笑ってもっとベイビィ









昼飯の時間。
今日も中身があまり変わらない弁当を食っていると、昼の放送が入った。











ジャジャジャジャジャジャジャジャ・ジャジャジャジャ・ジャ・ジャ・ジャ・ジャ・ジャ・ジャ・ジャ〜〜

『呼吸を〜止めて一秒〜あなた真剣〜な目をしたから〜〜〜』













思わず呑んでいた牛乳が鼻に上がった。
………痛ェ。
つーか、鼻ん中が牛乳臭ェ。
東方にティッシュを貰いながら、鼻をかんでいると教室のドアが勢いよく開いた。
歌は当然の事ながらまだ終わらない。
先日の悪夢のような遣り取り(夢と現実の合間に)を思い出す。
嫌な予感がした。
「南南南南〜〜〜〜!!!」
千石が教室にズカズカと入ってくる。
東方は無言。
というか何も言えない。
嫌な予感は当たった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前・・・・・・ソレどうした…・・・」
ソレ。
ソレとは、山吹中の野球部のユニフォーム。
ソレを千石が着ていた。
奴は確かにテニス部で。
しかもウチのエースで。
副部長だ。
胃痛がした。
「着ちゃった★」
着ちゃったじゃねぇよ!!!
「お前…ソレ早く返して来い……」
頭痛もする。
「えぇ!!??何で!!?」
何で……!?
「何でってお前!!また野球部の奴から奪ってきたんじゃねぇのか?」
俺の言葉に奴は笑いながら人差し指を振った。
・・・・・・・・・・ムカツク。
「チッチッチッ…今回はちゃんと借りました!!似合う!?キヨ似合う!??」
奴は俺達の前でクルリと一回転した。
ウザイ。
「あー…似合う似合う」
流しながら言ってやると、奴は頬を膨らませる。
……お前がやっても可愛くない。
「チェー……まぁでも南のもあるから着てみてよ。写真撮ろ?」
そう言って千石は腹から白い布を取り出した。
「お前……ドラエモンか…??」
東方が呆れながら呟く。
俺もそう思った。
千石がモジモジとしながら俺にその白いのを笑顔で手渡す。
スベスベした感触。
「ハイ★南の!!ちゃんとこれも山吹中男子体操部、主将の山田君にお借りしました!!」
眩暈がした。
「女の子のレオタードじゃないから南も着れるでしょ?」
そうじゃねぇ!!!そうじゃねぇんだよ!!!
そう思ったが声にならない。
恐る恐る広げてみた。
よけい凹んだ。











『手をのば〜して受けと〜ってよ〜溜息の花だけ束ねたブ〜〜ケ〜』













歌はまだ止まらない。
奴もまだ止まらない。
東方が哀れむ目で俺を見ている。
奴は嬉しそうに終始笑顔だ。
何でこんな事にいつもなるんだろう。
涙が出そうだった。









END













タッチネタでここまで盛り上がる女。
だって南なんだもん!!!
南は、いじめられっこ。
無意識にキヨもムロマティもあっきゅんも虐める。
……でも皆南大好き…