My Favorite 6: MGC Thompson M1921
「私のお気に入り」コーナーは、これまでに紹介してきたモデルの中から特に気に入っている1丁を少し詳細に紹介しようというつもりで始めたページです。ジャンルごとにまとめて紹介したページではスペースの関係で紹介しきれなかった内容を写真と文字で解説していきます。
その第6弾は「MGC トンプソン M1921」です。1970年に発売されて以来、35年もの長きにわたってモデルガン・ファンを魅了し続けてきたモデルを紹介します!
また、今回はそのトンプソンが登場するテレビ・ドラマ「コンバット!」に関する話題も入れました。
The sixth model of "My Favorites" corner is MGC's submachine
gun Thompson M1921 (zinc alloy).
The real gun of Thompson M1921 was made
in 1921 for a military purpose, but was mainly
used by gangs and police at first. Then,
in the late 1920s, its new type, M1928, became
an official submachine gun of the U.S. military,
and was used in the second world war. However
it was not used very often by the U.S. soldiers,
instead it was used by some of their allied
forces such as the United Kingdom and France,
who were lack of submachine guns.
As for Thompson modelguns, MGC started
making the M1921 model in 1970, and then
Tokyo CMC, later Tanaka, went into production
of the M1 model and Hudson also started making
the M1A1 model. Since then, these three makers
have kept making their models every some
years.
The MGC Thompson has two types, that is, the Military Type, which has
a 20-round box magazine, and the Chicago Type (although the real gun is
called "Chicago Typewriter"), which has a 39-round (the real
gun has a 50-round) drum magazine.
The first model of MGC Thompson was the
paper-powder blowback type. It worked very
well as a modelgun which worked with paper
powder. The second model was the CP blowback
type made in the 1980s. It worked almost
perfectly, but you could not enjoy muzzle
smoke with it becase the barrel was sealed
because of the notorious revision of the
Gun and Sword Law in 1977. The third model,
the current model, is a CP-HW type produced
by Taito or Shin-Nihon Mokei, who have been
making ex-MGC modelguns. This model works
really well, and you can enjoy the 39-round
full auto blowback without any trouble.
| ☆概略☆ -Outline- |
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「トミー・ガン」「シカゴ・タイプライター」・・・いろいろな愛称で呼ばれるトンプソン・サブマシンガン。実銃は名称の元にもなっているトンプソン氏が設計してオート・オーディナンス社がミリタリー需要を見込んで生産したものである。しかし、これに最初に目を付けたのは軍ではなく、シカゴ等で暗躍するギャングたちだった。そして、そのギャングに対抗するために警察側にも採用され、トンプソンは一気にメジャーな存在となった。アメリカ軍に採用されたのは第1次世界大戦が終了して10年以上たった1928年だった(このときのモデルをM1928という)。
