My Favorite 12:
MGC Super Real Heavy Weight(SRH) Series


 「私のお気に入り」コーナーは、これまでに紹介してきたモデルの中から特に気に入っている1丁を少し詳細に紹介しようというつもりで始めたページです。ジャンルごとにまとめて紹介したページではスペースの関係で紹介しきれなかった内容を写真と文字で解説していきます。
 その第12弾は、これまで一般ページの1つとしてラインアップしてあった「MGC スーパー・リアル・ウェイト・シリーズ」です。一般ページのリストを整理していたところ、このページだけが他のページにも掲載されているモデルを重複して紹介している一貫性のないものであったことと、作成した時点での心つもりはまさに「私のお気に入り」そのものでしたので、改めてその主旨にそったページへと移行させました。
 実は、本シリーズのモデルこそが、私が第3期モデルガン収集に熱を上げるきっかけになったものでした。「自分がモデルガンから離れている間に、こんなすごいものが出ていたんだ!」と驚き、それらをぜひ手に入れたいと一気に買い集めてしまったことで、コレクションする楽しみや一気買いの醍醐味(?)を覚えてしまったのです。 

  The eighth model of "My Favorites" corner is MGC Super Real Heavy Weight (SRH) Series.
  The first generation of plastic modelguns appeared in the early 1970s after the notorious revision of the Guns and Swords Restriction Law was introduced. They worked really well, but there was one big weak point; they were "light". Then, in the late 1980s, a new material was invented; heavy weight plastic, usually shortened as 'HW'. This material contains some metal, which causes modelguns to be heavier, but easier to break because it is mixture of different materials.
  In 1992, MGC announced that they would make modelguns from new plastic materials which would be a lot heavier than the normal heavy weight plastic. They called the material 'Super Real Heavy Weight' or 'SRH' in short. It contained 60% of metalic powder so that it was attracted by magnets. Because of this, the modelguns made from SRH became about 20% heavier than their normal HW versions. In spite of this good point, however, the SRH material had a crucial weak point; it was so easy to break. It was said that it was 50% easier to break than the normal heavy weight. MGC released seven revolvers and three automatics made from SRH, but the SRH automatics, Government .45, Commander .38, and M92F, became dummy cartridge models, not blowback models. 
  In 1993, MGC decided to stop making the SRH models because the SRH material could be misunderstood as that of real guns, though it was much weak


☆概略☆ −Outline−
 モデルガンの素材は、90年代に入って「ヘビー・ウェイト」(HW)という金属粉を含有するものが開発され、劇的な変化をとげた。そして、93年にMGCが金属粉を60%含有する「スーパー・リアル・ヘビー・ウェイト」(SRH)を製品化したことによってその頂点の1つを迎えた。この画期的な素材によって、モデルガンの重量はABS版に比べて50%以上アップされたからである。
 ただし、この素材はプラスチックと金属という異なった素材を混ぜ合わせて作ってあったので、その強度はABSより劣ると言われている通常のHWのさらに半分程度しかなかった。そこで、MGCはこの素材を使ってまずローマン・シリーズを売り出し、すぐにトルーパー・シリーズを加え、元々重かったHWパイソンにまでそれを広げた。これは、リボルバーなら発火しても何とか強度的に耐えられると考えられたからであろう。そして、オートマチックでも発火さえしなければ大丈夫であろうということから、発火性能を重視するMGCとしては異例のダミー・カートリッジ仕様のガバメントとコマンダーがシリーズに加えられた。
 しかし、この頃からSRH素材についてある筋からクレームがつくようになった。それは、鉄の粉を含むことによって、磁石がついたりすることや金属的な輝きをもっていることに対してであった。実際の強度はそれまでのどの素材よりも弱かったのにもかかわらず、この表面的な事実のみが「実銃の素材とまぎらわしい」という嫌疑をかけられたのである。このようなことから、MGCは業界の自主規制という形でSRH素材のモデルガンの生産を中止することを決定した。そして、それは最後のSRHモデルとなったM92Fの発売と同時に発表された。このようにして、SRHモデルは最初のローマンが発売されてからわずか半年の命となってしまったのである。なお、ほぼ同時期にマルシンより発売されていたアイアン・フィニッシュ(HIF)も、同様の理由により3モデル(エンフィールド、M586の4インチと6インチ)への採用という短命に終わったが、業界の会員ではなかったコクサイのFexHWは同社のS&Wダブル・アクション・リボルバーのほとんどの機種に使われ続け、現在でも発売されている。
 SRHモデルは、下に紹介する10モデルで全てである。どのモデルも金属的な輝き、冷たい感触、圧倒的な重量感を持っている。絶版になってから15年以上経っているので新品で購入することはほぼ不可能であるが、程度のよい中古品がショップやマニアの手に比較的多くあるので、現在でも入手すること自体はそれほど難しくはない。なお、それぞれのモデルのデータや紹介は該当のページを参照してもらいたい。

☆外観☆ −Appearance−

SRH Colt Lawman MK III .357 Magnum series: 2" model (left), 4" model (right)
SRH Colt Trooper MK III .357 Magnum series: 4" model (left), 6" model (right)
SRH Colt Python .357 Magnum series: 2.5" model (left), 4" model (center), 6" model (right)
SRH Colt Government .45ACP Series '70 SRH Combat Commander .38 Super SRH Beretta M92F 9mm Luger


