『俺は――!!小学生の時――!!天使に出会った――!!!』
『だ―――れ――――????』
ときめいて空に
某TV番組が山吹中に来た。
あえて、その番組名は言わないが……顔のテカった人が司会をしている。
今、叫んで主張しているのは同じ学校、同じ部活の男。
屋上ではためくオレンジの髪がとても綺麗だ……なんて思わない。
『その天使は――!!俺に色んな事を教えてくれました――!!!』
よくやるよな……なんて思いながら屋上を見つめる。
『嫌な時は笑わなくていいと教えてくれたのは――!!その人でした――!!!』
聞き覚えのある言葉は何故だろう……。
湧き上がる歓声。
よくそこまで他人のことで盛り上がれるな…と、思う。
『最初は友人としてですが――その内にこれは恋だと思うようになっていきました――!!!』
どんどん盛り上がるボルテージ。
熱狂する周りがとても怖い。
『3年――!!!E組―――!!南 健太郎く――ん!!!』
盛り上がる周りの奴等。
呼ばれたのは確かに俺の名前。
呼んだのは確かに俺と同じ男で幼馴染の千石。
呆然とする俺に奴は力の限りに叫んだ。
『好きだあああああああぁぁぁぁぁ!!!!』
そこで俺の思考はストップ。
周りからは痛いほどの視線。
普通に逃げたかった。
何で皆あれだけ盛り上がっていたのに静かになるんだよ!!!
頭の中はパンク寸前。
だんだんと白くなっていく。
何か言わなければならない。
そうしなければこれは終わらない……。
口を動かそうと必死になってみた………が、あまり動かない。
パクパクと金魚みたいに動いた。
「…………ぁ……………ぅ……」
出てくるのは小さな声。
もうダメだ!!!!
俺はその場から逃走した。
人生で二度目のサボりだ。
校門を出る所で千石の声が聞こえた。
『南いいぃぃぃ!!!!愛してまーす!!!!』
走って少し落ち着いた俺は声を大にして叫ぶ。
「ごめんなさ―――――い!!!!!」
怒鳴る教師の声と笑い出す周りの奴等。
『南のバカアアアアァァァ!!!キヨ本気なんだから!!!』
叫ぶ千石の声を背中にしながら俺は学校から逃げ出した。
END
アタシも声を大にして叫びたい。
つか……明日から南学校行けんのか…?
東方が迎えに来てたりして…。