マスゲームのスケールに度肝を抜かれる

 いよいよ今回のツアーのクライマックス、マスゲームの会場へ向かう。巨大な陸上競技場の一角に陣取る。観客は例によって大量に動員されている。いや、こういう穿った観方は本当はしたくないのだけど、どう考えても不自然な格好の不自然な人たちがどこへいってもいるのだ。映画「トゥルーマン・ショー」のようにどこかに監督がいて我々の動きを察知し、役者である人民にリアルタイムで指示を送っているのではないだろうか。マスゲームの話に戻ろう。正面スタンドには既にスタンバイした人文字軍団。大声を出しながらカラープレートを手品のように操って練習している。この時点で既に我々は驚いていたのだが、実際演技が始まってみるとこんなものは序の口であった。ハングルは文字が記号的・直線的で人文字向きだなあなどと思っていたが、彼らの演技は文字だけでなく、多彩な絵を描き出す。また、フィールド内には無数とも思えるアスリートが人文字と一体になった一糸乱れぬパフォーマンスを行っている。軽業師のような少年たちの動きや切れ目のない進行。とても日本人には真似できないだろう。まあ、これについては文字で書くよりも実際の画像を見てもらったほうがいいと思う。

 1時間ほどの演技のフィナーレでは、フィールド内の少女たちが感極まって泣きながら手を振ってくれる。もらい泣きして手を振り返している観光客もいる。Bさんは「これが共和国の良いところです」と言っていた。僕にはこれが良いところなのかどうかの判断はできないが、そんなものを超える感動というものはあった。これを見ただけでもこの国に来た意味はあった。あとで案内員の金さんに「これ、日本で公演したらどうですか? 絶対儲かりますよ!」と言ったら、「どうやってこんなにたくさんの人間を連れていくんですか。3万人ですよ」と呆れられました。(^_^;) そりゃそうだ。でも、みなさんも機会があったら死ぬまでに是非一度は観るべきですよ。興奮冷めやらぬ状態で案内されたレストランにはなぜか宅八郎がいた。ヘンなうさぎの帽子をかぶっているヘンなおっさんだった。


フィナーレでは泣き出す子も

この写真はこちらに大きいサイズのがあります

4月15日というのは金日成の誕生日

<戻る 次へ>