経費、M物件利益、

 N一般管理費、O物件純利益、但し、K〜Oは標準原価計算、また実行原価計算として、

 K’開発部経費、L’営業部経費、M’物件利益、N’一般管理費、O’物件純利益、

 P’物件純利益率、Q’物件利益率、R投下資本回転期間、S一戸当りの販売価格、

 (21)販売建坪当り価格、(22)販売建坪当り価格(損益分岐点)である。

 

  第1表は分譲マンシヨン価格計算例で、1戸あたり22.5坪(3LDK)で、1戸の販売価格が1,600万円程度の分譲マンシヨンのモデルである。

 

 第1表 分譲マンシヨン価格計算(単位:千円)

 

 @ 素地代 合計    543,800         

     土地購入費     500,000 仲介手数料 15,000 公租公課 18,800 その他 10,000 

 A 造成費 合計     36,100    

   造成工事費       20,000  付帯工事費 10,000 工事負担金 4,000 

     設計監理料       600  その他    1,500

B 建築費  合計  1,657,478

   建築本体費   1,500,000  付帯工事費 50,000 工事負担金20,000

   設計監理料     84,478 その他   3,000      

 C  公共負担金

   等   合計     94,000

   公共負担金    40,000 補償金    50,000 その他     3,000

 D  その他直接工事費  3,000

 E 売上原価     2,334,378

 F 金利  合計   222,7789  

   支払繰延べ    △13,882 素地代    80,618 造成費   4,028  建築費 80,249

   販売費      74,930  販売戻り  3,161

 G 売上原価X金利 2,557,157

 H 売上高      3,196,446

 I 粗利益限界   862,968

 J  純利益限界     639,289

  「標準原価」

 K 開発部経費      78,952

 L 営業部経費     225,669

 M 物件利益     334,668

 N 一般管理費     248,044

 O 物件純利益      86,624

  「実行原価」

 K’開発部経費      92,111

 L’営業部経費     225,669

 M’物件利益     321,509

 N’一般管理費     438,211

 O’物件純利益  116,702

 P’利益率 M'/H  10.06%

 Q’利益率 O'/H  3.65% 

 R’投下資本回転期間 1.683

 S 1戸当り販売価格 15,982

21)販売建坪当り価格   710

22)販売建坪当り価格  744(損益分岐点)

 

 インプット条件を変えると、いろいろのタイプの分譲マンシヨンの価格が手軽にできるため、この分野にプログラム電算機(マイクロ・コンピユータ)を使って効果をあげているところもあり、電算機室以外の部門で使われている適用例である。

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