奥秩父の峪 古えの釣橋小屋、


滝川の 古えの釣橋小屋

滝川の中流域を遡ると、槙の沢の出合いを見送り 暗峡の箱淵を難儀して巻き越えて行けば そろそろ釣橋小屋かやと、
原全教は 「蚤に苛まれて 殆んど眠れず 身体中痛みを覚える位で 堪らぬ一夜であった。」
そして「この小屋に泊られる人はよくよく注意せらん事を希望する」 と忠告してくれもした。
幾度とも 忠告に従って 小屋に臥すのを止め 過ぎての河原にテン場を求めたものだった。
さても さても・・・と、辿り着く釣橋小屋は、今は 往時の面影は無く 無残にも倒壊してある “いよいよ 写世は遠くにまた一つ遠くに” と想う。

・・・
峪を渡す緑の木桟橋

豆焼橋から伸びて来た杣道は、
八丁峠を経て 初めて此処で滝川を渡るのだが
蔓に巻かれて 朽ち果てた。
釣橋小屋は

昭和の頃は立っており
世の不届き者が板戸を引き剥がして焚き木にしたりもして、
滝川を遡るに 心の安堵場だったのだが・・・、倒壊して朽ちてしまった。



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