こうした歴史的背景のある中で、トンプソンは60年代アメリカのテレビ番組「アンタッチャブル」や「コンバット!」の中で印象的に使われ、私たち日本の一般人にもその存在が強く印象付けられたのである。これらの番組を毎週ワクワクした気持ちで見ていた世代の人たちは、ネス隊長が、サンダース軍曹が撃ちまくるトンプソンの姿にしびれ、いつかは自分もあんな風にトンプソンをぶっ放してみたいと思ったのではないだろうか。
そんな思いを実現させてくれたのが1970年に発売されたMGCトンプソンM1921だった。当時は紙火薬によるデトネーター方式ブローバックが開発されたばかりで(68年発売のMGCシュマイザーMP40が初)、トンプソンも紙火薬5、6粒でブローバックするモデルとして発売された。MGCがモデル化したのは、名前からもわかるとおり1921年製のもので、標準では20連マガジンとミリタリー・タイプのフォア・グリップが付いたものだった。ただ、「アンタッチャブル」の舞台ともなった禁酒法時代に大量に出回ったドラム・マガジンやバーチカル・タイプ・フォア・グリップの要望も多かったようで、これらは別売りのパーツとして販売されていた(70年代前半にはシカゴ・タイプの設定もあった)。
発売時から絶大なる人気を誇り、高価な長物モデルガンとしては異例とも言えるロングラン発売がなされ、実に35年にもわたってモデルガン・ファンのハートをとらえ続けてきたモデルガンである。もちろん、ここまでの道はけっして平坦ではなかった。1971年の銃刀法改正では長物は対象外であったが、77年の改正ではトンプソンも引っかかってしまった。すなわち、金属製モデルであるが故に銃口を埋めることを余儀なくされたのである。それでも、他の長物(シュマイザー、ステン、スターリング、M31R、M97等)がバレルとレシーバーを一体成型するのが困難で姿を消してしまったのに対して、トンプソンは元々バレルとレシーバーが一体化されたモデルであったので、生産そのものは続けられた。そして、80年代にはCPカートの開発によってトンプソンもCP化モデルが発売され、旧MGCが廃業する間際の90年代前半には以前はなかったシカゴ・タイプ(ドラム・マガジン、バーチカル・フォア・グリップ付)が発売された。さらに、タイトーに移行した後はストックの材質が高級化されたミリタリー・タイプ(ハドソン製30連マガジン付)やシカゴ・タイプが何度となく再販され(その時にカートはCP−HWタイプになった)、2004年11月にも新日本模型よりシカゴ・タイプが再販された(ニューMGCではミリタリー・タイプも販売している)。
ここで紹介するモデルは、75年に新品購入した紙火薬式のミリタリー・タイプ、91年末に出たCP式のシカゴ・タイプ(中古購入)、96年末に出たCP−HW式のシカゴ・タイプ(フランス・ローズ仕様、中古購入)の3台である。 |
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| ☆スタイル☆ -Style- |
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アメリカ製のマシンガンらしく、無骨で力強いフォルムをもったモデルである。バレルは放熱効果や耐久性を重視して円筒形になっているが、レシーバーは基本的に角形を基調としている。モデルガンでもこのあたりは忠実に再現されており、一部に省略やデフォルメも認められるものの、おおむね実銃どおりと言ってよいであろう。バット・ストックは木製で、基部に付いているボタンを押すことで簡単にはずすことができる。フォア・グリップも木製で、ネジ止め式であるが、映画「ロード・トゥ・パーディション」(トム・ハンクス主演)ではバーチカル(縦型)・タイプを前方からはめ込む様子が見られ、実銃がどうなっているのかは定かでない。
MGCが最初に発売したのは、ミリタリー・タイプである。これはボックス・マガジンとバレル下に並行して付けられているフォア・グリップによって特徴づけられる。映画やテレビ番組の第2次世界大戦ものでアメリカ軍兵士が持っているのはみなミリタリー・タイプである(実際にはM1及びM1A1の方が多かったそうだが…)。このモデルのブローバック・シーンを見たい向きにはテレビ番組「コンバット!」のビデオをお勧めする。主人公のサンダース軍曹(ビック・モロー)がほぼ毎回豪快に撃ちまくっているシーンを堪能できるだろう。
しかし、何と言っても人気があるのが、シカゴ・タイプと呼ばれるモデルである。これは39連ドラム・マガジン(実銃は50連)とバーチカル・フォア・グリップで特徴づけられるものである。シカゴなどの大都市に暗躍するギャングたちが好んで使い、タカッタカッタカッ…と撃って人を殺したことから、「シカゴ・タイプライター」などというニックネームが付けられた。このモデルのブローバック・シーンはテレビ番組「アンタッチャブル」のビデオでも楽しむことができるが、私のお薦めはアラン・ドロン主演のフランス映画「ボルサリーノ」と「ボルサリーノ2」で、特に後者では銃口のカッツ・コンペンセイターから吹き出すマズル・フラッシュの様子も楽しめる。 |