☆カートリッジ☆ −Cartridges−

for Lawman, Trooper & Python  MGCの.357マグナム・カートリッジは、基本的に1976年にローマンととルーパーが発売された時に採用されたものが現在でも使われている。すなわち、シリンダー・インサートの関係で実弾の3分の2程度の長さしかないカートリッジの内側にガス・シールとなめらかな動きの制御を兼ねた輪ゴムが付いたインナーで構成される、前部発火方式のものである。もちろん、発売当初は紙火薬を詰めるものであったが、90年代に発売された本モデル用のものは7oキャップ火薬をはめ込めるように内径が変えられている。
for Government  量産モデルとしては初のダミー・カートリッジが付属したガバメントであったが、そのダミー・カートはとてもよくできている。本モデルが発売された93年頃はブローバック・モデル(M1911A1)もリアル・サイズ・カートリッジ仕様に変更されていたので、本モデルに付いているカートリッジも実弾とほぼ同じサイズのものになっていた。弾頭部分は銅をイメージした銅色メッキが施され(やや赤っぽいが)、真鍮色の薬莢部分の色合いと合わせてとてもよい雰囲気に仕上がっている。
for Commander  コマンダーもガバメントと同じく初のダミー・カートリッジ仕様であった。こちらもほぼ同時に発売されたブローバック・モデルの.38スーパー・モデルに合わせて、リアル・サイズのダミー・カートリッジが付属していた。ガバメントの.45ACPよりかなり細いカートリッジが付いているが、仕上げはガバメント用と同じように素晴らしいできである。
for M92F  M92Fも上記ガバメント系モデル2丁と同じく初のダミー・カートリッジ仕様であった。実は、すでにマルシンからダミー・カートリッジ仕様が出されていたのでそれほど珍しいものではなかったが、マルシン製は弾頭部分がシルバーであったのに対して、こちらは銅色に仕上げられていて、ひと味違う雰囲気を演出できていた。MGCでもすでにリアル・サイズの9oルガーのブローバック・カートリッジを使うM92F系モデル(M9とデザート・ストーム)を出していたが、こちらはさらに実弾に近いものであった。


☆取扱説明書☆ −Manual−

for Lawman & Trooper  ローマンとトルーパーはSRHシリーズの第1弾として同時に発売されたこともあり、取扱説明書は専用のものが付いている。
 基本的な構成は先行して発売されていたHW(プレーン)モデルと共通のものであるが、部品値段表などは専用のものが印刷されている。
for Python  先行して発売されていたスーパー・ブラック・ヘビー・ウェイト用のものが流用されている。サイズは箱の大きさに合わせた縦長のもので、箱の中でガサガサ動いたりしないように配慮されている。
for Government  10年以上も前に発売されたGM5シリーズ70のものと共通のものである。
 サイズはA5版で、表紙を含めて8ページ(A4版4ページ)構成となっている。なお、写真では内側の2ページ分(見開き1ページ)が省略されている。
for Commander  先行して発売されていたスーパー・ブラック・ヘビー・ウェイト用のものが流用されている。
 サイズはB5版で、表紙を含めて8ページ(B4版4ページ)構成となっている。なお、写真では内側の2ページ分(見開き1ページ)が省略されている。
for M92F  先行して発売されていたABSモデル用のものが流用されている。
 サイズはB5版で、表紙を含めて8ページ(B4版4ページ)構成となっている。なお、写真では内側の2ページ分(見開き1ページ)が省略されている。


☆箱☆ −Box−

for Lawman  箱は専用デザインのものである。2インチ用と4インチ用が兼用であるため、サイズは4インチを基本としたものとなっている。中身のサイズのちがいは側面にあるSPGシールの位置でわかるようになっている(もう一方を隠す形でシールが貼られている)。
 黒を基調とした落ち着きのある地の色にやや赤みがかった文字が抜き字で入れられている。
for Trooper  箱は専用デザインのものである。4インチ用と6インチ用が兼用であるため、サイズは6インチを基本としたものとなっている。中身のサイズのちがいは側面にあるSPGシールの位置でわかるようになっている(もう一方を隠す形でシールが貼られている)。
 黒を基調とした落ち着きのある地の色にやや黄色がかった白抜きで文字が入れられている。
for Python  箱は直前に発売されたスーパー・ブラック・ヘビー・ウェイトのものとほぼ同じデザインであるが、端の方に○囲みの中にSRHの文字をあしらったロゴが印刷で入れられている専用のものである。2.5インチ用、4インチ用、6インチ用が兼用であるため、サイズは6インチを基本としたものとなっている。中身のサイズのちがいは側面にあるSPGシールの位置でわかるようになっている(他のモデルを隠す形でシールが貼られている)。
 やや青みがかった黒を基調とした落ち着きのある地の色にやや黄色がかった白抜きで文字が入れられている。
for Government & Commander  箱はガバメントとコマンダーの両方に共通の専用デザインのものである。中身のちがいは側面にあるSPGシールの位置でわかるようになっている(もう一方を隠す形でシールが貼られている)。サイズ的にはすでに発売されていたM1911A1シリーズと共通のものとなっている。
 クリーム色と灰色を組み合わせた落ち着いた色合いの地の色に灰色で文字が入れられている。
for M92F  発売と同時にシリーズの終了がアナウンスされた最終モデルあったこともあり、SRHシリーズの中ではでは唯一専用箱が用意されなかったモデルである。直前に限定発売されたHWモデルもそうであったが、先行して発売されていたABSモデルの箱にシールが貼られ、ABSモデルの値段の部分が黒マジックで消されるという手法がとられていた。本モデルより先に発売されていたデザート・ストームやM96FSには専用デザインの箱が用意されただけに残念である。


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