オーバーステイ外国人の在留特別許可
日本に不法滞在している外国人(オーバーステイなど)が、日本で適法に住めるようになるためには、法務大臣から在留を特別に許可されなければなりません。この許可のことを、在留特別許可といいます。日本人と結婚して、今後も日本に住んで生活する外国人などは、退去強制処分(本国への強制送還)されないよう、この在留特別許可を取得する必要があります。
在留特別許可を得るには、婚姻の真実性や婚姻生活の継続性・安定性、素行の善良性、日本に在留すべき特別な理由など、最低限の要件はクリアーしている必要があります。なお、要件をクリアーしていると思っても、必ずしも許可されるとは限りません。
個別の事案や詳細に関しましては、当事務所までお問い合わせください。下記のようなことにつきまして、詳しくご説明いたします。
- 不法滞在の外国人との国際結婚の手続について
- 入国管理局への出頭方法や提出書類について
- 在留特別許可を取得するための条件について
ご説明に納得していただきましたら、一連の手続に関しましては、当事務所へご依頼ください。ご依頼者の方々の事情に合わせて、最も良い方法で手続を進めて行きます。
退去強制処分とは
退去強制とは、一般的には強制送還と言われている手続です。外国人で、在留期間の更新又は変更を受けないで在留期間を経過して日本に在留している人(オーバーステイ)などが、「出入国管理及び難民認定法」に規定された手続を経て、退去を強制させられます。
なお退去強制処分を受けた外国人は、法務大臣に対して意義を申し出ることができます。
手続の形式的概要は以下のとおりです。
- 本人による違反事実の申告
- 入国警備官の違反調査
- 入国審査官への引渡し(収容の原則)
- 入国審査官の違反審査(仮放免許可)
- 口頭審理の請求
- 特別審理官の口頭審理
- 異議の申出
- 法務大臣の裁決→在留特別許可 又は 退去強制
在留特別許可の法的根拠
在留特別許可とは、不法滞在者に対し法務大臣が特別に在留の許可を認める場合のことです。根拠となる条文は、「出入国管理及び難民認定法の第50条」に拠るものです。
(法務大臣の裁決の特例)
第
五十条 法務大臣は、前条第三項の裁決に当って、異議の申出が理由がないと認める場合でも、当該容疑者が左の各号の一に該当するときは、その者の在留を特別に許可することができる。
一 永住許可を受けているとき。
二 かつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるとき。
三
その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき。
2
前項の場合には、法務大臣は、法務省令で定めるところにより、在留期間その他必要と認める条件を附することができる。
3
第一項の許可は、前条第四項の適用については、異議の申出が理由がある旨の裁決とみなす。
在留特別許可の運用について
判例等によれば、在留特別許可の運用について、以下のことが言われています。
- 日本国憲法22条1項は「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有す」と定める。国際慣習法上、入国の自由はないものの、居住・移転の自由は、外国人であっても日本国に在ってその主権に服している者に限り及ぶと考えるべきである。
- 市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)23条1項には、家族は保護を受ける権利を有していると定め、同17条1項は、何人も家族に対して恣意的に干渉されない旨を規定している。したがって、家族を離れ離れにする退去強制は、国際人権法上制約があると考えることができる。
- 法務大臣は、異議の申出が理由がないと認める場合でも容疑者(不法滞在者)に特別の事情があると認めたときは、その者の在留を特別に許可することができる。
- 法務大臣の在留特別許可の権限の行使すなわち在留特別許可を与えるか否かは、その自由裁量によるものである。
- 在留特別許可は、本来(出入国管理及び難民認定法)第二十四条により退去強制されるべき者に対する法務大臣の例外的な恩恵措置であり、容疑者に自己を在留せしむるべきことを要求する権利はなく、法務大臣が在留特別許可を与えないとしても、何ら容疑者の法律上の地位を害するものではない。
- 在留特別許可を与えるか否かの裁量は、単に容疑者の経歴や家族関係等の主観的ないし個人的事情のみならず、国際情勢、送還事情及び内政外交政策等をも総合的に考慮の上、法務大臣の責任において決定されるもので、その裁量の範囲は極めて広いものである。
- これらの諸事情は複雑かつ有機的に相互に関連し、国内事情、国際情勢は時とともに変化するのもであり、また、主観的、客観的事項は個々に異なるものであるので、在留特別許可の諾否についての固定的、一義的基準は存在しない。
在留特別許可された事例及び在留特別許可されなかった事例について
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan25.html
在留特別許可に係るガイドラインの策定について
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan52.html
お問合せ
-
045-453-0182
|