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TV番組「コンバット!」 |

映画「ボルサリーノ2」 |
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| ☆メカニズム☆ -Mechanism- |

上:標準ボルト、下:改造版 |

メカの心臓部 |
メカニズム上の特徴は、多くのマシンガンがそうであるように、いわゆるオープン・ボルト・タイプ(発火前はボルトが後退している)であることが第一にあげられる。したがって、ハンマーにあたる部品はない。ボルトを引いてトリガーを引けばボルトが前進する勢いでカートリッジが装填され、そのまま発火するというものである。トリガーを引くと、その動きに応じてシアーが下降し、シアーとボルトとの接点がはずれてボルトが前進するようになっている。ただ、モデルガンはボルトの重さやスプリングの強さに対して発火力が弱いので、ボルトが半分くらい後退したところでシアーに引っかかるよう、ボルトの底が段付きになっている。実銃のように完全に後退した位置でボルトを止めたければ、その段の部分に金属製の板を張り付ければよい(写真左上参照=「ビジェール」75年版に紹介されていたやり方)。
発火アクションは、実銃同様にセレクターによってセミ・オート、フル・オートの切り替えができるようになっており、ほぼ確実にセレクターの位置どおりに機能する。また、マニュアル・セイフティーもきちんと機能するようになっていて、ボルトを引いたまま持ち歩いても暴発することはない。
マガジンは2タイプある。すなわちボックス・マガジンとドラム・マガジンである。ボックス・マガジンはダブル・カーラム式で標準タイプは20発用である(写真は左からMGC製20連、中田製25連、タナカ製30連)。残りの弾数はマガジン左面の穴(5発分ずつあいている)で確認できるようになっている。ドラム・マガジンは実物は50発(100連発の大型もあったらしい)であるが、モデルガン用は39発となっている。
カートリッジを入れるときは前面のハンドルをはずしてふたを開け、小分けされた5つの部屋(8発×4+7=39)にカートを置き、ふたを締めてゼンマイを巻くと排弾のテンションが得られるようになっている。これをボックス・マガジンとちがって横から本体に取り付けるのである。したがって、ボルトを引かないとドラム・マガジンは装着できない。 |
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| ☆発火性能☆ -Firing Performance- |
@銃口ガス抜けミリタリー・タイプCP化バージョン
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トンプソンは、紙火薬仕様の頃からサブマシンガン随一の発火性能を誇っていた。マガジン、ボルト、フィードランプの相性がよかったこと、細身のボルトが比較的軽量であることから十分な後退量を得られたこと、45口径のカートリッジが丈夫であったことなどがその理由である。特にドラム・マガジンは、装弾の際に常にマガジン内の同じ位置にカートリッジが保持されるので、ダブル・フィードのボックス・マガジンよりも安定していた。こうしたことから、日本のテレビ番組でもMGCトンプソンはステージ・ガンとして使われ、特に「ワイルド・セブン」のオープニング・シーンで流される光景はマニアの心に強く焼き付いている。もちろん、私もその発火性能を楽しんだ口であるが、ある日調子に乗って玄関先でフルオートを楽しんだら、飛び出したカートで玄関扉のガラスを割ってしまい、親にこっぴどく叱られたというほろ苦い思い出がある。
この好調な発火性能はCPモデルになってさらに向上した。主な理由はカート内発火になったことによってデトネーターの汚れが激減したこと、キャップ火薬になったことで発火自体が確実かつ安定したことなどである。そして、それはCP−HWモデルになって文句のつけようのないものとなった。
◇318i氏のトンプソン発火ムービー
さて、発火性能をぜひ自前のムービーでお見せしたいのだが、あいにくビデオ撮影をしていないので、すでにムービーを公開されている318i氏のホームページからそれをお借りすることにした。氏はこちらからのビデオ拝借の申し出を快く承知してくださった。左の画像をクリックすると氏のホームページの該当箇所にジャンプするようになっている。
鑑賞方法は、画像をクリックした後に出てくる意味不明な記号だらけのページを保存し、それを「メディア・プレーヤー」で再生すればいい。 |
A銃口閉鎖シカゴ・タイプCP化バージョン
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| ☆タイプ別特徴 -Characteristic Points of Each Model- |
