いよいよ工事着工へ

  王子は1928年に子会社として雨竜電力株式会社をつくり、北海道大学から6100ヘクタールの土地を買収しました。1934年から原木の原木の伐採を行い、その大量の原木は、1932年に朱鞠内まで開通した深名線を利用して、苫小牧工場へ送られました。

  いよいよ、1937年秋からダム建設工事が始められました。起工式は翌年の6月に行われました。この工事は飛島組が1400万円余りで請け負い、第一から第五までの五つの工区に分けて行われました。

しかし、日中戦争が激しくなるにつれ、材料の不足や値上がりさらに労働者の不足も深刻になりました。このため飛島組は三分の一が完成した1940年に、工事を続けられなくなり、同年秋から、雨竜電力が直接工事を行うことになりました。

  1943年夏にダム本体工事が終了し、道内最大の人造湖「朱鞠内湖」ができました。このダムの発電量は最大五万一千キロワットで、当時「東洋一のダム」といわれるほど巨大なものでした。

  43年秋から発電が開始されましたが、戦争が激しくなるにつれて、国が作った「日本発送電」という会社がこのダムを管理することになりました。戦後、この会社が九つの電力会社に分割されて、このダムは現在、北海道電力のものになっています。

工事の様子(写真)

次へ

表紙へ戻る