紙火薬モデル
(旧MGC製)
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紙火薬モデルには大きく2つのタイプが存在する。すなわち、77年規制以前の銃口開口タイプとそれ以降の銃口閉鎖タイプである。そのちがいはバレルの根元のチェンバー部下部に"SMG"のマークが入っているかどうかで識別できる(もちろん、ない方が規制前のもの)。また、規制前モデルにも細かい改良点を入れるといくつかのタイプが存在し、デトネーターがチェンバーと一体化された初期型とデトネーターが6角ネジでチェンバーに止められた改良型が存在する。ここで紹介するモデルは後者である。
75年当時の価格は13,000円。月々のお小遣いで買えるものではなかったが、お年玉をかき集めれば中学生でも何とか手の届くものであった。ただ、短い20連マガジンでは「サンダース軍曹のとちがう!」という不満があり、御徒町の中田商店で見つけた25連マガジンを付けていた(サンダース軍曹のものは30連だった)。
発火性能はとてもよく、紙火薬モデルとしては快調なブローバックが楽しめた。特に、友人から借りたドラム・マガジンを付けたときはほとんど全弾撃てそうな快調さであった(実際に全弾連発できたかどうかは記憶にない)。ただ、1つだけ大きな欠点があった。それはエキストラクターがとれやすいということであった。当時のエキストラクターはマイナス・ネジでボルトに固定されており、これが発火の振動ですぐにゆるんでしまうのである。さらに、ネジの頭が折れてしまうこともあり、こうなると残ったネジが取り出せなくなってボルト自体が使い物にならなくなってしまった。そこで予備のボルトを買って持っていたわけであるが、幸いにも最悪の事態を経験することはなく、そのボルトは現在も新品状態で手元にある。
当時は仲間とよく公園でモデルガンによる戦争ごっこをして遊んだ。その時に大抵私はこのトンプソンと今ではGM2と呼ばれるプラ製ガバメントを携行していた。もちろん、重さで腕が痛くなることと敵を撃ってしまった時に排莢されたカートを拾わなければならない事態を覚悟してのことであったが・・・。なお、それだけ酷使していたモデルであるので小傷はけっこうあるが、発火後のメンテナンスはまめにやっていたので、マガジン等の鉄製品にも未だにサビは出ていない。ただし、亜鉛パーツの中で磨きにくい部分(バレルの蛇腹部分のフォアード・グリップと触れている部分やバット・ストックの取り付け部)には白い粉が吹いてしまっている。 |
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CPモデル
(旧MGC製)
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70年代末にキャップ火薬が開発され、80年代にCP方式ブローバックが開発されると、ほどなくしてトンプソンもCP化された。それまではフルオート・モデルガンと言えば、デトネーターが汚れるとカートとのクリアランスのバランスが崩れるので、数十発の連射というのは実質的に不可能であったわけであるが、キャップ火薬とカートリッジ内発火のCP方式の登場により、デトネーターの汚れは気にならなくなった。こうなればMGCトンプソンは無敵である。キャップ火薬自体に問題がないかぎりは、ドラムマガジン39連発が比較的簡単に実現できるようになった。
90年代になると、スタンダードのミリタリー・タイプに加えて、それまでになかったシカゴ・タイプ(ドラム・マガジン、バーチカル・フォア・グリップ付)が標準モデルとして設定された。この時の価格は、前者が19,000円、後者が22,000であり、ハドソンのトンプソンM1A1が42,000円もしていたことから考えると、とても買い得なモデルであったといえる。
紙火薬モデルに対しての改良点としては、エキストラクターがスプリング可動式になったことで、これによってカート・リムをくわえる動作が確実になったほか、エキストラクター自体がはずれてしまうというトラブルも解消された。また、レシーバーの固定方式が6角ネジからプラス・ネジ式になったことで、レシーバー上部に見えていた6角ネジが消えた(もっとも、レシーバ下から留めるネジは回しにくく、メンテナンス製はやや下がってしまったが…)。
一方、構造上の問題点としては、銃口が閉鎖されたことによって、銃口先からクリーニング棒を差し込んでチェンバーを押し出すことができなくなったことがあげられる。発火直後のメンテナンスを怠ると、チェンバーを抜くことができなくなるという事態が起こるわけである(実際、私が中古で手に入れた時点では固着して抜けなくなっていた)。また、ストックやグリップ等の木製品の質感は紙火薬モデルの頃のものと比べても明らかに落ちており、握った感触がザラザラして安っぽい印象を受ける。 |
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CP−HWモデル
(タイトー製)
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旧MGCを受け継いだタイトーより96年末に発売されたモデルである。以来、3〜4年おきに再販が繰り返されて現在に至っている。
旧MGC製CPモデルとのちがいは、カートリッジにCP−HW方式のものを使っていることである。これによって、発火の安定性が飛躍的に向上し、フル・オートを安心して楽しめるようになった。
しかし、この頃になると発売数がそれほど期待できないと踏んだのか、付加価値を高くして利潤を生み出そうという方針からストックやグリップの木材に高級なものを使うようになり、価格が一気にアップされた。発売時によって仕様や価格が異なるのですべてを列挙できないが、ミリタリー・タイプ(ハドソン製30連ボックス・マガジン付)が28,000円、シカゴ・タイプが37,000円(フランス・ローズ仕様)、40,000円(イングランド・ローズ仕様)という時期もあり、以前の価格を知っている者にとってはもはや買い得モデルという印象はなくなった。ただ、確かに木製品の質感は旧MGCのCPモデルに比べると格段によくなっており、痛し痒しではある。ちなみに、ここで紹介しているシカゴ・タイプはフランス・ローズ仕様である。
なお、2004年末に新日本模型より再販されたシカゴ・タイプもこのCP−HWモデルである。 |
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| ☆カートリッジ −Cartridges− |
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カートリッジは基本的に3種類である。すなわち、オープン・デトネーター方式紙火薬仕様、CP仕様、CP−HW仕様である。トンプソン用にオープン・デトネーター方式キャップ火薬仕様が存在したのかどうかはわからない。
紙火薬用カートリッジは1ピース構造である。他のMGCサブマシンガン(シュマイザー、ステン、スターリング)は9oモデルであったので、カートリッジが貧弱であまり快調なブローバックができなかったが、トンプソンは45口径の利を生かした分厚いカートリッジのお陰で、多少火薬が多すぎたりジャムを起こしたりしてもビクともしなかった。たた、紙火薬時代のものの宿命から、発火後のクリーニングは実に面倒で、連続して使用してしまうと汚れが落ちなくなってしまったものである。そうしたユーザーが多かったのか、カートの内側を削るためのドリルの先のようなパーツも売り出された(私も持っていたが見あたらない)。なお、細かく言うとデトネーターの仕様変更によって内径のちがうものが3種類あるそうである。
CPカートリッジは4ピース構造である。CP方式は82年に開発されたものであるが、すでにカート内発火方式としてマルシンのPFC(プラグ・ファイヤー・カートリッジ)が80年にデビューしていており、MGCはさらにこれを発展させたものを開発した。この頃のものは、ファイヤリング・ピースにキャップ火薬の撃ち殻をつけるというものであった。MGCによると、「ビアンキ・カップ大会」(懐かしい!)で大量に捨てられているキャップ火薬の撃ち殻を見てこの構造をひらめいたそうである。
CP−HWカートリッジは4ピース構造である。CP−HW方式は、すでに旧MGC時代にガバメント用やM92用が開発されていたが、トンプソン用も新たに開発された。特徴は、旧CPカートのファイヤリング・ピースに撃ち殻ではなくあらかじめリング状のゴムシールを取り付けてあるというもので、これによって発火ガスのシール性能が向上したほか、ピースの姿勢が制御されて発火が安定するようになった。 |
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| ☆パッケージ・付属品・オプション☆ -Package, Accessories, & Options- |
@紙火薬仕様ミリタリー・タイプ
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@ 紙火薬仕様の頃は、写真の外箱にストックをはずした状態で本体が納められていた。標準の状態ではレシーバーもまっすぐに入れられたが、別売りのカッツ・コンペンセイター(500円)が付いている状態では対角線上に本体を置かないと箱の中に収まりきらない。なお、取説はついていたが、カートリッジ(1箱20発入り)は最初からオプションだったように記憶している。他に、本体を分解するための6角レンチが大小2本、チェンバーを突き出すための金属製の棒が1本付いていた。その他のオプションは、ドラム・マガジン(3,500円)、バーチカル・フォア・グリップ(1,500円)、スリング(1,000円)などであった。
A CP仕様の頃は、シカゴ・タイプに対応するためやや大きめの箱となり、ドラム・マガジンが箱の中に収めることができるようになった。本体にカッツ・コンペンセイターは標準で付いていたが、やはりカートリッジは別売だったと記憶している(10発くらい標準でついていたかな?)
B CP−HW仕様の頃の外箱は、基本的にCP仕様の頃のものを使いながらメーカー名のところだけタイトー名にしたものであった。カートリッジは発売時期によって10発付のときもあればオプションだったときもあった。なお、それ以外のオプションは特に設定されていなかった。 |
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ACP仕様シカゴ・タイプ
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BCP−HW仕様シカゴ・タイプ
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| ☆テレビ番組「コンバット!」とトンプソン Thompson in "Combat!" |
付録話@:サンダース軍曹とトンプソン
-Annex 1: Sergent Saunders in Combat! and His Tommy Gun-
MGCトンプソンと言うとサンダース軍曹を思い浮かべるのは、私のような40代以上のモデルガン・ファンの性だろうか。私は、テレビで「コンバット!」が放送されていたときは幼稚園児だったので、普通なら絶対に見ないはずのテレビ番組だったが、父親と7歳年上の兄がアメリカのテレビドラマが大好きだったこともあって、幼い頃からあのコンバット・マーチに親しんでいた。もちろん、内容に関心をもったのは小学校高学年になった再放送時(夕方5時から)であったと記憶している。そして、ドイツ軍のシュマイザーMP40と渡り合うサンダース軍曹のトンプソンが大好きだった。
サンダース軍曹(Sergent Saunders:「サウンダース」と発音する)を演じたのは他でもないビック・モロー(Vic
Morrow)。トンプソンを構える彼の姿は実に格好良く、多くの若者がその姿にしびれたものである。トンプソンをぶっぱななす姿もよかったが、私は彼が右手にトンプソンを持ってブラブラと歩く姿も大好きだった。彼を主演にした映画版の製作も検討されたと言うが、結局はそれも実現しなかった。しかも、彼は映画「トワイライト・ゾーン」(1983年)の撮影中に事故死してしまったので、2度とその勇姿を見る機会はなくなってしまった。
さて、そのサンダース軍曹と彼が持っている”トミー・ガン”(おそらくM1928)の関係であるが、一部の人から時代考証がおかしいのではないかという指摘もある。その理由は、「コンバット!」の舞台はノルマンディー上陸作戦(1944年6月6日)後のことを描いているわけだが、当時はすでにM1及びM1A1の実戦配備が進んでおり、サンダース軍曹もM1928ではなくM1かM1A1を持っているべきではないのかということからである(もちろん、M1928も第2次世界大戦で使われていた)。確かに、ノルマンディー上陸作戦以降の戦闘を扱った映画(例:「プライベート・ライアン」)やTVドラマ(例:「バンド・オブ・ブラザーズ」)に出てくるトンプソンは大抵M1(またはM1A1)である。ビデオで「コンバット!」第1話を見直すと、サンダース軍曹はM1ライフル(ガーランド)を持っていて、話が進んでいくうちにいつのまにやらトンプソンに変わってしまったのだということがわかる。そうすると、サンダースは途中で新しいM1(またはM1A1)ではなく、中古のM1928を供与されたということなのだろうか?また、5シーズン(最終シーズンはカラーだった。タイトルも Combat! in color となっていた)、152話にも及ぶ長寿番組中にサンダース軍曹は何度かトミー・ガンを無くしてしまうが、次の回では再びM1928を持っていて、やはりM1やM1A1ではないのである。さらに、他にもトンプソンを携帯する下士官が出てくるが、彼らのものもみなM1928であった。果たしてその理由の真偽のほどはどうであろうか?あるいは、単にステージ・ガンの都合だけだったのだろうか。
◎「コンバット!」の主なメンバーと携帯する銃
「コンバット!」ではトンプソンの他にレギュラー・メンバーが次のような銃を持っていて、毎回のようにその銃撃シーンを楽しむことができる。
◇M1カービン(ヘンリー少尉)
セミ・オートでスマートに撃つヘンリー少尉の姿はさすがに将校だと思わせる格好良さがあった。
◇M1ガーランド(ケリー、リトルジョン)
何といっても圧巻は8発全弾撃ち終わった時に「ピンッ!」という音と共に飛び出すカートリッジ・クリップであった。
◇BAR(カービー)
有名なブローニング自動小銃(Browning Automatic
Rifle)である。左利きのカービーは右側から飛び出すカートリッジを避けるためにいつも持ちにくそうな格好をして撃っていた。 |
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サンダース軍曹が表紙を飾った
月刊「コンバット・マガジン」
※これら4冊ですべてのはずである。 |
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↓サンダース軍曹と他の下士官が持っていたトンプソンM1928 |
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| ヘンリー少尉 |
ケリー(ケイジ) |
カービー |
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付録話A:私のお気に入りの「コンバット!」の話
-Annex 2: My Favorite Episode in Combat! |
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私は数ある「コンバット!」のエピソードの中でもサンダース軍曹が主役の話が大好きだった。「コンバット!」の主役はサンダース軍曹(ビック・モロー)とヘンリー少尉(リック・ジェーソン)が主であるが、最初のテーマ曲の時に"Combat!
Starring Vic Morrow... and Rick Jason"と言うときはどちらかというとサンダース軍曹が主役の場合が多かったので嬉しかったが、Starring
Rick Jason...と言うときはがっかりしたものである。
その大好きなサンダース軍曹主役のエピソードの中でも、特に気に入っている話が1つある。それは「小さな回転木馬」(The
Little Carousel、第77話)という話である。自分が中学生の頃、仲間と好きな話は何かとうことが話題になると、多くの者は「戦車対歩兵」(The
Duel、第68話)か「丘は血に染まった」(Hills Are For Heroes、第118・119話、ビック・モロー監督)をあげた。確かにこの2つの話は私も面白いと思ったが、私にとっては「小さな…」が一番だった。
この話の内容を簡単に説明すると、フランスのある町でドイツ軍と一人で戦っていたサンダース軍曹が敵の銃弾で負傷しながらも一人で戦い抜くというものである。そのような話は他にもあると思うが、私がこの話を一番気に入っている理由は、負傷してしまったサンダース軍曹と彼を献身的に手当てするフランス人の少女看護婦(この子がまた可愛い!)との心の交流が描かれていることであった。そして最後に(おそらく全エピソード中唯一の場面であろう)、サンダース軍曹が男泣きに涙を流すシーン(なぜ泣いたかは見ていない人のために秘密にする)に感動したのだった。サンダース軍曹は、日頃は部下の手前かあまり弱気な自分を出すことがないが、この話では彼の感情が前面に出ていた。心にジーンとくるラスト・シーンの多い「コンバット!」の中でも、センチメンタルなにおいの特に強いエピソードだった。
もちろん、他のメンバーが主役の時も面白かったのは言うまでもない。知性派のヘンリー少尉、フランス語の通訳もこなす情熱派のケリー(ケイジ)、明るいがやや問題児のカービー、ぼくとつとした性格のリトルジョン、銃を持たずに仲間を助けるカーター(ドク)など、毎回それぞれの個性が光ったシナリオだったと思う。
また、ゲスト・スターとして登場した俳優たちも、今となってみれば大物が随分いたものだと驚かされる。記憶にある人だけを取り上げても、ジェームズ・コバーン、リー・マービン、エディー・アルバート、サル・ミネオ、ロバート・デュバル、テリー・サバラスなどがすぐに浮かぶくらいである。それぞれがドラマのキーを握る役所で素晴らしい演技を見せていた。
(注:写真及びデータはグリーンアロー出版社刊「コンバット・クロニクル」より) |

「丘は血に染まった」の1シーン |
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| リトルジョン |
カーター(ドク) |
主な出演者 |
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